日　時

2023年7月7日

受賞論文

Yuichi Hanaki, Yuki Komatsu, Akihiko Nogami, Shinya Kowase, Kenji Kurosaki, Yukio Sekiguchi, Kazutaka Aonuma, Masaki Ieda. Combined endo- and epicardial pace-mapping to localize ventricular tachycardia isthmus in ischaemic and non-ischaemic cardiomyopathy. Europace (2022) 24, 587–597.

受賞者

筑波大学附属病院　病院講師
花木裕一

詳細

薬剤抵抗性心室頻拍（VT）に対するカテーテルアブレーションは、現在広く行われており、予後改善に寄与する重要な治療となっています。本研究は、器質的心疾患を伴うVTに対しカテーテルアブレーションを施行された方を対象とした後ろ向き研究であり、ペースマッピングという手法によって3次元構造を示すVTの回路を推測できるかについて検討しました。3次元マッピングシステムを用い、心臓の内部からマッピングを行う心内膜アプローチと、心臓の外からマッピングを行う心外膜アプローチの両側で、高密度にペースマッピングを行なった症例を解析し、VT回路の結果について報告しました。この研究によって、治療有効症例および難渋症例の推測が可能となることが示唆されました。今後もさらなる検討を重ね, VT発症のメカニズム解明に関する研究の発展が期待されます。