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お知らせ

2023.06.16

貞廣先生が成熟した心筋細胞を再生する、新たな心筋直接リプログラミング法に関する研究論文を『Stem Cell Reports』に発表

我々は、新しい心臓再生法として、心臓に存在する心臓線維芽細胞に心筋誘導遺伝子を導入し、培養皿上やマウス生体内で心筋細胞を作製できることを報告してきましたが、臨床応用にあたっては、成熟した心筋細胞を効率よく誘導する必要がありました。
そこで我々はリプログラミング因子であるMEF2Cの転写活性に注目し、MEF2CにMYOD遺伝子の転写活性化部位を融合させた、人工転写因子MEF2C-TADを開発しました。
このMEF2C-TADを効果によって、従来の心筋直接リプログラミング法と比較し、拍動する成熟心筋細胞の誘導効率が30倍に改善しました。さらに従来法で誘導した心筋細胞には存在していなかった、成熟指標であるT管を有する心筋細胞の誘導に成功しました。

  本研究で、新たなリプログラミング因子MEF2C-TADを使用することで、拍動心筋細胞誘導効率が飛躍的に上昇し、より成熟した心筋細胞を効率よく誘導できることを発見しました。今後、この新たなリプログラミング因子を用いた生体内外での新しい心臓再生法への応用が期待できます。今回の研究成果は、2023年6月13日に国際科学雑誌『Stem Cell Reports』に発表されました。

Stem Cell Reports誌 10.1016/j.stemcr.2023.05.001

図:成熟した心筋細胞を誘導する新たな心筋直接リプログラミング法

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