日　時

2023年3月11日

受賞演題名

Prognosis of Patients with Low-gradient Severe Aortic Stenosis Who Underwent Transcatheter Aortic Valve Implantation

受賞者

筑波大学医学医療系　佐藤希美

詳細

大動脈弁狭窄症（AS）には、重症であるにも関わらず圧較差が低値であるLow-gradient ASと呼ばれる特殊な病態が存在するが、その予後については定まっていません。本研究は、本邦における経カテーテル大動脈弁置換術（TAVI）が施行されたlow-gradient ASの予後を明らかにすることを目的として、国内の17施設による後ろ向き多施設共同研究として行い、low-gradient ASはTAVI後の心臓死・再入院の複合エンドポイント発生率が高いことを明らかとしました。また、術後の心機能の経時的変化を評価することでlow-gradient ASは術後の左室機能指標の回復が乏しいことも併せて示しました。本研究からは、low-gradient AS症例については適切な治療タイミングを逃さないようにすることに加え、治療後の密なフォローの重要性が示唆されました。