筑波大学大学院 循環器内科

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循環器内科の紹介

ご挨拶

■ご挨拶(年頭所感)



筑波大学 医学医療系 循環器内科学
教授 
青沼和隆


2011年度循環器内科教室の皆様への御挨拶


初心忘るべからず


 2011年の年頭の御挨拶を申し上げます。今年は21世紀の最初の10年(first decade)を終え、いよいよ次の10年(second decade)へと移る節目の年であります。最近では特に時間が経つのが短く感じられますが、先日趣味で体内時計を勉強している友人と話す機会があり、体内時計の話を聞きました。彼の話によると体内時計は年齢を重ねるに従い実際よりも徐々に遅くなり、そのため、若いころに比べると時間のたつのを早く感じるそうです。そう言えば、年齢を重ねるに従い熱中して取り組んだ後に自分ではまだ3−4時間の経過であると思っていたところが5時間以上経過していたという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、この様な錯覚は若い先生には無縁の事で、自分自身が年を重ねたせいであるのだと妙に納得しています。


 昨年の大河ドラマは、福山雅治演ずる「龍馬伝」で、多くの方が画面に釘付けになったのではないでしょうか。私事ですが、大学時代に最も感銘を受けた小説はと聞かれれば、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」と五木寛之の「青春の門」です。特に北九州市出身の私にとっては、「青春の門」の主人公である筑豊生まれの信介が早稲田大学入学の為上京する姿を、私自身が大学を卒業して上京した姿と重ね合わせてしまう傾向があり、30年以上前の当時の心がよみがえってきます。知識も技術も持ち合わせず、ともすれば心意気だけが独り歩きする様な状況でしたが、同期生が力を合わせて熱い心で患者の事を考えていました。


 皆様も、折に触れて初心に帰っていただき、「患者の為に心からつくす」という、卒業時の希望に燃えた若き自分を思い出してもらう事で、今一度医療の実践に、研究にと頑張ってもらえればと思います。何事も、「初心忘るべからず」であると思います。


現代の医師に要求される最も重要な能力は何か・本年度の目標


 現代は、人間が心地よいと感じる速度を遥かに超えた、猛スピードで全ての物事が突き進む、いわゆる兆速で変化する時代です。その現代に生きる医師が世に出る為に理解するべき物事も飛躍的に増えており、その証拠に、医学書は年々そのページ数が増え続け、内容も膨大なものに膨れ上がっています。この様な現代において、ともすれば一人一人の医師に要求される基本的事項は大きく膨らみ、医師として独り立ちする為の研鑽には以前とは比べ物にならない程の厳しさが付きまとう時代になりました。しかしながら、そのような現代においても、「医師として最も重要な能力は?」と問われれば、その答えは昔から変わらず、「患者の為に最善をつくす心を持ち続ける事」であるのではないでしょうか。


 この様な心考えを込めて、我々が医師として本来持ち続けるべき心を2011年からの筑波大学循環器内科教室の中期目標として掲げました。


 即ち、教室としての大きな目標を


「揺ぎ無い自信と献身」


 とし、具体的には


「医師として患者に誠心出向き合う姿」
「医学者として病に真摯に立ち向う姿」


 としました。


 単に学問としての医学の進歩に追従し、それを追い求める事だけが我々の責務では無いのであり、我々にとって真に重要な事は、「医師として慈愛に満ちた心で、患者の為に最善をつくす心を持ち続ける事」であるはずです。その上で「医学者として毅然とした態度で、病魔という魔物に対して真剣に且つ科学的立ち向う姿」が必要であると思うのです。

 この心を忘れずに、本年も教室員一同心を一つにして励んで行きたいと考えています。


終わりに


 2012年度中に、現在建設中の新病棟が完成し、筑波大学附属病院はまったく新しい超急性期病院へと変貌を遂げます。より地域に開かれた、急性期医療を主体とした体制に変貌して行く中で、我々循環器内科教室の医師は、この考えを胸に日々最善の治療を目指してこれからも努力精進して行く所存です。皆様の応援をよろしくお願いします。


平成23年1月吉日
青沼和隆





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