研究成果

発表論文報告(計画研究班A01-4荒瀬)

概要

水痘帯状疱疹ウイルス(Varicella zoster virus)は水痘や帯状疱疹を引き起こすヒトヘルペスウイルスの一つである。水痘帯状疱疹ウイルスの感染機構として、我々はエンベロープ分子の一つであるグライコプロテインB(gB)とMyelin associated glycoprotein (MAG)との相互作用が感染時の膜融合に関与していることを明らかにしてきた。そこで、gBとMAGがどのように相互作用をするのかを解析した。その結果、シアル酸結合部位に変異があるMAGやN型糖鎖部位が欠落したgBには膜融合活性が認められないことが明らかになった。従って、gB上のシアル酸を含んだN型糖鎖が水痘帯状疱疹ウイルスの感染に重要な役割を担っていることが判明した。