研究成果

業績資料(加藤)

Fujii H, Mugitani M, Koyanagi N, Liu Z, Tsuda S, Arii J, Kato A, Kawaguchi Y.
Role of the Nuclease Activities Encoded by Herpes Simplex Virus 1 UL12 in Viral Replication and Neurovirulence.
J Virol. 2014 Feb;88(4):2359-64.

概要

全てのヒト・ヘルペスウイルスは、ウイルス特異的なアルカリヌクレアーゼ(AN)をコードしている。しかしながら、本酵素活性のヘルペスウイルス増殖への影響は不明なままであった。そこで、本研究では単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)がコードするANであるUL12の酵素活性消失変異株を作出し、AN活性が培養細胞系におけるウイルス増殖やマウスモデルにおける中枢神経破壊能に関与することを明らかとした。また、興味深いことに、UL12が司る培養細胞系における著しく強力なウイルス増殖促進能(1,000~10,000倍)には、AN活性以外の未知の活性も必要であることも同時に明らかとした。本知見は、UL12のAN活性が創薬標的となりうる可能性を示した知見であると考えられる。