先輩小児外科医からのメッセージ

星野 論子 医師(平成13年卒業)

 子どもが大好きで子どもに関わる仕事がしたかったこと、外科というアートを身につけたかったこと、そして学問的にも非常に幅広く興味深かったというのが、星野医師が小児外科を選んだ理由だ。


 実際に筑波大学で研修を積んでみて、幅広い症例が学ぶことができる点にもっとも魅力を感じているという。「教授ががんを専門としているのもあり、子どものがんから、新生児の症例などとにかく幅広い経験を積めるのは筑波ならでは。地理的にも小児外科医がいる施設が限られているため、症例が分散する東京の病院と比べ、はるかに多くの経験が積め、環境的にもとても恵まれています」


 外病院での研修を終え再び大学病院に戻ってきた星野医師にとって、指導陣が揃っている点も、筑波大学の大きなメリットだという。「外病院はほとんどの場合、自分の裁量で判断できる一方、それだけ責任は重大です。大学病院に戻ってきて感じるのは、経験豊かな指導陣が揃っているため気軽に相談でき、それが許される環境であること。やはり一人でやっているとどうしても自分の考えに終始してしまいがちですが、ここではそれぞれの先生の考え方を吸収して学ぶことができます。それに、研究と臨床の両方に携わっていらっしゃるので、考え方や物事の進め方もとても勉強になります」


 臨床に8年かかわってきた星野医師の今後の目標は、 大学院へ進み、研究の視点を身につけたうえで臨床に役立てていくこと。「それと、いろんな手術を経験し、外科医としてもそろそろ独り立ちしていきたいですね」
 障害をもった子が、成長するにつれ障害を克服し、元気になっていく姿を見るたびに、やりがいや喜びを感じるという星野医師。「やはり、好奇心があって、子どもが好きな方に来てもらいたいですね。もちろん大変なこともありますが、それでも十分楽しめる科ですよ」




小野医師

小野 健太郎 医師(平成20年筑波大学卒業)

 後輩になるかもしれないみなさんへ。


 新米小児外科医の小野です。


 もともと小児科とか地域医療に進みたいと思っていましたが、学生実習で初めて手術を見学した時から「お、こっちだ」ということになり、足して2で割り小児外科。単細胞な動機でしたが、研修を始めより多くの魅力を知ることとなりました。

 小児外科は扱う病気の種類が比較的多く、珍しい病気もたくさんあることが特徴の一つとおもいます。内蔵の機能(たとえば排便機能)を手術で良くするために、一つの疾患につきかなりたくさんの術式がが考案されていて深いです。悪性腫瘍の場合も神経芽腫、横紋筋肉腫はじめ、体のどこからでも出てくるため、手術も毎回工夫が必要です。


 また、わからない病気がたくさんあります。原因がわからない、診断がつかない、完全な治療法がない、とう場面に出会うたびにくやしさと興味がつのっていきます。いつかこの病気を治る病気にしたい、という動機を維持するのはたいへんなことです。けれどその気持ちと毎日張り合っていけるのは医師として幸せなことだと思います。


 私たちが扱うのは小さくよわく、そして障害を抱えてしまうかもしれない、非常に特殊な患者さんたちです。


 私たちはこの子供たちと向かい合い、何を感じ、何をしてあげられるのでしょうか。手術の腕を磨く、新しい術式を編み出す、基礎の研究もする、小児医療を改革する…小児外科医の使命も多岐にわたります。あなたがそれをイメージできたならぜひ一緒に子供たちをなおしたいです。そうしましょう。


 よく観察し、治療をし、ちっくんし、お腹をさすり、うんちを浴び、頭をなでなでし。。。子供たちにはじめは嫌われますが、手をかけた分だけきっと笑顔が返ってきます。


 それではよろしくお願いします。