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生殖内分泌診療
a. 基本的な診療の方針
 不妊症治療が中心です。しかし、いわゆる狭い意味での不妊治療、つまり、不妊症患者さんを治療の対象とし、妊娠を目標に検査と治療を行うことだけが診療内容ではありません。女性が生殖内分泌機能における健康な状態を維持することが、不妊症患者さんを減少させて、女性が希望する時に妊娠できるための支援につながると考えます。生殖年齢の女性における月経や排卵に関連する問題を正しく診断・治療し、ホルモン療法などで対処した方がよいかどうかなどを患者さんの価値観に沿って提案し協力することも広い意味での不妊症治療であると考えます。
 また、大学附属病院の特徴として、他科疾患の合併症を有する患者さんや、原発性無月経、悪性疾患治療後の卵巣機能不全など、重症かつ難治性不妊症になりやすい患者さんを診療する機会が多くなっています。一般的な社会傾向として、難治性の患者さんが増加している背景に女性晩婚化、高齢妊娠・高齢出産の増加があると言われています。早期妊娠の啓発活動は重要ですが、個人の自由が優先される現代ではそれだけですまされる問題ではありません。難治性不妊症に対する治療水準を、より高度な生殖医療技術の導入、社会的な治療を支援する基盤の獲得などいろいろな方面から手を尽くして向上させる使命があると考えます。

b. 現在行っている不妊症診療
 不妊症診療は、平成25年12月から再開しています。外来診療では、不妊症検査、一般不妊治療から人工授精までを行っています。子宮筋腫や子宮内膜症などの不妊症の原因となる婦人科疾患の外科手術も、腹腔鏡下手術または腹式手術で行うことも可能です。高度生殖医療に関しては現在準備中で、体外受精・顕微授精・胚凍結までを実施できる設備、および生殖医療チームを形成しているところです。体外受精は、卵管性不妊症や男性因子による不妊症など絶対的適応のある患者さんや、他の方法でどうしても妊娠できない患者さんに対して提供しなくてはならない治療であり、少しでも早く開始できるよう準備をすすめたいと思います。(平成26年3月現在)

c. 筑波学園病院との連携
 筑波大学の関連病院である筑波学園病院は、生殖補助医療実施医療機関であり、去年は採卵、凍結融解胚移植周期あわせて年間450周期以上の実施成績を有しています。また茨城県下で唯一精巣精子を用いた顕微授精(TESE-ICSI)の技術を有する医療施設で、不妊症外科治療として卵管形成術、子宮形成術など非常に高度な治療を実施しています。