心サルコイドーシスの1/3程度で心臓以外に病変を認めない心限局性サルコイドーシス（isolated CS）の病態を認めるとされますが、確立された診断基準が無く、心筋生検の陽性率も低いことからisolated CSの診断は非常に難しく、病像についても明らかではありません。本研究は、2016年に日本循環器学会からmultimodality imagingを主に用いたisolated CSの診断基準が発表されたことを受け、診断基準の有用性やisolated CSの特徴を明らかにすることを目的としました。新しい診断基準でisolated CSと診断された症例は心サルコイドーシス全体の43%を占め、心室リモデリングが進み、予後不良であることが示され、isolated CSは十分な注意を払って治療するべき病態であることを報告しました。本研究は2022年6月29日に国際科学雑誌『Journal of the American Heart Association』に発表されました。

Utility of Updated Japanese Circulation Society Guideline to Diagnose Isolated Cardiac Sarcoidosis

Kimi Sato, Naoto Kawamatsu, Masayoshi Yamamoto, Tomoko Machino-Ohtsuka, Tomoko Ishizu, Masaki Ieda

Journal of the American Heart Association. 2022 Jun 29.
doi: 10.1161/JAHA.122.025565.