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お知らせ

2020.09.10

貞廣先生、家田先生が心筋再生に関する研究論文を国際科学雑誌『Stem Cell Reports』に発表(雑誌の表紙に選出)

我々は、新しい心臓再生法として、線維芽細胞に心筋誘導遺伝子を導入し、培養皿上やマウス生体内で心筋細胞を直接作製できることを報告してきましたが、臨床応用に向けて成熟した心筋細胞を効率よく誘導する必要がありました。本研究で、貞廣先生、家田先生の研究グループは生体心臓と同等の柔らかい細胞外基質を敷いた培養皿を使用することで、心筋誘導効率が上昇し、成熟した心筋細胞を効率よく誘導できること、またその分子機構を同定しました(図1)。本研究成果は心疾患に対する新しい再生法への応用が期待されます。また本成果は2020年9月8日に国際科学雑誌『Stem Cell Reports』に発表され、雑誌の表紙に選出されました(図2)。

筑波大・AMEDプレスリリース
https://www.amed.go.jp/news/release_20200828-01.html

Soft Matrix Promotes Cardiac Reprogramming via Inhibition of YAP/TAZ and Suppression of Fibroblast Signatures. Kurotsu S, Sadahiro T, Fujita R, Tani H, Yamakawa H, Tamura F, Isomi M, Kojima H, Yamada Y, Abe Y, Murakata Y, Akiyama T, Muraoka N, Harada I, Suzuki T, Fukuda K, Ieda M. Stem Cell Reports. 2020. doi: 10.1016/j.stemcr.2020.07.022.

図1 心筋細胞を柔らかい足場で効率よく誘導

線維芽細胞に心筋誘導遺伝子を導入。従来の硬いポリスチレン製培養皿と比較して、柔らかい培養皿上で(8kPa)、心筋誘導効率が改善した。心筋細胞を赤色で免疫染色、青は細胞核を示す。

図2 Stem Cell Reports表紙に掲載

周囲の環境により心筋誘導効率が変化するたとえ。左側の乱れた教室内(硬い培養皿)では、中央の赤シャツを着たねずみは勉強しないが、右側の整然とした教室(柔らかい培養皿)では、ねずみはまじめに勉強するようになる。

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