代表的な精神疾患である統合失調症の発症には遺伝素因が関わっている。その遺伝素因をなす遺伝子を同定するために日本では大規模な共同研究グループが作られ、サンプルの収集がなされてきた。ゲノム解析の技術が発達し、共同研究グループが目指した研究法が実現できるようになり、複数の方法からの統合失調症のゲノム解析を駆使して、統合失調症に関わる遺伝子の候補が次々と同定されてきている。その一方、研究に立ちはだかる困難も改めて認識され、統合失調症のリスクを大きく決定する遺伝リスクの全貌解明まではまだ遠い現実がある。

「日本人の統合失調症のリスクに関係する遺伝子の位置」