筑波大学 医学医療系 Faculty of Medicine


福祉医療学
Medical Science and Welfare

 



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保健・医療・福祉に関する勉強会について

平成29年度

第192回
これからはじめる周産期メンタルヘルス ~EPDSの活用
宗田 聡 先生 広尾レディース院長
平成29年12月6日(水)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録: 
周産期メンタルヘルス(周産期精神医学)は1980年代半ばから確立されてきた新しい専門領域です。近年、周産期におけるメンタルの問題は、母親自身の精神健康への影響にのみならず、子どもの心身の発達にも大きな影響を及ぼすことから母子保健にとって大きな課題になってきています。2017年になって厚生労働省母子保健課が産後健診調査事業として産後2週間の健診でエディンバラ産後うつ病自己調査票(EPDS)の使用を推奨してきました。今回、このEPDSの活用を中心に周産期メンタルヘルスに関して講演させていただきます。今回の勉強会では、広尾レディ-ス院長 宗田聡先生に「これからはじめる周産期メンタルヘルス ~EPDSの活用」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。 

第191回
小児の発達に関連する問題とその対応 ー自閉症スペクトラム障害を中心に
岩崎 信明 先生 茨城県立医療大学小児科 同 保健医療学部医科学センター教授(附属病院長)
平成29年11月9日(木)18:00~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録 
小児の発達に関連する問題として、自閉症スペクトラム障害や注意欠如・多動性障害などのいわゆる「発達障害」といわれる一群とともに、身体的・知的な発達に問題を生じる脳性麻痺や知的障害などのグループ(広義の「発達障害」)がある。両者はともに脳の機能障害と関連する発達期の小児特有の疾患である。しかし、疾患特性や治療手段とともに、必要とされる社会資源も異なっている。今回は自閉症スペクトラム障害に焦点をしぼって疾患の特性、それに基づく対応方法の考え方、医療的介入、教育的側面について述べるとともに、広義の発達障害を含めた茨城県内の社会資源の現状についても触れていく。今回の勉強会では、茨城県立医療大学小児科の岩崎信明先生に「小児の発達に関連する問題とその対応ー自閉症スペクトラム障害を中心に」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第189回
地域薬局の健康サポート機能拡充への取り組み
松下 綾 先生 ウエルシア薬局(株)薬剤師
かかりつけ薬剤師・薬局はどこへ向かうのか
佐藤卓也 先生 ウエルシア薬局(株)薬剤師
平成29年6月13日(火)18:00~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録 
患者のための薬局ビジョンの中で健康サポート機能の拡充が謳われている。健康サポート機能の拡充のひとつとして、患者から症状について適切な聞き取りをし、受診が必要な患者を医療機関へ繋ぐ役割がある。薬剤師がこの役割を担う上での現状の問題点を紹介し、取り組みの一つとして行った(問診ツール)を使用した研究について紹介する。 
地域医療に関わる多職種が薬局・薬剤師の現状を理解し、互いによりよい地域連携のヒントを得るドラッグストア大手ウエルシア薬局の取り組みから今後の展望についてひも解く。患者のための薬局ビジョンの中でかかりつけ薬局がもつ機能の拡充が謳われている。今回は、24時間対応の薬局や在宅対応への取り組みなど、ドラッグストア大手が進める取り組みを紹介する。
今回の勉強会では、ウエルシア薬局(株)薬剤師の松下 綾先生、佐藤卓也先生にお話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第188回
これからの地域包括ケアを見据えた職種間連携の構築~リハビリテーションという視点の開花~
後藤 亮平 先生 筑波大学 医学医療系 地域医療教育学
平成29年5月16日(火)1830~20:00 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録 
複雑化した社会問題や高齢者の増加に伴い、早急な保健医療福祉の効率化が求められています。その中で、WHOは限られた医療資源の有効な活用に向けた多職種連携(Inter-professional work)や職種役割を超えた連携(Trans-professional work;以下TPW)の在り方を提示しました。今後ますます人的資源の不足が懸念される介護施設や地域包括ケアにおいては、自職種の役割に留まらず、様々な職種とTPWを実践し、入所者・住民の生活を支えていくことが重要になります。
そこで今回は、リハビリテーションという視点に焦点をあて、いかに他職種とその視点を共有し、他職種の中でリハビリテーションという視点を開花させるかについてお話しいたします。
今回の勉強会では、筑波大学医学医療系地域医療教育学 後藤亮平先生に「これからの地域包括ケアを見据えた職種間連携の構築 ~リハビリテーションという視点の開花~」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

平成28年度


第187回
日本の臓器移植に未来はあるか?
湯沢賢治 先生 日本移植学会 副理事長 国立病院機構水戸医療センター 臨床研究部長 移植医療研究室長
平成29年3月2日(木)1830~20:00 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録 
臓器移植は臓器不全患者を救う唯一の根治的治療である。しかし、臓器提供者が必要であるという点で他の医療と根本的に異なり、広く社会で臓器提供についてのコンセンサスが求められる。
日本は多くの医療分野で世界をリードしているが、こと臓器移植に関しては、極めて臓器提供が少なく、世界で最も遅れている。1997年に臓器移植法は施行され、2010年に改正されたが、臓器移植を必要としている患者のためには全くなっていない。他国で助かる患者が日本では亡くなっている。マスコミは、この悲劇的な現実を報道せず、性懲りも無く外国に移植を受けに行くための何億円もの募金運動に力を貸している。
こんな社会で良いのだろうか? 日本の臓器移植に未来はあるのだろうか? この現実と課題について述べる。
今回の勉強会では、水戸医療センター 湯沢賢治先生に「日本の臓器移植に未来はあるか?」の演題で、お話していただく予定です。今回に限り、木曜日の開催になります。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。
 
第186回
女性のライフステージによるヘルスマネジメント
宗田 聡 先生 広尾レディース院長
平成28年12月14日(水)1830~20:00 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録 
10代、20代、30代~と女性はライフステージにより心と体の健康に大きな変化がみられます。芸能人の乳がんのニュースや、こどもの虐待と産後のメンタルヘルス、妊活に関する問題や更年期の過ごし方など、女性に関するヘルスケアの問題も非常に注目を浴びています。特に最近の晩婚化や少子化、高齢出産、長寿などによって関連する病気も大きく変わってきたため、健康に関してのマネジメントも変化してきました。
それぞれのライフステージおける女性のかかりやすい病気や妊娠出産・産後の健康管理など、今問題となっている病気や健康管理などに焦点をあてて、女性のライフステージによるヘルスマネジメントについてお話しいたします。
今回の勉強会では、広尾レディ-ス院長 宗田聡先生に「女性のライフステージによるヘルスマネジメント」の演題で、お話していただく予定です。今回に限り、水曜日の開催になります。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。
 
第185回
遺伝カウンセリングの実践 ~一般診療と研究のはざまで~
野口 恵美子 先生(臨床遺伝専門医) 筑波大学医学医療系遺伝医学教授・筑波大学附属病院遺伝診療部
有田 美和 先生(認定遺伝カウンセラー) 筑波大学附属病院遺伝診療部
平成28年10月18日(火)1830~20:00 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録 
遺伝子解析技術の急速な進歩に伴い、ヒトゲノムを安価に短期間に解析することが可能となってきています。その一方で、遺伝に関する情報を正しく、必要としている人に届ける人材は不足しています。遺伝子や染色体の変化は誰にでも起こりうることです。遺伝性疾患の当事者やその家族が持つ悩みや不安をサポートし、必要な情報を提供するため職種として認定遺伝カウンセラーがあります。筑波大学附属病院においては長らく臨床遺伝専門医のみで遺伝性疾患の当事者やご家族の方にカウンセリングを提供してきましたが、2014年から認定遺伝カウンセラーが着任し、遺伝カウンセリングの充実に日々努力しております。本講演では筑波大学附属病院においてどのように遺伝カウンセリングが実施されているのかについての紹介と、遺伝医療についての様々な課題について皆様と情報交換をしたいと思います。
今回の勉強会では、筑波大学医学医療系遺伝医学の野口恵美子先生と筑波大学附属病院遺伝診療部の有田美和先生にお話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。今回に限り午後8時までの講演です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医1.5単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
日本医師会生涯教育講座 1.5単位 CC:3(1単位). 5(0.5単位)取得予定です。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第184回
介護保険制度の変遷と今後の介護予防−八千代町介護予防教室における多職種協働の有効性より−
奥野 純子 先生 筑波大学医学医療系 非常勤講師
平成28年7月12日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
平成17年介護保険改正で「介護予防」が重視され、介護認定されていないが、要介護化の恐れのある高齢者を対象に「介護予防教室」が各地で開催されてきた。
平成26年の改定では、これまでの二次予防対象者は、新しい「介護予防・日常生活支援総合事業」で介護予防が提供されるが、保険者の取り組み状況により介護予防効果に差がでる可能性がある。
我々は、平成18年から八千代町で行政と大学と協働で介護予防教室を開催してきた。「運動」にのみ力を入れている教室が多いが、我々は、運動に加え、低栄養予防、認知症予防など包括的なプログラムを多職種が関わり実施してきた。また、教室終了後も「卒業生教室」を開催している。
今回、10年間の教室の成果と今後の介護予防のあり方について検討する。
今回の勉強会では、筑波大学医学医療系非常勤講師の奥野純子先生に「介護保険制度の変遷と今後の介護予防-八千代町介護予防教室における多職種協働の有効性より-」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
日本医師会生涯教育講座 2単位 CC:10. 11取得予定です。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。
 
第183回
一歩進んだアルコール問題への対応方法〜SBIRT
吉本 尚 先生 筑波大学医学医療系 地域医療教育学 講師 筑波大学附属病院 総合診療科
平成28年6月28日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
アルコール問題はどの領域でも関わる健康課題であるが、介入が必要と判断される飲酒者は全国に1,000万人いるとされ、問題の早期発見や初期対応はすべての医療者に必要とされる。
特に近年、アルコール依存症になる以前の、「危険な飲酒」「有害な飲酒」の段階から介入を行うことが効果的と言われており、全世界で対策が進められている。
こういった早期の介入は、アルコールに関連する身体的・心理的・社会的問題を減らす意味でも、医療者・医療機関の疲弊の軽減、医療費の増大を軽減させるという視点からも、非常に重要な取り組みである。
今回はアルコール問題のスクリーニング、介入、適切な紹介・連携を効果的に行う枠組みであるSBIRT(Screening, Brief Intervention, and Referral to Treatment、略称:エスバート)を説明し、具体的にどのように行うのかについて述べたい。
今回の勉強会では、筑波大学医学医療系地域医療教育学の吉本尚先生に「一歩進んだアルコール問題への対応方法〜SBIRT」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
 この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。
 
第182回
鬼怒川洪水で何が起きたのか -きぬ医師会病院の7か月-
平野 千秋 先生 きぬ医師会病院(小児生活習慣病予防外来)医師
平成28年5月31日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
平成27年9 月10・11 日の関東東北豪雨により、茨城県常総市では鬼怒川堤防が決壊し市内の東半分ほどが浸水した。市内の南東に位置するきぬ医師会病院は、病院と敷地内の関連事業所および隣接するきぬ看護専門学校とともに、床上1m以上の浸水により機能停止に至った。病院は11 日に入院患者全員を転送後、14 日から日本赤十字テント仮設診療所で診療を再開し、外来診療棟、夜間休日急患センターを順次リニューアルオープンした。しかし入院受け入れは、いまだ1 病棟が閉鎖中である。
市内では市役所を含めて多数の診療所、薬局、福祉施設も被災し、市内外の避難所に6千人超の市民が避難した。被災前後の最大の問題点は、情報の収集と伝達であった。復旧時には、公的な災害救助派遣以外にも多くの専門職種会や医療機関、さまざまな企業・団体そして外国人を含む市民ボランティアによる支援があった。復旧時の課題は、被災側と支援側の連携マッチングであった。
この機会に、病院に何が起きて職員がどのように対処したのか、映像や各種記録から振り返る。自然災害はいつでもどこでも誰にでも起こりうる。私たちの経験を、地域や勤務先そして家庭の防災を見直す一例として役立ててくださることを切に願い、復興への取り組みを報告する。
今回の勉強会では、きぬ医師会病院の平野千秋先生に「鬼怒川洪水で何が起きたのか」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。日本医師会生涯教育講座 2単位 cc:7. 12取得予定です。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。 

平成27年度

第181回
総合診療医養成と地域医療の再構築
横谷 省治 先生 筑波大学医学医療系 講師 北茨城地域医療教育ステーション
平成28年3月3日(木)18:30~20:30 筑波大学イノベーション棟 8F講堂
講演抄録
北茨城市の属する日立医療圏は、県内でも特に医師が少ない地域です。多くの地域で病院医師の不足が地域医療を困難にしていますが、専門領域のトレーニングを積みたい若手の医師は、教育体制の十分でない地方病院に赴任したがらないのが実状です。
同様の悩みを抱える北茨城市は、筑波大学総合診療グループと連携して「家庭医療センター」を設置し、プライマリ・ケアの充実に舵を切りました。臓器別専門医の修練は大病院が有利であるのに対して、総合診療医は医師の少ない地域で、より力を発揮できる特徴があり、魅力的な研修地になり得ます。始まったばかりの北茨城市における総合診療医養成教育と、これから私たちが北茨城市と協力して展開したい医療、さらには地域創成についてご紹介いたします。
今回の勉強会では、筑波大学北茨城地域医療教育ステーションの横谷省治先生に「総合診療医養成と地域医療の再構築」の演題で、お話していただく予定です。今回は、木曜日の開催になります。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第180回
新型出生前検査(NIPT)の世界と日本の現状
宗田 聡 先生 広尾レディース院長
平成27年12月2日(水)18:30~20:30 筑波大学イノベーション棟 8F講堂
講演抄録
米国では2011年から、日本でも2013年から始まった新型出生前検査(NIPT)は、当初ダウン症(トリソミー21)を対象とした非侵襲的で非確定的な出生前検査でした。
母親から採血して、母体の血中に存在している胎児由来のDNAを解析することで、胎児の疾患の有無を調べる事ができます。
技術的な急激な進歩によって、この数年の間にNIPTにより様々な胎児の疾患も予想できるようになってきました。
この新しい検査がもたらす変化や問題点などについて、世界における現状と日本における状況とを対比しがなら、今起きている問題や今後の問題点などについて考察してみたいと思います。
今回の勉強会では、広尾レディ-ス院長宗田聡先生に「新型出生前検査(NIPT)の世界と日本の現状」の演題で、お話していただく予定です。今回に限り、水曜日の開催になります。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第179回
プライマリ・ケアに必要な緩和ケアの考え方と知識
志真 泰夫 先生 公益財団法人 筑波メディカルセンター 在宅ケア事業長 筑波メディカルセンター病院 緩和医療科
平成27年11月10日(火)18:30~20:30 筑波大学イノベーション棟 8F講堂
講演抄録
国際的なホスピスの歴史は、「初期ホスピス」と「現代ホスピス」という大きく二つの時期に分けられる。「現代ホスピス」の概念は、ロンドンのセントクリストファー・ホスピスでその基礎が作られ、人間の死の過程に必要とされるさまざまなケアのプログラムであり、同時に地域社会におけるケアの提供場所も意味している。イギリスのホスピスは、カナダに渡って緩和ケアとなり、国際的に広がってゆく過程でサポーティブケア、エンオブライフ・ケアと多様化している。そして、人が人生を終える時期に関する宗教的ではない全人的で科学的な思考、すなわち人間科学的アプローチに基づく思想として、各国の医療制度や家族、政治、経済など様々な条件の下で広がり、特に近年エンドオブライフ・ケアの考え方は医療全体に影響を及ぼしつつある。
今回の勉強会では、筑波メディカルセンター病院志真泰夫先生に「プライマリ・ケアに必要な緩和ケアの考え方と知識」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。なお今回に限り、会場はイノベーション棟8Fの講堂です。添付の地図でご確認下さい。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第178回
いま求められる患者安全 〜リハビリテーション中のインシデントの実際〜
内藤 幾愛 先生 医療法人社団筑波記念会 筑波記念病院リハビリテーション部 副主任 理学療法士
平成27年10月20日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
「“もう1 度”歩きたい!仕事をしたい!話がしたい!」
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、対象者の様々な想いを受けて、「“少しでも”よくなるように!よく生きられるように”」と、それぞれができる最善を考えながら日々奮闘しています。
各職種の有資格者は年々増加しており、活動の場も医療保健や介護保健分野に留まらず、産業保健分野などへも拡大してきています。そして、療法士の“量”が担保されはじめたいま、より高い“質”が求められています。“質”の向上と“安全”は密接な関係にあり、インシデントについて考えていくことは理学療法・作業療法・言語聴覚療法の“質”を向上させるために重要と考えます。
今回、公益財団法人日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業に集約されたインシデントのデータと実際の現場で起こった事例から、リハビリテーションにおける患者安全について考えていきたいと思います。
今回の勉強会では、筑波記念病院内藤幾愛先生に「いま求められる患者安全〜リハビリテーション中のインシデントの実際〜」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第177回
2025年に向けて、地域医療はどう変わるのか。 何を変えなければならないのか。
松本 晴樹 先生(医師) 厚生労働省医政局総務課 医療機能情報分析専門官
平成27年7月28日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
「政策ってなんか難しそう」「一般の医療者には関係ないのでは?」そう思っていませんか?医療政策のことは普段は意識しないかもしれません。しかし、財源の8割が公的(税・保険料)である医療は、政策と切っても切れない関係です。特に、団塊の世代が後期高齢者となる2025年(平成37年)に向け、医療・介護ニーズの増大、problemのmulti化への対応が求められる。この質・量の変化に対応するため、2つの制度改革が実施されました。 ①病床機能報告制度 これまで不明確だった病床の持つ機能を、都道府県に報告し、同時に、実施する医療内容や構造設備等も「見える化」 ②地域医療構想 見える化されたデータに加え、実際の診療データ分析や人口動態変化に基づく需要予測により、将来の提供体制を描き、それを実現する。
今回の勉強会の演者は、医系技官として、医師免許を持ちながら厚生労働省医政局総務課で医療機能情報分析専門官として働く松本晴樹先生。事前申し込みは不要です。医療計画の行方はもとより、医系技官という進路にご関心をお持ちの皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第176回
2015年介護保険改�正で何がかわるのか?
奥野 純子 先生 筑波大学医学医療系 非常勤講師
平成27年5月19日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
高齢化の進展による人口構造の急激な変化は、国民の医療や介護のあり方にも変革を迫っている。2025 年を見据え医療保険・介護保険制度の持続可能性を高めるため、地域の実情に合わせた医療・介護サービス提供体制の再構築が進められている。
今回の最大の目玉として、地域包括ケアシステムの構築に向け、地域支援事業の以下の①~③の見直しである。
①新しい「介護予防・日常生活支援総事業」
②包括支援事業(地域ケア会議の法定化、在宅医療・介護連携の推進、認知症施策の推進、生活支援サービスの体制整備)
③任意事業
今回の改正で、在宅医療・介護サービスはどのようにかわるのか検討する。
今回の勉強会では、筑波大学医学医療系 奥野純子先生に「2015年介護保険改正で何がかわるのか?」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています

平成26年度

第175回
総合診療専門医制度のもたらすインパクト
前野 哲博 先生 筑波大学医学医療系 地域医療教育学 教授 日本プライマリ・ケア連合学会 副理事長
平成27年3月3日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
2017年度からの新しい専門医制度改革において、総合診療専門医が基本領域の専門医として新たに位置づけられることになりました。現在、日本専門医機構で制度設計に関する議論が進められており、近日中にその詳細が明らかになる予定です。
総合診療専門医は「地域医療の核となる存在」(社会保障改革国民会議報告書)として、社会的に大きな期待を集めており、我が国の医療に大きなインパクトをもたらすことが予想されています。今回の勉強会では、この新しい制度の概要を紹介するとともに、なぜ専門医制度を導入しなければならないのか、今後どんなことが起ころうとしているのかについて理解を深め、この大きなターニングポイントにあたり、プライマリ・ケアに関わる各職種がどう対応すべきかを議論したいと思います。
今回の勉強会では、筑波大学医学医療系 前野哲博先生に「総合診療専門医制度のもたらすインパクト」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第174回
くらしの中の遺伝医学 ~遺伝子検査キットから最新の出生前診断まで
宗田 聡 先生 広尾レディース院長
平成26年12月3日(水)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
最近、「遺伝子検査ビジネス」と呼ばれ、消費者と直接検査キットをやり取りするいわゆる DTC(Direct To Consumer)遺伝子検査や、医療機関で診断用途ではない易罹患性などを調べる遺伝子検査も広がってきています。外国有名女優の乳ガン遺伝子検査で発病予防のための乳房切除手術も大きな話題になりました。ここ数年は、妊婦さんの採血でお腹の子どもがダウン症に罹患しているかどうか簡単に調べることのできる新型出生前検査(NIPT)も全国に広がってきています。このように、一般社会の中で医療関係者でない方たちが遺伝に関わる機会が急激に増えてきています。これらの具体例を取り上げながら、我々医療関係者が知っておかなければならない知識や現状、またこれらに関わる倫理社会的な問題等や今後の方向性などについて話をしてみたいと思います。
今回の勉強会では、広尾レディ-ス院長 宗田聡先生に「くらしの中の遺伝医学 ~遺伝子検査キットから最新の出生前診断まで」の演題で、お話していただく予定です。今回に限り、水曜日の開催になります。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第173回
10代の事例を通して考える学校保健
平野 千秋 先生 きぬ医師会病院(小児生活習慣病予防外来)医師
平成26年10月21日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
小学校高学年から高校にかけて10代のほとんどの時期は、平日日中の半分以上を学校で過ごします。学校生活における健康課題として、インフルエンザのように個人予防と集団予防によって成果が目に見えるものもありますが、個人的な問題として片づけられてしまうものも多数あります。“個人的”問題と見られる身体症状の背景に、家族を含む他者との関係性に関する悩みや、行動範囲の急速な拡大いわゆる中学(高校)デビューが存在することも少なくありません。学校保健の対象は児童・生徒と教職員ですが、児童・生徒が抱える課題解決のために、家族の協力のみならず地域の医療・保健・福祉との連携を要請することもあります。
今回の勉強会では、10代男女の事例を取り上げます。小テーマ「出席停止と校外活動」では感染症について、「万が一はそこにある」では安全について、「残業の多いサラリーマン?」では生活習慣がかかわる慢性疾患について、フロアの皆様といっしょに考えたいと思います。皆様が通ってこられた10代と今の10代を、わずかな事例ではありますが比較し、つかの間の異文化(?)交流を通して、学校保健の現状と課題を身近に感じていただければ幸いです。
今回の勉強会では、きぬ医師会病院の平野千秋先生に「10代の事例を通して考える学校保健」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第172回
在宅におけるPolypharmacyと不適切な薬剤投与
浜野 淳 先生 筑波大学附属病院 医療連携患者相談センター 副センター部長
平成26年7月28日(月)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
諸外国では在宅などにおけるPolypharmacy、不適切な薬剤投与に関して、疫学調査、介入研究などが報告されています。Polypharmacy、不適切な薬剤投与は、薬剤コンプライアンスの低下、薬剤相互作用による有害事象や副作用のリスク増大、そして経済的な負担の増大につながるとされていますが、近年では、日本の在宅患者においてもPolypharmacy、不適切な薬剤投与の頻度が高いことが報告されています。
そして、Polypharmacy、不適切な薬剤投与を改善させる方法として訪問薬剤師や訪問看護師との協働や情報共有が有用であると考えられますが、それぞれの立場において、適切な評価・介入について考えたいと思います。
今回の勉強会では、筑波大学附属病院の浜野淳先生に「在宅におけるPolypharmacyと不適切な薬剤投与」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できます。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第171回
要介護認定:認定調査と主治医意見書の役割
奥野 純子 先生 筑波大学 非常勤講師
平成26年6月17日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
介護保険制度がスタートした2000年から介護給付費は2倍以上となり、要支援~要介護2までの軽度者は全体の半数以上を占めるようになりました。特養ホームへの入所希望も根強く介護保険財政には重荷であり、2015年改定では特養入所の基準を要介護3以上となる可能性が高いといわれています。認定された介護度により、介護保険サービスが使えなくなる可能性もでてきました。この機会に介護保険制度の要介護認定について調査員が行う認定調査と主治医意見書が介護度決定、認知症加算などにどのような役割を果たしているのか事例をもとに検討したいと思います。
今回の勉強会では、筑波大学非常勤講師 奥野純子先生に「要介護認定:認定調査と主治医意見書の役割」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。この講演会に参加されますと、日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・認定医2単位と認定薬剤師1単位が取得できる予定です(現在,日本プライマリ・ケア連合学会に申請中)。
またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)の一部となっています。

第170回
転倒リスクと介護予防教室
高田 祐 先生 アール医療福祉専門学校 理学療法学科主任
平成26年5月20日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
地域高齢者の転倒発生率について日本では1年間に20%前後といわれており、そして転倒の5~10%に骨折が発生すると報告されています。転倒後の骨折による損傷から「寝たきり」の原因となることがあり、さらに認知機能障害を有する高齢者は、転倒後に重篤な傷害を負うことから、転倒予防に対する意識が高まってきています。転倒の危険性のある対象者を抽出することは転倒予防を実施する最初のステップとして重要であり、これまでに多くの転倒予測評価が開発されています。その中で、注意の分散により歩行速度が低下する虚弱高齢者は転倒するリスクが非常に高いことがLancetに紹介されて以来、多重課題条件下でのパフォーマンスが近年注目されています。我々は、数年前より多重課題を用いた転倒予防体操を介護予防教室に取り入れて開催しており、今回は転倒リスク調査を踏まえてその教室内容の紹介をしていきたいと思います。
今回の勉強会では、アール医療福祉専門学校 高田祐先生に「転倒リスクと介護予防教室」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

平成25年度

第169回
肥満児とその家族への対処 — 茨城県の現状とメタボ予防のプライマリ・ケア —
平野 千秋 先生 きぬ医師会病院(小児生活習慣病予防外来)医師
平成26年2月18日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
茨城県の児童生徒における肥満出現率は全国平均よりかなり高く、心身の健康課題を抱える肥満児も多い。将来的に、肥満合併症による生活の質の低下など個人の損失のみならず、地域の活力低下や医療費への影響が懸念される。
いったん肥満になると、蓄積した体脂肪の減量にはたいへんな努力の継続を要する。したがって予防が重要である。小児の生活習慣改善には、家族や学校、地域が一体となった意識改革が不可欠である。肥満児、家族と地域の事情をよく知る医療者の存在は、小児の健康な成長と発達の支援を通して、少子化の時代に地域の活力を維持する要となる。
最初に、茨城県の現状と、茨城県学校保健会肥満対策委員会の活動を紹介する。次に、幼児・学童の身体評価、紹介のタイミング、そして紹介先である当外来の取り組みを紹介する。最後に、体脂肪減量に成功・失敗したケースの分析を通して、肥満予防につながるプライマリ・ケアの視点を考察する。
今回の勉強会では、きぬ医師会病院 平野千秋先生に「肥満児とその家族への対処 - 茨城県の現状とメタボ予防のプライマリ・ケア -」の演題で、お話していただく予定です。事前申し込みの必要はございません。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第168回
遺伝医学って面白い! ~出生前診断や遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)について
宗田 聡 先生 広尾レディース院長
平成25年12月5日(木)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
「遺伝」「遺伝子,DNA,染色体」わかったような、わからないような,医療関係者でも正しく理解されていないことが多い領域です。実際、そのために患者さんに不安や間違った情報を与えてしまう可能性もあります。一方、近年の遺伝子に関する研究にはめざましいものがあり,さまざまな知識が蓄積され,また新しい技術が開発されてきています。臨床においても,多くの疾患の遺伝子診断および遺伝子治療という新しい医療が実施されつつあります。今回、最近新聞やマスコミでも話題となった「新型出生前診断」「乳ガン遺伝子検査」を例に、今の遺伝医学、今後の遺伝医学についてわかりやすく話をまとめてみたいと思います。今回の勉強会では、広尾レディ-ス院長 宗田聡先生に「遺伝医学って面白い!~出生前診断や遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)について」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第167回
メディカルフィットネスの醸成と健幸華齢
田中 喜代次 先生 筑波大学体育系 大学院人間総合科学研究科スポーツ医学 教授
平成25年10月29日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
高齢者を中心とする健康志向の高まりとともに、生活習慣病対策に加えて、ロコモティブシンドロームや認知症などに対するリハビリテーション・介護とオーバーラップして、メディカルフィットネス(MF)のミッションは一段と拡大してきています。また、受傷から復帰するアスリートへの対応や、競技パフォーマンスの向上を含めたスポーツ医学に至るまで、MF発展の需要は明らかです。勉強会では、MFの定義、適用範囲、具体例、今後の発展を企図した方向性などについて見解を述べる予定です。「健康寿命の延伸」、「雇用の創出」、「医療費の削減」、「健幸華齢」(successful aging)、「尊厳死(満足死)」など、今の日本国が抱えているこれらの健康課題・社会問題を解決する糸口を見出し、保健・医療・福祉関係者のさらなる躍進に繋がる一助となることを切に願っております。
今回の勉強会では、筑波大学体育系教授の田中喜代次先生に「メディカルフィットネスの醸成と健幸華齢」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第166回
土浦型地域包括ケアシステム構築について
瀬尾 洋一 先生 土浦市社会福祉協議会 常務理事
平成25年7月23日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
2012年の介護保険法改正の目玉として、地域包括ケアシステムの構築が打ち出されました。団塊の世代が75歳以上を迎える2025年を目標として、医療、介護、住宅と、その他の福祉サービスを、30分以内で駆けつけられる日常生活圏域の中で、切れ目なく提供できる体制をつくる、というものです。体制構築を検討する中で、医療、保健、福祉の連携のために発足した、茨城型地域ケアシステムの先見性に気付いた方も多いと思います。そこで、当システムの歴史を振り返り、実績、現状、反省を加えて、地方分権、地域間競争の時代が到来した今、土浦市における今後の展開等を考えたいと思います。
今回の勉強会では、土浦市社会福祉協議会常務理事の瀬尾洋一先生に「土浦型地域包括ケアシステム構築について」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第165回
肥満と肝臓病,その予防と治療
正田 純一 先生 筑波大学医学医療系 医療科学 教授 筑波大学附属病院 消化器内科
平成25年6月18日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
食生活習慣の欧米化と慢性的な運動不足に伴い、国民の肥満傾向は加速している。肥満は過剰なエネルギー源が脂肪として蓄えられた状態である。脂肪は蓄積部位にかかわらず、過剰に蓄積が生じると組織の構造や機能に異常をきたし、器官障害を引き起こす(異所性脂肪蓄積症)。最近、肥満による肝機能異常を有する成人の頻度が急増しているが、これには非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease: NAFLD)と称される脂肪肝を伴う慢性肝障害の増加が大きく関わっている。
わが国では肥満者の約3割は非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease: NAFLD)と称される脂肪肝を伴う慢性肝障害に罹患している。NAFLDの発症とその進展の予防には、食事・運動療法以外にコンセンサスが得られた治療法は未だない。適度な運動により、筋肉でのグルコースの利用率を増加させ、インスリン抵抗性を改善することより重要である。
本講演では、肥満における異所性脂肪蓄積症としてのNAFLDの発症機序、運動が果たすNAFLDの肝病態改善の効果、本学附属病院「肝臓生活習慣病外来」におけるNAFLDの生活習慣病者の支援などについて概説する。
今回の勉強会では、筑波大学人間科学総合研究科の正田純一先生に「肥満と肝臓病,その予防と治療」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第164回
精神科領域における漢方治療
水上 勝義 先生 筑波大学大学院人間総合科学研究科 教授 健康社会学・ストレスマネジメント科学専攻
平成25年5月7日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
精神医学で扱う疾患には心身両面の不調をきたすものが多い。また検査結果に異常が現れない訴えも症状ととらえ治療の対象とする。これらの点は漢方医学との共通点といえる。このため精神科診療では漢方薬が重要な治療選択肢の一つとなる。心身症、身体表現性障害、更年期障害の精神症状など心身の関連がとくに強い場合、向精神薬の使用が困難な高齢者や癌患者などの精神症状、認知症の行動・心理症状などはよい適応である。精神科医は漢方に対して理解を一層深めることが求められる。また身体科医も漢方薬を活用することで、精神症状にある程度対応が可能となることから、精神科領域で用いられる漢方薬を理解することは重要といえよう。
今回の勉強会では、筑波大学人間科学総合研究科の水上勝義先生に「精神科領域における漢方治療」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

平成24年度

第163回
臓器移植法改正から2年、日本の患者は救われたか?
湯沢 賢治 先生 国立病院機構水戸医療センター 臨床研究部移植医療研究室 室長 日本移植学会 理事
平成25年2月19日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
改正臓器移植法は、2010年7月に完全施行された。既に2年が経過し、脳死での臓器提供は、2009年と比較して、2011年は6倍に増加した。心臓、肝臓、膵臓の移植は、著しく増加し、小児からの臓器提供も行われ、小児に移植された。しかし、臓器提供者の総数は、2009年から2012年まで年間100人余りで、殆ど変わらない。結局、脳死下の提供が増え、心停止下の提供が減った。驚くべき事に、腎臓のみの希望者への移植の機会は減少した。腎不全患者にとって移植法改正は改悪となったとも言える。臓器の配分ルールを作成する厚生労働省「腎臓移植の基準等に関する作業班」のメンバーとして、2年間の成果と今後の課題について述べる。今回の勉強会では、国立病院機構水戸医療センター臨床研究部移植医療研究室 湯沢賢治先生に「臓器移植法改正から2年、日本の患者は救われたか?」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第162回
黒船来航!? NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)がもたらす社会的影響
宗田 聡 先生 広尾レディース院長
平成24年12月6日(木)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
最近、海外で新しく臨床検査として行われはじめたNIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)を日本で導入することについて話題となりました。「母親の血液検査をするだけお腹の赤ちゃんがダウン症かどうか99%わかる!?」と報道されたことで、多くの分野の方たちから賛否両論いろいろな意見がでています。また、iPS細胞によって日本人がノーベル賞を取りましたが、この技術の応用が爆発的なスピードで進むと予想外のいろいろな問題が起こることは容易に想像できます。今の社会において、最新科学技術の驚くべき進歩に伴い新たに起こってくる医療倫理問題は、果たして十分議論され上で臨床利用されているのでしょうか?今回の講演では、最新の遺伝子検査がもたらす影響について、その新しい検査方法と生命倫理について一緒に考えていきたいと思っています。
今回の勉強会では、広尾レディ-ス院長 宗田聡先生に「黒船来航!? NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)がもたらす社会的影響」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
今回に限り、木曜日の開催になります。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第161回
高齢者住宅は終の棲家になり得るのか
広瀬 幸子 先生 アール医療福祉専門学校 看護学科・介護福祉科 非常勤講師
平成24年11月13日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
高齢化が急速に進み高齢者の単身世帯や夫婦のみの世帯が増加し、2020年には1245万世帯に増加するといわれている高齢者住宅の制度ができた背景は、重度の要介護状態になった場合に特別養護老人ホームか、多額の一時金を支払うような有料老人ホームなど、高齢者に適した住まいの不足が問題視された。そこで、平成13年10月「高齢者の安定確保に関する法律」が施行され、将来の介護不安を解消し、低賃貸料で入居出来る高齢者向け住宅として、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)高齢者専用賃貸住宅(高専賃)が作られた。しかし、高齢者の入居を拒まない賃貸住宅を登録するというだけの制度であり、行政の指導監督が不十分であったことやどのようなサービスを載せるかは事業者の自由であったことから介護が必要となった場合のトラブルや入居契約解約を余儀なくされるケースなど思惑違いのトラブルも浮上した。このような経過を踏まえ、平成23年10月より複雑で分かりにくい高専賃を一本化し、サービス付き高齢者向け住宅として安否確認や生活相談のサービスを義務付け、契約者保護の規定も充実させた。今後は登録したサービス内容がきちんと提供されているかどうかなど、質の確保や重度化した場合の費用の問題など同じ場所に住み続けられるかなどが課題と思われる。
今回の勉強会では、アール医療福祉専門学校 看護学科・介護福祉科 非常勤講師広瀬幸子先生に「高齢者住宅は終の棲家になり得るのか」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第160回
障害者の将来に向かっての支援の在り方を考える
矢野 博明 先生 筑波大学大学院 システム情報系知能機能工学域 准教授
平成24年7月10日(火)18:30~20:3 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
計算機内に作られたバーチャルな世界において、自らの体を動かして様々な作業をすることができるバーチャルリアリティ(VR)という技術がある。演者は特に手や足でバーチャルな物体に触った感覚を、メカトロニクス技術を用いて提示するシステムの開発を専門としている。VRシステムは、ユーザの状態に合わせて個々のユーザへのインタラクティブなフィードバックが実現できる。これをもとに、歩行リハビリテーションシステムの開発に携わって来た。しかしながら実用化への道は半ばである。本講演ではバーチャルリアリティを含めた福祉工学を概観しつつ、工学の視点から見た面白さと大変さについて考えてみたい。
今回の勉強会では、筑波大学大学院システム情報系准教授 矢野博明先生に「バーチャルリアリティと福祉工学」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第159回
障害者の将来に向かっての支援の在り方を考える
大久保 安雄 先生 特定非営利活動法人 艫づな会 「ひまわり学園」施設長
平成24年6月19日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
自立支援法が施行され障がい者が地域で自立した生活を送るための基盤として、就労支援は重要課題であります。
私ども「ひまわり学園」はその目的に沿った事業として平成20年8月に開所し、今日までの活動において、働くことをテーマとして取り組んできました。
多くの企業との連携により作業の訓練、そして企業への就労、事業所での継続した作業で得られる工賃収入など様々な形で働くことが多くの障がい者の生活基盤を確立し、自立への道筋となっています。
今回の勉強会では福祉事業所での作業の取り組みや生活の様子、更には就労への取り組み、就労後の支援等をお伝えできればと考えております。
今回の勉強会では、大久保安雄先生に「障害者の将来に向かっての支援の在り方を考える」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第158回
「マラソンの街・つくば」を夢みて
鍋倉 賢治(なべくら よしはる)先生 筑波大学体育系 教授
平成24年5月15日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
新緑の芽吹く5月。一年で最も爽やかに走れる季節の到来です。近年、マラソンブームの到来がにぎやかに喧伝され、実際に街には鮮やかなウェアで走るランナーが増えてきました。筑波大学が主催者となっている「つくばマラソン大会」も今年の秋で32回目の開催を迎え、今では1万6千名の参加者を集める人気大会となっています。
人々を惹きつけるマラソンの魅力とは何か?本学学生を対象に開講している体育「つくばマラソン」のデータや自身の経験を基に、マラソンの本質を解き明かし、ランニングブームの背景について考えて行きます。「私も走ってみたい」と密かに思っている未来のランナーの背中を、そっと押せるような講演にできればと考えています。
今回の勉強会では、筑波大学体育系教授 鍋倉賢治先生に「マラソンの街・つくば」を夢見ての演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

平成23年度

第157回
近年の予防接種の歩み
工藤 豊一郎 先生 筑波大学医学医療系 講師(小児科学)
平成24年2月21日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
わが国の予防接種制度は世界の進歩から遅れ、ここ20年間は停滞していた。しかしヒブワクチン・7価肺炎球菌ワクチン・子宮頸癌ワクチン・ロタウイルスワクチンの認可とともにその遅れを取り戻しつつある。ここ茨城県でも新しいワクチンに対する補助が行政によって行われ、大きな効果をあげると期待される。今後も新たなワクチンが登場する見込みであり、より安全な接種・簡便な接種も可能になると期待される。
予防接種によって一定の健康が保証されることは社会にとって大きな福音である。歴史を振り返り、どのような利益がもたらされてきたかを確認するとともに、不利益があるとすればどのようなものか、検討を加えたい。
今回の勉強会では、筑波大学医学医療系講師 工藤豊一郎先生に「近年の予防接種の歩み」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第156回
マドンナヴェルデから生命倫理を考える
宗田 聡 先生 パークサイド広尾レディスクリニック院長
平成23年12月1日(木)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
映画TV化もされた「チーム・バチスタの栄光」、「ジェネラル・ルージュの凱旋」など医療小説で著名な海堂尊さん原作による「マドンナヴェルデ」が今春NHKテレビドラマで放映され話題になりました。ドラマの中で、代理母出産、体外受精、顕微授精などの高度生殖医療や産科医療の崩壊などが取り上げられましたが、実際の社会においても最新技術の進歩に伴い新たに起こってくる医療倫理問題が十分議論されないまま、一部で行われています。今回の講演では、妊娠出産をとりまく医療の進歩と生命倫理について一緒に考えていきたいと思っています。
今回の勉強会では、パークサイド広尾レディスクリニック院長 宗田聡先生に「マドンナヴェルデから生命倫理を考える」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
今回に限り、木曜日の開催になります。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第155回
たかがビタミンD,されどビタミンD
奥野 純子 先生 筑波大学大学院人間総合科学研究科 福祉医療学 講師
平成23年11月8日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
ビタミンDと言えば、骨粗鬆症の薬で、骨密度を改善するということを知っている方は多いと思いますが、その他にどんな役割があるか知らない方が多いのではないでしょうか?
最近、ビタミンDは筋力やバランス能力の改善、さらに、乳がん・心疾患・糖尿病・高血圧・免疫力を改善など、いろいろな疾患と関連があることが分かってきました。高齢者の多くは「閉じこもり」によりビタミンDが不足しています。至適濃度はまだ世界的には一致していませんが、つくば市近辺の高齢者の約80%は不足していると推測されます。高齢者の介護が必要となる要因として転倒・骨折が高い割合を占めており、これらを予防することは重要です。ビタミンDと身体機能との関連や最近の話題についてお話ししたいと思います。
今回の勉強会では、筑波大学大学院人間総合科学研究科福祉医療学講師 奥野純子先生に「たかがビタミンD、されどビタミンD」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第154回
阪神淡路大震災の経験から今回の震災を考える
久保 知子 先生  介護老人保健施設アレーテルつくば 副施設長  グループホームデルフィ 管理者
平成23年7月12日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
阪神淡路大震災は日本で初めての近代的な大都市における直下型地震であり、大きな破壊力で神戸市地域は震度6(一部地域で震度7)をもって未曾有の被害をもたらし6434人の命が失われました。
阪神間では、特別養護老人ホームなどの施設も地域の拠点となり、被災した高齢者や一般の方々の受け入れを行いました。また被害の少なかった施設は救援物資のキーステーションとしての役割も担い、被災者支援を行いました。その時の経験で感じた施設の役割についてお話しします。また、今回の東日本大震災での老健施設や地域密着型施設の対応などについてもあわせてお伝えしたいと思います。
今回の勉強会では、介護老人保健施設アレーテルつくば副施設長、兼グループホームデルフィ管理者の久保知子先生に「阪神淡路大震災の経験から今回の震災を考える」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
この講演会は日本プライマリ・ケア連合学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)となっています。

第153回
パーソナリティ障害と自殺予防
太刀川 弘和 先生 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 疾患制御医学専攻精神病態医学分野 講師
平成23年6月14日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
パーソナリティ障害は、青年期のうつ病、摂食障害などの背景に認められることが稀ではない。その代表である境界性パーソナリティ障害では、リストカットや過量服薬などの自殺関連行動が繰り返され、治療者のみならず周囲の者が巻き込まれ、対応に苦慮する。かつて彼らの自殺関連行動は一種の顕示的行為であって、必ずしも自殺に結びつかないと考えられていた。しかし最近では、パーソナリティ障害はうつ病、統合失調症についで自殺リスクが高く、そのリスクはそうでない者にくらべて数十倍にのぼるため、決して顕示的行動として軽視してはならないことが指摘されている。そこで本講演では、本人の行動に巻き込まれずに自殺を抑止する、という困難な課題について検討を試みる。
今回の勉強会では、筑波大学大学院人間総合科学研究科講師 太刀川弘和先生に「パーソナリティ障害と自殺予防」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。太刀川先生は、東関東大震災被災者へのメンタルケアもなさっています。これに関してもお話いただける予定です。
この講演会は日本プライマリ・ケア関連学会茨城県支部の後援を受けています。またフロンティア医科学専攻の医科学セミナー4(高齢者医学)、およびヒューマン・ケア科学専攻のFDプログラムとなっています。

第152回
医薬品・医療機器が市場に出るまでの長い道
柳 健一 先生 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 講師 
前(独)医薬品医療機器総合機構 生物系審査第二部 審査役代理
平成23年5月31日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
臨床現場において使いたい医薬品・医療機器が使えない、ドラッグラグ、デバイスラグということが言われています。私はこの3月まで5年間にわたって、医薬品・医療機器に関する国の行政実務を行う独立行政法人である医薬品医療機器総合機構において、審査の実務に携わってきました。医薬品・医療機器は、その開発段階から市場に出た後まで様々な規制があります。本講義では、医薬品・医療機器の薬事法による規制について概説した上で、ドラッグラグ、デバイスラグに対して国が行ってきた対策についてお話します。
今回の勉強会では、筑波大学大学院人間総合科学研究科講師 柳健一先生に「医薬品・医療機器が市場に出るまでの長い道」の演題で、お話していただく予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

平成22年度

第151回
理学療法士からみた保健・医療・福祉におけるリハビリテーションのニーズと展望
斎藤 秀之 先生 医療法人筑波記念会 筑波記念病院リハビリテーション部 部長
平成23年2月15日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
ここ数年、医師・看護師・介護士不足が叫ばれ、その現状が地域住民の社会保障に深刻な影響を与えていることは議論の余地は無い。また、縦割り行政に代表されるセクショナリズムも充実した社会保障整備に関する障壁の1つである。一方、急速に増え続けている理学療法士は何を担うべきであろうか。 23年間、臨床の場で理学療法士として働いてきたが、保健・医療・福祉におけるリハビリテーションのニーズを教えられ、そのニーズの広さと深さを実感している。今回は、筑波記念病院での14年間の理学療法士としての活動を通じて、少し変わりつつある茨城県の保健・医療・福祉におけるリハビリテーション、すなわち地域リハビリテーションの展望を考えてみたい。
今回の勉強会では、筑波記念病院リハビリテーション部部長 斎藤秀之先生に「理学療法士からみた保健・医療・福祉におけるリハビリテーションのニーズと展望」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第150回
親友と二人で呼吸器科クリニックを開業して6年 
多様化する開業の形と地域医療を考える
井上 雅樹 先生 みなのクリニック内科呼吸器科 院長
平成22年11月16日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
21世紀になって、「地域医療を支えてきた病院から医師がいなくなり、地域住民の方々に深刻な影響を与えている。」といった報道がされる様になってきました。それぞれの医師は自分の立場で頑張っているのにシステムとしてうまく機能していない。そのようなジレンマの中で私と大学入学以来の親友である陶山時彦君は、自分たちが医師として本当にやりたかったこととして「患者さんたちを診る」ことを選び、開業することとなりました。二人とも呼吸器内科専門医であるため呼吸器を専門とした外来を行い、病状が進行した方のために、訪問診療を行っています。また禁煙指導にも力を入れて取り組んでおります。今回はみなのクリニックでの診療を通して、少し変わった開業の形と地域医療を考えてみたいと思います。
今回の勉強会では、みなのクリニック内科呼吸器科院長 井上雅樹先生に「親友と二人で呼吸器科クリニックを開業して6年:多様化する開業の形と地域医療を考える」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第149回
我が国における遺伝子検査と倫理・社会的問題~出生前診断を例に~
宗田 聡 先生 パークサイド広尾レディスクリニック 院長
平成22年10月7日(木)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
今年7月にAmsterdam(オランダ)で開催されたISPD(the International Society for Prenatal Diagnosis)主催の国際カンファレンスに参加してきて、そこで発表された日々進歩している遺伝子検査や出生前診断に対する世界の最新の技術や倫理・社会的な問題について紹介したいと思います。そして、今の我が国における現状と比較することで、何が大きな問題となっており、そのためにはどうしたらよいのか、一緒に考えてみたいと思っています。
今回の勉強会ではパークサイド広尾レディスクリニック院長 宗田聡先生に「我が国における遺伝子検査と倫理・社会的問題  ~出生前診断を例に~」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。今回に限り、木曜日の開催になります。

第148回
子ども虐待の理解と初期対応
宮本 信也 先生 筑波大学人間総合科学研究科 教授
平成22年7月14日(水)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
子ども虐待は、全国の児童相談所で1年間に受け付けた件数は4万件を超え、社会の大きな関心を集めている問題です。子ども虐待が子どもたちに与える影響は多彩です。身体的には死亡・重篤な後遺症などを、行動的には攻撃的行動や反社会的行動を、精神的には神経症性障害、人格障害や精神障害などを、それぞれ生じることは少なくありません。今回、わが国における子ども虐待の現状、子ども虐待へ対応する上での基本的な考え方、さらに、子どもを代理としたミュンヒハウゼン症候群などの特殊なタイプの虐待や臓器移植と虐待などの生命倫理的な問題などの最近のトピックをお話させていただき、この問題を考えるご参考にしていただければと思っております。
今回の勉強会では筑波大学大学院人間総合科学研究科 宮本信也先生に「子ども虐待の理解と初期対応」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。今回に限り、水曜日の開催になります。

第147回
訪問リハビリの現状と課題
伊藤 隆夫 先生 全国訪問リハビリテーション研究会 会長(船橋市立リハビリテーション病院)
平成22年6月1日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
訪問リハビリは介護保険の各種の居宅支援のサービスの中で、必要性ばかりが叫ばれ、その割に基盤整備が最も遅れていると言われてきました。作業療法士・理学療法士・言語聴覚士といったセラピストがなかなか地域に出て来なかった時期が続いていました。しかし、この10年でやっと訪問看護ステーションを拠点に実績があげられ、茨城県では先見的に「訪問リハビリステーションの標榜」が可能とされました。しかし、平成18年に質的な問題からステーションからの訪問リハビリに実施制限がかけられ、出鼻をくじかれました。そういった逆風の中でも訪問リハビリは増加を続け、平成21年には制限が解除され、報酬も評価されました。さらに平成24年の同時改定で「訪問リハビリステーション」の制度化も現実味を帯びるようになってきています。訪問リハビリにとって現在は正念場で、質の高い在宅支援のためのリハビリの基盤整備が強く求められています。
今回の勉強会は「茨城の訪問リハビリテーションを考える会」第18回事例検討会と共催とし、全国訪問リハビリテーション研究会会長伊藤隆夫先生に「訪問リハビリの現状と課題」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第146回
訪問診療を通して考える日本民族
平野 国美 先生 ホームオンクリニック 院長
平成22年5月18日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
問題解決のアプローチには、多様な方法があると思えます。訪問診療、介護といった物は、答えが一つに集約するものではありません。それは、解決すべき問題が医学だけでなく、患者さん周辺を取り巻く、環境因子、例えば家族、地域社会、宗教など多因子が含まれるからです。正解のない問題と常に向き合っているわけです。現在までに、1200件以上の症例と対峙し、約半数を看取ることは、スピードも要求されますが、患者さんのバックグラウンドを理解することにより見えてくるものがあります。少し、医療介護の世界から視点を変換してみることにより、多方面からアプローチすることにより、「日本民族とは?」を考えてみましょう。
今回の勉強会ではホームオンクリニック院長 平野国美先生に「訪問診療を通して考える日本民族」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

平成21年度

第145回
臓器移植法改正までの道のりと今後の課題
湯沢 賢治 先生 国立病院機構水戸医療センター 臨床研究部移植医療研究室 室長
平成22年2月16日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
1997年に施行された臓器移植法は、3年をめどにした見直し規定があったにもかかわらず、2009年7月の改正までに12年を要した。この世界で最も遅れた臓器移植法を改正するため、日本移植学会と移植患者会が約5年間活動した。ほとんどの法律が政党間の話し合いで決定する我が国において、議員一人一人へのロビー活動での法律改正は、憲政史上に残ることと評価されている。この臓器移植法の改正ために精力的に国会で活動し、現在、改正移植法のガイドライン作成のための厚生労働省「腎臓移植の基準等に関する作業班」に班員として加わる者として、これまでの道のりと今後の課題について述べる。
今回の勉強会では国立病院機構水戸医療センター臨床研究部移植医療研究室 湯沢賢治先生に「臓器移植法改正までの道のりと今後の課題」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第144回
Women’s healthにおけるトレンド
宗田 聡 先生 パークサイド広尾レディスクリニック院長
平成21年11月12日(木)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
アメリカでは1990年代初め、保健社会福祉省に米国立女性健康情報センター(NWHIC)が設立され、思春期の女性から老年期まであらゆる世代の女性の健康に関する情報を正確に提供されるようになり、各大学医学部にも「Women's Health(女性の健康)部門」が設立されるようになりました。その後、米国の「女性外来」「女性専門病院」では、女性の心と体の健康を保つため、性差医療の専門家が集められ診療が行われています。 日本でも2001年に鹿児島大学と千葉県立東金病院に最初の女性外来が設立され、その後、全国に多くの女性外来が開設され、またレディスクリニックも数多く見かけるようになりました。しかし、その後いくつかの問題もでてきて、現在では性差医療に基づく診療を行っているところばかりではなくなっています。
今回の講演では、性差医療であるWomen's healthのトレンドをみていくことで、今後のあるべき姿についても検討してみたいと思っています。 今回の勉強会ではパークサイド広尾レディスクリニック院長宗田 聡先生に「Women's healthにおけるトレンド」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。 今回に限り、木曜日の開催になります。

第143回
精神障害者を地域で支えるために
山川 百合子 先生 茨城県立医療大学医科学センター講師
平成21年10月13日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
2004年に厚生労働省から改革ビジョンが打ち出され、日本の精神医療は入院医療中心から地域生活中心へと大きく転換している。茨城県は精神科病院に長期入院者比率が高く、社会的入院の退院促進および地域生活支援の体制つくりが急務である。退院後に地域で精神障害者を待つものは何だろうか?それぞれの文化と歴史を踏まえて発展する地域リハビリテーションの視点から私たちのできることを考えてみる。 また、イタリアは1978年バザーリア法により20年間で州立の精神科病院をすべて閉鎖し、地域リハビリの充実へと移行した。そこに至る背景と法律施行後30年余り経った現状について報告する。
今回の勉強会では茨城県立医療大学医科学センター講師山川百合子先生に「精神障害者を地域で支えるために」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第142回
デンマーク福祉に学ぶ  ~介護者の立場から~
宇都宮 和子 先生 筑波キングス・ガーデン 特別養護老人ホーム 施設長
平成21年7月14日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
介護保険制度が導入され10年目、介護の重要性・社会性が問われています。施設から在宅へ、措置から契約へとサービスの質も問われる反面、介護の現場は人材不足や職員の処遇改善が求められています。ご利用者の声が重視され、働くスタッフに希望がもてないのは何故なのか。急変する福祉政策の中で、働き人が輝いていなければ・・そんな思いから「人を大切にする国デンマーク」に行ってきました。元大使に勤務していたブンゴード・小島さんの案内でケアの現場に入り、ご利用者と交わり、感じたこと、学んだことを述べさせて頂きます。
今回の勉強会では筑波キングス・ガーデン 特別養護老人ホーム施設長 宇都宮和子先生に「デンマーク福祉に学ぶ ~介護者の立場から~」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第141回
日立総合病院 産婦人科の再生をかけて   いま、何をすべきか
綿引 寿栄 先生 日立総合病院看護師長
平成21年6月16日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
近隣施設の産婦人科の閉鎖や縮小が相次いでいる。そのようななか2007年1月に日立で「産婦人科が危ない」というシンポジウムが開催されたとき、さらに危機感を身近に感じた。と同時に、目の前の妊・産・褥婦、患者の安全と、スタッフが安全に医療を提供できる環境を維持し、医療の質が低下してはいけないという責務を強く感じた。そこで自分は何ができるか考え、黙っていては何も生まれず、そとに自たちの行っていることや存在を発信し認識してもらうことで、当院産婦人科を必要と感じ、この局面が何とか打開され新しく変化すると考えた。しかし、2008年7月に、院長より、2009年3月で産婦人科医が大学に全員戻り、4月からの分娩がなくなると聞いた。まさに、とうとう私たの所にもその時が来てしまった。しかし、動揺しているわけにはいかない、誰かがやってくれるというのではなく自らがやるということが大切だとの思いを強くした。そして何より私たちがやれることをやる。本筋を通すことが何より大切だと考えたのです。また助産師が主体的に妊産褥婦に関わることで助産師自身がやりがいを持って専門職の責務を果たしていけると考えた。
今回の勉強会では日立総合病院看護師長 綿引寿栄先生に「日立総合病院産婦人科の再生をかけて いま、何をすべきか」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第140回
貴女に受けてもらいたい、そして貴方の大切な人に受けてもらいたい”乳がん検診を目指して
東野 英利子 先生 筑波大学臨床医学系放射線科
平成21年5月19日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
日本では乳がんは増加の一途であり、乳癌に対する関心が高まっている。日本における乳がん検診は長い間、視触診によって行われてきた。日本にマンモグラフィ検診が導入されるとき、幸運にもそれに関わることができ、システムとしての検診の精度管理ということに私自身が気付いた。そのコンセプトは“できるか、できないか”ではなく、“目的を達成するにはどうあるべきか”である。多くの人とともに精度のいマンモグラフィ検診の普及を進めていくうちに、以前から行ってきた超音波を用いた検診にも新しい側面が開けてきた。私自身の乳腺画像診断との出会いを通して、タイトル達成のための道のりをお話ししたい。
今回の勉強会では筑波大学臨床医学系放射線科 東野 英利子先生に「貴女に受けてもらいたい、そして貴方の大切な人に受けてもらいたい”乳がん検診を目指して」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

平成20年度

第139回
メタボ健診は、肥満児とその家族に健康意識の変化をもたらしたか?
平野 千秋 先生 つくば国際大学産業社会学部 社会福祉学科
平成21年2月17日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
2008年4月から行われている特定健康診査・特定保健指導は、「メタボ健診」として広く市民に認知されており、私たちの外来にも最近「うちの子、メタボ?」と受診する例が増加している。小中学生の保護者(母親または祖母)を対象としたアンケート(91人中肥満児の保護者が61人)全体では、「メタボリックシンドローム」は言葉の認知率100%、認知手段はテレビ97%・新聞40%・医療機関35%、「腹囲測定はヘソ回り」認知率90%であった。肥満児の保護者は非肥満児の保護者に比べ、腹囲基準数値の正答率が高かったが、自分や子どもの健康意識が変わっていない回答者が多く、メタボ認知が健康意識の変化に必ずしもつながっていない様子が推測された。最近の肥満児の臨床所見・食生活や運動習慣の特徴についても触れ、家庭・学校・かかりつけ医における肥満対策を考える。
今回の勉強会ではつくば国際大学産業社会学部社会福祉学科 平野千秋先生に「メタボ健診は、肥満児とその家族に健康意識の変化をもたらしたか?」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第138回
医療と福祉の連携について
今高 國夫 先生 烏山診療所院長 日本プライマリ・ケア学会茨城県支部会長
平成20年11月18日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
プライマリ・ケア、地域包括ケア、在宅医療・ケア、施設ケア、虐待防止・リスクマネジメント、介護保険ケアマネジメント、高齢者医療福祉計画、脳卒中地域連携パス、難病支援事業、障害者医療、認知症ケア、ターミナルケア、緩和ケア、地域リハビリテーション、摂食嚥下障害、子育て支援等々、今各地で、様々な立場から、様々な趣向で、これらの課題について、研究・研修・討議が行われている。そしてこれらに共通した主要なキーワードは「医療と福祉の連携」である。
そもそも医療と福祉の連携をいうこと自体、二つは別存在との前提がある。私は、前記した各々の分野では医療と福祉は、大部分重なり合っていて、「医療福祉」と一言で表せるものと考えている。そこから当然、医療福祉に関わる多職種の密接不離な協働があらゆる現場で不可決となる。どうしたら、連携推進をはかれるか。具体例で考察してみよう。今回の勉強会では烏山診療所院長 今高國夫先生に「医療と福祉の連携について」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第137回
一生おいしく食べるための歯科からのメッセージ
上野 修 先生 上野歯科医院院長
平成20年10月21日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
人生 おいしく食事をしたい
噛むこと、話すこと、それ以外にもおおくのはたらきに参加している歯
どう付き合えばよいのでしようか?
治療が必要なとき、なにを目安にどこまでの治療を望めばよいのでしょうか?
どの時期に、何パーセントの咀嚼を確保できれば満足を感じるでしょうか?
そのためには、今何が必要でしょうか?
審美的要素はどこまで求めればよいのでしょうか?
「私は一生懸命に歯ブラシを毎日していますので安心です」
ほんとうに安心でしょうか?
歯科医の視点、患者の視点

  • *どの時期に、どのような考えでお口の環境を考えるべきか
  •   (乳児・小学生時代、中学時代、高校時代、社会人時代、リタイヤー後)
  • *噛むということ、何本の歯であなたは楽しめるか
  • *治療が必要なとき、あなたにとっての良い治療とは
  • *アンチエージングと歯の治療
  • *審美と歯の治療
  • *咬合平面と咬合
  • *文化感覚距離と治療
  • *話すこと、噛むこと

今回の勉強会では上野歯科医院院長 上野 修先生に「一生おいしく食べるための歯科からのメッセージ」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第136回
地域包括支援センターの現状と課題
斉藤 美恵子 先生 守谷市役所介護福祉課地域包括支援センター所長
平成20年7月15日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
平成18年4月介護保険法の改正を受け地域包括支援センターが設置されました。保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員の専門職の少人数で予防給付ケアプラン作成から介護予防・虐待相談・事業所指導・地域との連携を行っています。市民が望む介護予防事業を創設するため,平成18年度地域包括支援センター運営協議会とともに,事業の柱を1年がかりで作成し,平成19年度は,それを受けての試行錯誤のリサーチ結果から現状と課題を紹介いたします。また茨城県下で高齢者人口が一番少なく,介護保険料が一番高い守谷市が,包括ができてどのように介護給付全体に影響を及ぼしたのか,結果も紹介したいと思います。
今回の勉強会では守谷市役所介護福祉課 地域包括支援センター 所長 斉藤美恵子先生に「地域包括支援センターの現状と課題」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第135回
国民医療費の視点からみた高齢者医療の現状と課題を考えよう
大久保 一郎 先生 筑波大学大学院人間総合科学研究科 保健医療政策学分野
平成20年6月17日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
最近マスコミから最も厳しく指摘されている話題の一つに、後期高齢者医療保険制度(長寿医療制度)がある。「年金から保険料が強制的に天引きされた。」、「高齢者は死ねというのか。」、「弱いものいじめだ」等々、高齢者の発言がテレビ等で生々しく放映される。一方、制度を作った政府や与党は、本制度の趣旨を汗を流しながら説明し、国民から理解を得るように努力はしているが、なかなか苦しいところである。事実、山口県の補欠選挙では与党側が大差で負けている。 我々、保健医療福祉分野に携わる者としては、これらの動向に対して感情的にならず、冷静に対応することが必要である。後期高齢者医療制度の導入の背景には、国民医療費の対国民所得比の上昇や高齢者医療費の急増がある。急速に進行する少子高齢化のため、これらはある意味避けて通れない課題であり、誰かがそれを負担しなければならない。今回、このような背景を説明し、高齢者医療の現状と課題を把握し、その解決策を皆で一緒に考えることができれば幸いである。
講師も必ずしも本分野の専門家ではなく、解決できるアイディアを持っているわけではない。この機会に多くの方と広い視点から議論ができることを期待している。今回の勉強会では筑波大学大学院人間総合科学研究科保健医療政策学分野 大久保一郎先生に「国民医療費の視点からみた高齢者医療の現状と課題を考えよう」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第134回
少年の問題行動の理解と対応
森田 展彰 先生 筑波大学大学院人間総合科学研究科 社会精神保健学
平成20年5月8日(木)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
最近、青少年が、突発的に犯罪や暴力などの反社会的行動を生じたり、ひきこもりや自殺などの非社会的行動を示す事例が話題になっている。今回の講演では、こうした青少年の問題行動の原因や背景について論じ、これらが複合的な観点から理解する必要があることを示したい。また、多くの要因の中では①精神障害の影響、②家族や友人などのプライマリーな人間関係の影響について主にとりあげる予定である。特に②の影響が、青少年の感情調節や対人関係の問題に結びついていることを示し、これに対する専門的な治療や家族としての対応について提示したい。
今回の勉強会では筑波大学大学院人間総合科学研究科 森田展彰先生に「少年の問題行動の理解と対応」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

平成19年度

第133回
臓器移植医療の現状と問題点
湯沢 賢治 国立病院機構水戸医療センター 移植外科
平成20年2月12日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
わが国の進歩した医療の中で、臓器移植は最も遅れた分野である。これは、一般の医療と異なり、第三者である臓器提供者なしには成り立たない医療であるからである。1997年に「臓器移植法」が施行されたが、10年間での脳死臓器提供者は60人にとどまり、臓器移植先進国アメリカの1000分の1にすぎない。アメリカでは臓器移植で助かる命が、わが国では助からないというのが現実である。このために、わが国では生体臓器移植が進歩したが、一方で、多額の寄付金を集めて海外での渡航移植、アジア諸国での臓器売買、結果が未知の病腎移植といった問題を引き起こしている。わが国の臓器移植医療の現状と問題点を指摘し、解説する。 今回の勉強会では国立病院機構水戸医療センター 移植外科 湯沢賢治先生に「臓器移植医療の現状と問題点」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
第132回
医療とケアの連携の中で支える終末ケア
宇都宮 和子 先生 筑波キングス・ガーデン 施設長
平成19年11月20日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
誰でも住み慣れた場所で、家族に見守られながら召されたい、その思いは施設で生活している高齢者も同じです。その人の思い願いをどこまで支えていけるか、当施設は、生活の沿線上の一つとしてターミナルケアに取り組んでいます。当初は無知からの出発でしたが、現在は利用者や家族の思いを大切に、その人らしい尊厳のある終末ケアをめざし、医師・看護師・介護士の連携とインフォームドコンセントを重視しながら取り組んでいます。その中で気づいたこと、学んだことを発表いたします。

第131回
心疾患患者のリハビリテーションと運動療法
小池 朗 先生 心臓血管研究所付属病院 循環器科部長・運動療法室長
平成19年10月16日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
「心疾患患者のリハビリテーション」とは、心臓病患者が低下した体力を回復して社会や職場に復帰すること、さらに心臓病の再発を予防し快適で質の良い生活を維持することを目指して、運動療法、患者教育、生活指導、カウンセリングなどのプログラムを実施することです。
「心疾患患者のリハビリテーション」の対象疾患としては、急性心筋梗塞、狭心症、開心術後、大血管疾患、慢性心不全、末梢動脈閉塞性疾患が保険適応病名であり、保険期間は原則的には150日以内と定められています。冠動脈疾患患者におけるリハビリテーションの主目的は、冠動脈病変の再発と進行の予防であり、運動療法のみならず生活習慣の改善や指導もその中に含まれます。また心不全患者における適切な運動療法は日常の活動レベルを向上させ、QOLと生命予後も改善することがエビデンスとして示されており、2006年4月の改正により、リハビリテーションの保険適応病名に慢性心不全が追加されました。「心疾患患者のリハビリテーション」は新たな治療法として、今後ますます認識が高まり発展して行くものと思われます。
今回の勉強会では心臓血管研究所付属病院 循環器科部長・運動療法室長 小池 朗先生に「心疾患患者のリハビリテーションと運動療法」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第130回
米国の高齢者ケア
Kazuyo k.Sooudi 先生 札幌市立大学看護学部
平成19年7月24日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
米国の高齢者ケアシステム、サービスデリバリー、それらを支える環境にはいくつかの特徴がある。ここではケアとは、医療、看護、介護を包括する意味で使用する。第1の特徴は、連邦政府の管轄にあるメディケア、それを補うメディギャップ、連邦政府と州政府の管轄にあるメディケイドである。最近、メディケアは処方箋薬用のパートDを加えて、さらに一般の高齢者には複雑さを増す結果となっている。第2の特徴は、高齢者施設にして抜き打ちで行なわれる連邦政府と州政府による監査のシステムである。監査で違反が見つかると、患者のQOLに関わる場合は、その罰金額は一件5,000ドル以上に及ぶ場合がある。第3の特徴は、高齢者ケアに関わる職員の免許制である。全ての看護に対する2年毎の免許更新は知られているが、高齢者施設長も連邦政府と州政府の試験による免許制で、それもまた更新制である。第4の特徴は、高額な高齢者ケア経費である。平均月あたり負担額は、ナーシングホームの場合、個室は約748,080円、二人屋は653,760円であり、全高齢者ケア経費の4割は個人の財源から支払われている現実がある。本講演では、米国の高齢者ケアの特徴を中心に述べるが、日本の介護保険制度や小規模多機能サービスなどを評価する際の参考材料にしていただきたい。  今回の勉強会では札幌市立大学看護学部 Kazuyo k.Sooudi先生に「米国の高齢者ケア」の演題で、お話して頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第129回
健康食品って何だろう 健康食品をめぐる制度・市場の動きを中心に
岸本真弓 先生 CMPジャパン株式会社・健康産業新聞編集部 食品保健指導士
平成19年6月19日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
健康食品は私たちの身近なものになりました。いまや、ドラッグストアだけでなく、スーパーやコンビニの店頭、百貨店や専門店でも商品が並び、新聞やテレビでは、たくさんの広告を目にします。実際、お使いになっている方も多いのではないでしょうか。では、「健康食品」「サプリメント」「特保(トクホ)」とは何でしょうか。 今回は、そんなわかりにくい健康食品をめぐる話題を整理しながら、健康食品について紹介する予定です。また、近年の健康食品業界の発展についても、行政や団体が発表する資料、調査で得られた資料を示しながらお話します。

第128回
児童虐待の基本的な見方と援助
森田展彰 先生 筑波大学大学院人間総合科学研究科社会精神保健学
平成19年5月15日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
児童虐待は,「虐待する親」という決まったタイプがあるのではなく,子育ての状況において様々な要因が関わって起きるものです。親と子をとりまく環境要因や個体要因あるいはその相互作用を総合的にとらえ,保健・福祉・医療に関わる専門家が協力して,発見・対応・介入を行うことが重要です。本講演では,「児童虐待とは何か」,児童虐待防止法に基づく援助体制などの基礎的な知識をお話した上で,具体的な事例を上げて,その対応における考え方や注意点についてお伝えできればと考えています。

平成18年度

第127回
目指すべきリハビリテーションのあり方
斉藤秀之 先生 筑波記念病院 リハビリテーション部 部長
平成19年2月20日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
近年の医療制度改革により、保健・医療・介護現場は著しい変革を受けている。内包されるリハビリテーション分野も例外ではなく、むしろその変革は緩まる気配が感じられない。国が指揮するこうしたリハビリテーションにおける変革の根拠を考察し、今後目指すべき保健・医療・福祉に関連するリハビリテーションのあり方について、茨城県の現状を加え話題提供する。

第126回
お口の中から始めよう
来栖章治 先生 土浦市歯科医師会
平成18年11月21日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
人生50年と言ったのは400年以上前の織田信長でした。彼は50年の人生で満足だと思ったのでしょうか?そのすぐ後に天下人になった徳川家康は「まだまだ死ねない」と自己管理に精を出し、70歳過ぎまで生きました。しかし、鯛の天婦羅に当たり、死に際に「鯛の天婦羅が悪かったのか、でも旨かったな」と、言ったとか言わなかったとか。
現在の日本は、平均寿命が88歳をマークする勢いです。しかもかなり元気な人が増えています。しかしその反面、勢いを失った人が増えているのも事実です。それでは、元気な人とそうでない人には何の違いがあるのでしょう?見た目に気をつける、積極的に表に出る、世の中の移り変わりを自分なりに考えるなど、いろいろとあると思います。しかし共通して見られるのは、元気な人は美味しそうに食べます。上手に飲み込めます。しっかりと話すことが出来ます。家康は晩年、入れ歯を入れていたそうです。その当時の入れ歯は黄楊などを削って入れ歯の形にし、歯の部分は象牙をはめ込んだ物でした。作るのも、使うのも大変だったでしょう。また、筋力が低下すると食べる動作にも影響がでることを知っていたらしく、かなり気をつけていたようです。在の私たちは、『口から食べる』ということを軽視しがちなのも事実です。さらに、様々な全身疾患と口の健康が関係していることがわかってきました。そのような口の健康についてのお話をしたいと思います。

第125回
Women's Health の現状と今後
宗田 聡 先生 パークサイド広尾レディスクリニック院長
平成18年10月5日(木)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
性差医療は90年代以降の米国で注目され始め、発症率が男女の一方の性に極端に傾いている疾病や、発症率は同じでも男女間で臨床的に差のある疾病などについて研究を進め、疾病の診断、治療、予防へ反映しようとするものです。特に女性は、思春期から更年期へとホルモン分泌が劇的に変化し、妊娠・出産・更年期障害など女性特有の問題があります。女性の健康に関わる医学・医療としてWomen's Healthの現状と今後について解説します。 また、実際に都会型かかりつけ医として女性専門クリニックで取り組んでいる臨床事例についても紹介します。
 
第124回
公的病院が核をになう健康増進システム構築と運営
小野正人先生 国保町立小鹿野中央病院
平成18年7月19日(水)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
生活習慣病の予防事業として行政が中心となった健康増進運動は全国で展開されてきたが、地域住民の参加および効果の評価能力の点で充分ではなかった。そこで地域住民の多数参加と持続的評価が可能な健康増進システムの構築と低資金での運営方法の確立を目指して、医師、栄養士、運動指導士などを核とする健康増進チームを結成した。対象は生活習慣病患者とその予備軍で、町広報、人間ドック、住民健診、外来診療などから随時募集した。体力測定、食事調査を参考に個別処方箋を作成し集団講義を行い、初期指導とした。その後は基本的に自主トレであるが個人の持続動機の強化と医学的評価を目的として病院への定期的受診を義務とした。現在257人が参加しており、現在までの解析で体重、総コレステロールなどは有意に低下している。本事業は公的助成なしで運営しているが、効果の評価も可能であり全国で展開可能なシステムになりうると考えられた。
小野正人先生は、国立がんセンター東病院の大腸がん専門の外科医であったが、お母様が脳梗塞を起こし、寝たきりの状態で認知症が進行し、最後は「どなたか分かりませんが、ありがとう」といって、逝去なされた。お母様の病気を契機に「寝たきり予防」を目指して、糖尿病・高血圧・高脂血症といった生活習慣病の予防に取り組んでおられます。

第123回
高齢者の健康支援 -運動,栄養,心のケア-
田中 喜代次先生 筑波大学人間総合科学研究科 スポーツ科学専攻
平成18年6月19日(月)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
「健康長寿支援のあり方」について,運動,食事・栄養,心のケアの重要性を中心に演者の考えを紹介します。運動は生きがいを持ち続け、QOLを良好に保持するために非常に大切なことです。なお、(1)運動不足でも健康長寿を実現する例が多いこと、(2)一般に流布されている内容の運動では効果が医学生理学的側面よりも精神心理的側面に顕著に現れること、(3)だからこそ文字通り(期待通り)の運動効果を引き出すにはパラダイム(一般通念,発想)を転換し、積極的に運動に取り組むことが肝要であること、(4)高齢期における運動の習慣化は確実に低体力化・虚弱化・要介護化・寝たきり化の予防に貢献するが、方法論は多種多様であること、(5)健康つくりのノウハウは認識できていても、実践にうつすことが困難ゆえ、実践に向けてサポートする人を地域内で育成することが求められること、などについて解説します。キーワードとして、肥満度と相対死亡率、コレステロールと相対死亡率、寿命予測モデル、骨量と運動・カルシウム、内臓脂肪と運動・食事療法などを取り上げ、これらについて最新の知見を述べるとともに、演者からも提言したいと思います。
今回の勉強会は、「高齢者の健康支援 -運動,栄養,心のケア- 」の演題で筑波大学 人間総合科学研究科スポーツ科学専攻 田中喜代次先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第122回
遷延性意識障害患者の栄養状態 ?在宅療養者の現状と経管栄養における栄養評価?
日高 紀久江先生 筑波大学 人間総合科学研究科
平成18年5月16日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
入院期間の短縮化や長期入院の是正により、これまで医療機関に入院していた遷延性意識障害患者が、余儀なく在宅療養に移行するケースが増えています。そこで、在宅患者を対象に調査を行った結果、重度の四肢の関節拘縮と経管栄養法における低栄養という問題が見出されました。低栄養は意識障害患者の身体・精神機能の回復を阻み、肺炎や褥瘡などの二次的合併症のリスクを高め、生命にも影響を及ぼします。経管栄養法が一律で、基礎代謝量以下のカロリーで栄養管理されている実態もみられます。今回、経管栄養法の意識障害患者における栄養評価の結果をお話しするとともに、人間としての尊厳を考慮したケアについて考えてみたいと思います。
今回の勉強会は、「遷延性意識障害患者の栄養状態?在宅療養者の現状と経管栄養における栄養評価?」の演題で筑波大学 人間総合科学研究科 日高紀久江先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

平成17年度

第121回
子どもの食生活はどうなっているのか-再現写真に見る今どきの子どもと親-
平野 千秋先生 つくば国際大学産業社会学部社会福祉学科
平成18年2月21日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
最近の国民栄養調査から、日本人の食生活の問題点が浮かび上がってきます。朝食の欠食率は年々増加(20歳代男性で4人に一人、20歳代女性で5人に一人)、肥満傾向の男性に比べ若い女性にやせが増加などの問題は、いつごろから、どのような背景で発生するのでしょうか。小児生活習慣病予防外来に通院する事例の食事再現写真をもとに考察し、さらに、改定された日本人の食事摂取基準のポイントや食育基本法の理念、栄養教育とその実践に触れたいと思います。

第120回
オーストラリアにおける障害者の地域ケア ?成人と学童期前の障害者と家族へのサポート-
Ms. Julie BarberRegional Co-ordinatorNorth West Specialist Services
平成17年11月11日(金)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D115会議室
講演抄録
 
介護保険制度の見直しが現在進んでいますが、今後、障害者のケアは介護保険の中に統合される可能性があります。SCOPEは、オーストラリアのビクトリア州にある障害者をサポートする最大のグループです。メルボルンの地域コーデイネーターで、主に、子供の障害者のサポートを行っているMs. Julie Barberにオーストラリアにおける障害者の地域ケアの現状をお話していただき、どのように国や市町村が本人や家族をサポートしているかをお聞きしたいと思います。

第119回
21世紀の生活習慣病:睡眠時無呼吸症候群
佐藤 誠先生 筑波大学大学院人間総合科学研究科 睡眠医学講座
平成17年10月25日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
2003年2月26日午後3時20分頃の山陽新幹線岡山駅での出来事です。運転士は前日の夜10時間以上睡眠をとったにもかかわらず、運転中に8分間近くも居眠りしたために、ATSが作動して、ひかり号は正規の停止位置より80メートル手前で停止してしまいました。体重約100キロの肥満であった他は健康診断では異常を認めていなかった運転士が、睡眠時無呼吸症候群 (Sleep Apnea Syndrome、SAS)に罹患していたことが明らかになったのは、事件1週間後のことでした。この新幹線運転士のように肥った人にSASが多いのは事実ですが、本邦ではSAS患者の3?4割は、体重が正常範囲内であることも明らかになってきました。これは、日本人を含むアジア人が、欧米人に比べて人種的に“いびき”をかき、SASに成り易い頭蓋骨格であることに起因します。本勉強会では動物学的(比較解剖学的)にヒトの顔面形態と、日本人の顔の成り立ちから、SASの病態について解説します。

第118回
ひとり暮らしの女性高齢者における「ルサンチマン」と在宅療養生活を維持するための戦略について
松田 ひとみ先生 筑波大学 看護科学系教授
平成17年7月19日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
病身の女性高齢者が、ひとりで暮らす背景および生活を維持する方法・成果を質的研究方法を用いて検討しました。ひとり暮らしの女性高齢者は、在宅療養生活を維持するためにケア提供者に対して戦略を用いていること、戦略を用いる動機を強化しているものは過去の苦悩や悔恨の体験であることが示唆されました。この悔恨を礎としてひとり暮らしを成立させる経緯をみますと、ニーチェによる「ルサンチマン」の概念としてとらえられ、それは病身の女性高齢者のひとり暮らしとその背景(家族関係や人生歴)を結びつける重要な概念であると考えられました。

第117回
介護保険施設における行動療法  -介護技術の向上を目指して-
小林 和彦先生 筑波技術短期大学理学療法学科助手
平成17年6月21日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
障害を有する高齢者が日常生活に支障をきたし、最終的に“寝たきり”に至るプロセスにおいて、老化現象や障害の存在などの生物学的・医学的な問題が関与することは言うまでもありませんが、近年、高齢障害者を取り巻く環境が大きな影響を及ぼしていることがわかってきました。このような状況に対して、米国などの行動療法の先進国においては高齢者施設における介護スタッフの役割の重要性に着目し、行動理論を枠組みとしたスタッフトレーニングを発展させ成果をあげています。
今回、行動療法の基本的な技法を用いた移乗介助の方法を、介護老人保健施設に勤務する経験の浅い介護スタッフに指導した実践事例を通じて考察し、高齢者施設におけるこの種の取り組みの意義と重要性、および今後における課題について言及したいと思います。

第116回
?不整脈に対する治療Up to Date?
青沼 和隆先生 筑波大学人間総合科学研究科循環器内科学
平成17年5月19日(木)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D115会議室
講演抄録
1990年代になり、カテーテルアブレーションの開発によって多くの頻脈性不整脈が根治可能となりました。また、有効性の高い薬剤の開発によって、不整脈の治療は格段に進歩しました。しかし、心房細動については、いまだに十分な治療効果が得られていないのが現状です。 心房細動は最も罹患率の高い不整脈であり、70歳以上の年齢層では3?5%が心房細動を有していると考えられています。心房細動により心機能の低下を来す例も見られますが、最も重大な合併症は脳塞栓などの血栓塞栓症であり、長島茂雄元巨人軍監督をはじめ多くの方が脳塞栓に倒れています。今回、心房細動を中心として、不整脈の最新治療をお話したいと思います。

平成16年度

第115回
施設利用に見える問題点  平塚 利子先生 特別養護老人ホームいなの里施設長
平成17年2月28日(月)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室(1F)
講演抄録
介護本制度が開始されて以来、施設入所待機者は当施設で150名を上回っています。以前にも増して施設入所希望者が増える中、施設入所待機者が公平な入所判定を受けることが出来るよう様々な配慮をしていますが、必ずしも十分であるとは言えません。入所が出来ない方に対しても、デイサービス、ショートステイ、ヘルパー支援等利用者の要望に添った有効な支援がなされなければなりません。
また、各地域では新たに多様な施設が試みられ、素晴らしい成果を生みだしている報告もあります。
特別養護老人ホームが求められるこれからの姿や、話題の小規模多機能施設等について考えてみたいと思います。

第114回
痴呆性高齢者と介護者のメンタルケア 
笹原 信一朗先生 筑波大学大学院人間総合科学研究科
平成16年11月16日(火)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D115会議室
講演抄録
わが国では高齢社会に伴い、痴呆性高齢者の介護が重要な問題となってきています。そのなかで、痴呆性高齢者への対応だけでなく、介護する側の肉体的・精神的負担についても大きな関心が寄せられています。今回は痴呆性高齢者の医学的理解をふまえて、介護者のメンタルケアを中心に現場での経験を交えながら講演する予定です。
  1.痴呆の概要と各種痴呆性疾患の特徴
  2.家庭介護が困難になる要因
  3.介護者の負担とメンタルケア

第113回
介護保険と介護予防  
竹内 孝仁 国際医療福祉大学大学院
平成16年10月13日(水)18:30~20:30 筑波大学総合研究棟D 公開講義室
講演抄録
平成18年度の介護保険見直しには「介護予防」に重点が置かれることがほぼ確実となり、これに伴う給付のあり方や、通所サービスの見直しなどの関連した動きがあるようです。
要介護者の急増は直接的には保険料の値上げを招くほか、さまざまな影響をもたらし、その抜本的な対策として介護予防に力を入れなければならないことは明らかですが、その方法や特に成果となると相当検討しなければならないでしょう。今回は介護保険を視野に入れつつ、実効性ある介護予防の展開のしかたについて考えてみたいと思います。

第112回
HIV感染者・AIDS感染者の現状と感染予防  
野々山 未希子(筑波大学看護科学類)
平成16年7月20日(火)18::00~20::30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室A
講演抄録
平成16年3月28日現在、我が国のHIV感染者・AIDS患者届出数は、10,321人ですが、これは氷山の一角に過ぎず、実際の感染者数は数倍であると予測されています。HIV感染症は、感染から発症まで十数年前後もの期間、自覚症状がなく、感染者自身も自分がHIV感染していることに気が付いていないことが多い疾患です。HIV感染症はSTDであり、皆さんの患者さんの中にも、HBC、HCVや梅毒を保有している患者さんがいることと同様に、HIVを保有している患者さんがいるはずです。HIV感染者・AIDS感染者の問題については、最近やや関心が薄れていますが、過去の問題でも別の世界の問題でもありません。皆さんが身近な問題として考えるきっかけとなれば幸いです。

第111回
看護人間工学からみた「もの」づくりの視点 
川口 孝泰先生 筑波大学看護科学類
平成16年6月15日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室B
講演抄録
ノーマライゼーションの普及によって、バリアフリーやユニバーサルデザインなどに基づいた日常生活物品や用品が多く開発・商品化されつつある。しかし、一方で、看護・介護機器などの製品は、その設計において個別的であり、なかなか商品としての開発が困難な面も多い。今回の勉強会では、私の行ってきた研究の一部(褥瘡予防具の開発、病室インテリアの研究、起立支援椅子の開発、遠隔看護システムの開発など)をご紹介しながら、看護人間工学からみた「もの」づくりの視点をご紹介したい。看護人間工学とは、看護する人・される人に役立つ「もの」づくりである、と私は捉えている。創り出された物と、その人との関係性を形成していくための人間工学的関係性のあり方についてお話ししたい。

第110回
雨宮 浩先生 (社)土浦市歯科医師会
平成16年5月18日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室B
講演抄録
「口腔ケア」が『誤嚥性肺炎』の予防、『QOL』『ADL』の向上に効果があるということは一般的にも知られてきた所ですが、現場で効率のよい「口腔ケア」が行われているかというと疑問を感じます。訪問歯科診療、訪問歯科衛生指導、居宅療養管理指導を通して、口腔内環境を整え、効率の良い「口腔ケア」を普及していくことが、私たち歯科に携わる者の責任と感じています。
従来行われてきた「口腔ケア」は口腔内の清掃だけに目を向けた狭義のものでしたが、広義の「口腔ケア」は口腔清掃に加え口腔機能のリハビリ、摂食・嚥下障害に対するアプローチも含めたケアと言えます。日常の「口腔ケア」は常に身近にいる看護職、介護職、家族の方にお願いする事になると思います。忙しい介護時間のなかで、短時間で簡単に行え、確実に効果が上がり、かつ長期間持続できる方法を私たち歯科サイドから発信し、週に1回の「専門的口腔ケア」を行うことができればと思います。
今後も他職種の方々と連携をとり要介護者の方が快適な生活を送れるように支援していきたいと思います。

平成15年度

第109回
なおる痴呆・なおらない痴呆 ― その見分け方と対処方法 ―  
新谷 周三(取手協同病院副院長 神経内科)
平成16年2月17日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室B
講演抄録
治る痴呆として、正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症、ビタミンB1欠乏症、薬による副作用(抗コリン剤など)などがあげられる。これらは、その原因を正しく同定し、手術や原因となる薬の中止、あるいは欠乏物質の補充で治療可能である。
治らない痴呆として、アルツハイマー型痴呆、びまん性レビー小体病、ハンチントン舞踏病、クロイツフェルト・ヤコブ病などがあげられるが、最近アルツハイマー病のごく初期の段階(軽度認知障害、minimal cognitive impairment: MCI)で介入すれば、治らないまでも、ある程度の治療効果があるのではと期待されている。
今回の勉強会は「なおる痴呆・なおらない痴呆 -その見分け方と対処方法-」の演題で取手協同病院副院長(神経内科)新谷周三先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第108回
重症心身障害児・者の運動機能  
宮崎 泰(茨城県立医療大学理学療法学科)
平成15年11月18日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室B
講演抄録
医療的ケア-の進歩や生活環境の整備により、運動発達および知的発達共に重度の障害を持つ重症心身障害児・者(以下、重症児・者)の生命予後は改善傾向にあり、重症児・者へリハビリテ-ションサ-ビスを提供する上で、ライフサイクルを通しての対処が不可欠になってきています。そのためには、人間の発達を多面的にみてその自然経過を知る必要があります。
今回は、運動発達に焦点をしぼり、重症児・者の現実的な到達目標であり、ADLと関連する自力座位について、その経年的変化及び関連要因の影響について検討してみました。

第107回
施設から在宅への新しい試み  
竹内 孝仁(日本医科大学付属第二リハビリテーションセンター)
平成15年10月21日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室A
講演抄録
介護保険開始以来、この制度の在宅強化の理念に反して「施設志向」が高まり、保険料の高騰化や介護保険を含む財政上の問題を生じている。在宅復帰率の低下に悩む老健施設、特養ホームにおける要介護1~2程度の軽症者に対して、T市では在宅復帰を目指す「Uターン計画」が始動しプロジェクトチームが動き出した。その検討の中で、これら施設におけるケアのあり方、在宅復帰へのアプローチの問題、受け皿としての地域と家族、住宅問題など、地域・在宅生活をめぐるさまざまな問題が浮上している。今回はそれらの問題を整理し、“住み慣れた地域で安心の出来る生活”の具体的課題、その困難性などを考えてみたい。

第106回
生活習慣病と運動療法  
奥田 諭吉 (筑波大学臨床医学系)
平成15年7月15日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室A
講演抄録
生活習慣病のリスクファクター改善に運動が有効なことが認められている。生活習慣病の予防・治療としての運動療法の要点および注意点を述べる。
1)食事療法の併用
2)準備・整理運動の実施
3)運動療法継続のための補助条件
 ・運動療法、開始前には患者教育を行い、運動療法の必要性を十分認識させ、動機づけを行う。
 ・体力テストも定期的に実施し、運動療法開始前と比較することにより、運動療法の効果判定を行い、トレーニング継続の意志を強化する。
 ・家族や仲間と行う集団療法的工夫や行動療法的手段も応用する。
 ・運動の種類を適宜変更し、ボール競技も取り入れる。
 ・運動日誌をつけて自分の運動量をチェックする習慣をつけさせることも必要である。
 運動によって脂肪代謝も改善できるが、運動による効果とリスクの重ね合いを考えて十分なメディカルチェックを受け、実施方法を守り、長く運動を維持していくことが大切である。

第105回
バリアフリーからユニバーサル・デザイン  
蓮見 孝(筑波大学芸術学系)
平成15年6月17日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室B
講演抄録
私はデザインを専門としており、経済や産業と強く結びつきながら付加価値づくりに貢献してきました。そのデザインが「人間一人一人のもの」と認識され始めたのは最近のことです。その潮流の一つとしてバリアフリー・デザインの実践が挙げられますが、それはやがてユニバーサル・デザイン(UD)という新たな概念を生み出しました。UDは「あらゆる人のためのデザイン」と定義づけられる概念ですが、それは、「あらゆる人にとって使いやすいもの」というアクセシビリティやユーザビリティのレベルから、アメニティのレベル(安心、心地よさ)へ、さらにアミューズメント(楽しさ)、そしてソーシャルデザイン(QOL)のレベルへと拡大・成長しつつあります。フラット化が進む現代社会の中で、デザインへの参加が高まり、デザインという知の行動そのものもユニバーサル化しつつあります。そこでは、感性というあらゆる人々が共有するデザイン力が重要になっているのです。

第104回
地域における循環器病予防 -保健・医療・福祉の連携モデル-  
磯 博康(筑波大学社会医学系社会健康医学)
平成15年5月20日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟4階大会議室
講演抄録
茨城県協和町(人口1万7千人)では、昭和56年より、当時死因の第一位を占め国保医療費の負担の大きかった脳卒中を予防するために、町、医師会、保健所、健診協会と大学が協力して、脳卒中半減対策を開始した。現在に至るまで、保健・医療・福祉の連携のもとに、健康教育キャンペーン(1次予防)、徹底した健診とその後の生活指導によるハイリスク者の管理(2次予防)、地域ケアシステムを活用した要支援者への福祉サービスによる介護予防(3次予防)を総合的に進め、住民の血圧レベルの低下、脳卒中の発生率並びに脳卒中による寝たきりの有病率の40%減少、国保医療費の上昇抑制の成果をあげている。本講演では、対策の具体的方法、これまでの成果と今後の課題について述べる。

平成14年度


第103回
在宅感染症について  
吉山 直樹(新潟県立看護大学)
平成15年2月18日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟2階大会議室2
講演抄録
近年、老人福祉施設を舞台にさまざまな感染症による事件が発生し、マスコミを騒がせてきた。家庭にいて孤立している在宅患者の場合は、従来これらの感染症の多くからは逃れることができると考えられてきたが、最近は病原体が耐性を獲得し、しかもそれが常在化したりして予断を許さない時代を迎えている。MRSAやVRE等がその代表的なものである。ショート・ステイ利用の際に偶発的に感染したり、健康保菌介護者より伝達されたりする機会は増加しており、感染症の防御については施設によるボーダーレス(境界のない)時代を迎えた、と言っても過言ではない。介護保険の今後のリビジョン(改革)のためには、「在宅感染症」への対応を明確に体型化し、プライマリ・ケア医が中核となって介護スタッフを指揮する環境を整える必要がある。

第102回
澤 俊二(茨城県立医療大学作業療法学科)
平成14年11月19日(火)18:30~20:30 筑波大学 医学専門学群棟 4A411
講演抄録
平成12年4月から始まった介護保険制度は、老人保健法に基づく機能訓練事業(S.58~)を直撃した。「保健事業実施要領の全部改正について(平成12年3月31日 老発題334号)」の第6「機能訓練事業」の12「その他の留意事項」の(7)にその原因があり、(7)には、「要介護者等は機能訓練の対象にならないことを原則とする・・」と規定されたためである。
この機会を通して、保健事業の矛盾点や、機能訓練事業は介護保険制度の補完ではなく、利用者にとってなくてはならない社会サービスの選択肢の一つであることを、全国調査の結果から明らかにしたい。

第101回
竹内 孝仁(日本医科大学教授)
平成14年10月15日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室A
講演抄録
平成12年4月から始まった介護保険制度は、老人保健法にもとづく機能訓練事業(S.58~)を直撃した。なぜか、「保健事業実施要領の全部改正について(平成12年3月31日 老発題334号)」の第6「機能訓練事業」の12「その他の留意事項」の(7)にその因がある。
(7)には、「要介護者等は機能訓練の対象にならないことを原則とする・・」と規定されたためである。
この機会を通して、厚生労働省の施策の矛盾点を明らかにし、機能訓練事業は介護保険制度の補完ではなく、利用者にとってなくてはならない社会サービスの選択肢の一つであることを、調査結果を元に明らかにしたい。

第100回
大田 仁史(茨城県立医療大学)
平成14年7月16日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室C
講演抄録
脳卒中のように高度の障害者は入院期間中には解決しない課題も多い。その意味からもリハビリテーション医療は急性期、回復期のみに行われるのではなく維持期にも継続させなければならない。また一方機能が減退していく時期にも提供されるべきものと考える。いわゆる福祉の領域においても、機能の維持のためにリハビリテーション医療は欠かせないが今日まで十分ではない。演者は現在、急性期、回復期、維持期の順序で語られているリハビリテーション医療の流れの先に、終末期リハビリテーションを提案している。人が「最後まで人間らしくある」ために、リハビリテーション医療の中で培われた技術を医療、看護、介護とともに活用されるべきものが多い。福祉との接点を強めるにはそのような考え方と技術及びそれに伴う評価が必要である。
今回の勉強会は「リハビリテーション医療と福祉の接点を求めて」の演題で茨城県立医療大学付属病院院長大田仁史先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第99回
朝田 隆(筑波大学臨牀医学系精神科・神経科)
平成14年6月18日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室A
講演抄録
アルツハイマー病など痴呆性疾患に対する根治的な治療の可能性が現実味を帯びて語られるようになってきた。そこで他の疾患同様に早期発見・早期治療が重要性視されつつある。
加齢に伴う認知機能の低下と痴呆症の初期症状との鑑別はかねてより決着のつきかねる課題であった。これに関して近年Mild Cognitive Impairment(MCI)という概念がひろまってきた。これは現時点では痴呆とはいえないが、数年以内に痴呆状態に移行する可能性の高いグレーゾーンを意味する。
痴呆症に予防が可能であることを実証的に示した報告は存在しない。発症を遅らせる可能性が期待される程度に過ぎない。そこで今後の予防介入を考えるとき、MCI状態にある者を特定することから始めることが効率を高めるものと考えられる。
アルツハイマー病の初期には特徴的な記憶障害のパターンがある。痴呆症をスクリーニングする従来の尺度によりこうした状態を指摘するのは困難である。そこでこの目的に特化した新たなテストバッテリーを開発した。これを用いて茨城県利根町で65歳以上の個人約3000名を対象に悉皆調査を開始し1次スクリーニングを終えた。これまでの経過を報告する。
今回の勉強会は「地域における痴呆症予防:痴呆の前駆状態を発見する」の演題で筑波大学臨床医学系精神医学 朝田 隆先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第98回
高橋 貴美子(健伸会 札幌ファミリークリニック 在宅ホスピス)
平成14年5月21日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室C
講演抄録
筑波大学医学専門学群6学年(1984年)の時、聖隷ホスピスの原義雄先生の講義を聞き、ホスピスに興味をもちはじめました。1992年から2年間、カンボジアで結核対策のため村回りをしましたが、この時の経験は現在の在宅中心の診療に大いに影響しています。また、1996年に1年間イギリスに滞在し、家庭医を訪ねホスピスで研修して、在宅ホスピスを目指すようになりました。
この2年間に在宅緩和ケアをした22人の方を天におくりました。そのうち在宅死は14人(年齢42~93歳、消化器癌5人、肺癌4人、その他の癌4人、ALS1人)でした。在宅ケアで起こる急変をいかに予見するか、その時どのようなネットワークで対応するかが課題です。そのための、診療所、総合病院、訪問看護ステーション、訪問薬剤師の役割はどうあるべきか考えてみましょう。
24時間365日ポケベルは辛いし長続きしない。でも深い感動を与えられるこの仕事を続けていきたい。「ひとりでてんてこまいホスピス」から「みんなでゆったりホスピス」を目指したい。
今回の勉強会は「家庭医としての在宅ホスピス2年間の経験から - 深い感動を与えられるこの仕事を続けていきたい -」の演題で健伸会札幌ファミリークリニック在宅ホスピス高橋貴美子先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

平成13年度

第97回
今日の在宅栄養療法  
城谷 典保(東京女子医科大学第二外科助教授)
平成14年2月19日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室A
講演抄録
医療の効率化や患者のQOLなど様々な問題を抱えながら、在宅医療はわが国の医療の現場に定着しつつある。なかでも医療依存度の高い“ハイテク在宅医療”は、入院医療で用いた器材や機器を家庭で使用して患者に日常生活を営ませようとする方法である。これらの方法は、在宅介護やターミナルケアとは異なる負担を患者や家族に強いる面がある。在宅栄養療法である在宅中心静脈栄養法や在宅経腸栄養法などはこのような側面をもった治療法といえる。
われわれが東京女子医科大学病院で行っている在宅栄養療法の実際とこの治療を受けている患者や家族のQOLなどについて述べる。また、今後の在宅医療におけるチーム医療の重要性などについても言及したいと考えている。
今回の勉強会は「今日の在宅栄養療法」の演題で東京女子医科大学第二外科城谷典保先生にお話しをして頂きます。筑波大学第8回生の有賀悦子先生も同行される予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
第96回
脳血管障害発病1年時の介護保険利用別にみたADL、うつ状態、QOLの比較 - The IBARAKI Stroke Rehabilitation Follow Study - 
澤 俊二(茨城県立医療大学作業療法学科)
平成13年11月20日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟2階大会議室2
講演抄録
リハ専門病院を退院し介護保険を利用している脳血管障害者が、入院時、退院時、退院後の縦断的調査を通してADL、うつ状態、および、QOLがどのような変化を示すかを調べた。対象は、茨城県立医療大学附属病院(リハビリテーション専門病院)に平成11年9月から平成12年11月までに脳血管障害で入院した212名のうち、初発で、調査に同意した年齢40歳以上の者のうち平成13年8月までに発病1年目の調査ができた86名である。
調査の結果、利用者はADL自立度が低くてうつ状態が多く、かつQOLが不良なのに対し、未利用者は比較的ADL自立度が高くてうつ状態は少なく、QOLはやや不良で推移していた。また、利用者のうつ状態は、運動麻痺やADLの状態よりも、むしろ周囲の人間関係やQOLと相関が強かった。うつ状態にどう対処するか、他の社会資源の利用を含めて介護保険制度化における大きな課題といえる。
今回の勉強会は「脳血管障害発病1年時の介護保険利用別にみたADL、うつ状態、QOLの比較 - The IBARAKI Stroke Rehabilitation Follow Study -」の演題で茨城県立医療大学作業療法学科澤 俊二先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第95回
介護予防の新しい手法  - パワーリハビリテーション -  
竹内 孝仁(日本医科大学教授)
平成13年10月23(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室A
講演抄録
介護予防は、いまや国民的課題といえるが、その概念・方法論は必ずしも確立されているとはいえない。要介護化の原因が閉じこもり症候群にあることは、研究者が指摘するまでもなく、一般の高齢者のよく知るところである。しかしこの知識が予防行動に結びついていないところに、新しい手法開拓の留意点がある。保健行動理論でいうK(知識)-A(態度)-P(行動)の乖離を埋めることでる。
パワーリハビリテーションは、トレーニング理論に基づくリハの新しい手法として演者らが開発しつつあるものだが、これによって活動性の高い高齢者をつくり予防に役立てようとしている。症例を供覧しつつその基礎理論を紹介する。
今回の勉強会は「介護予防の新しい手法 - パワーリハビリテーション -」の演題で日本医科大学教授竹内孝仁先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第94回
リハビリテーション専門医からみた急性期リハビリテーションの課題と展望  
江口 清(筑波大学臨床医学系リハビリテーション部 助教授)
平成13年7月17日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟2階大会議
講演抄録
かつて本邦では、リハビリテーション(リハ)医療といえば、慢性期の医療という印象が強かった。ところが、近年になり、一部の疾患で「回復期」という用語が使用されるとともに、「急性期リハ」の必要性を強調する声が多くなった。救急患者の多い病院ではリハ医療のスタッフを多数擁することがあるのは、その現れでもある。実際は、急性期医療に本来必要なことの一部をリハとして区分けし直しているという側面もあるが、医療費抑制の圧力下に、患者さんが地域に戻る過程をより円滑にする役割の重要性が、従来に増して広く認識されるようになたことは事実である。この「急性期リハ」について、リハ専門医の立場から話題を提供する。

第93回
更年期女性のホルモン補充療法  
染川 可明(取手協同病院産婦人科)
平成13年6月19日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟2階大会議
女性が閉経をむかえる50歳前後に女性ホルモン(エストロゲン)の低下により様々な影響がみられる。主なものは、骨粗鬆症、心血管系疾患の増加、更年期障害である。これらの主な原因がエストロゲンの欠乏であることから欧米ではホルモン補充療法が広く取り入れられているが、本邦では欧米の十分の一程度の普及率である。これはホルモン補充療法のデメリットの部分(特に発癌性)が強調されているためである。エストロゲンとよく似た構造でエストロゲンのメリットは有するがデメリットの部分を持たないselective estrogen receptor modulators(SERM)が近年注目されている。植物エストロゲンも天然のSERMと言われ、大豆製品に多く含まれ日本人に馴染み深いイソフラボンもこの一種で、こちらは効果が誇張されすぎの感がある。エストロゲンとSERMの効果と限界について検討した。

第92回
高齢者の循環器診療について  
大塚 定徳(筑波大学臨床医学系循環器内科)
平成13年5月15日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟2階大会議
講演抄録
わが国では今後さらに高齢化が進み、心疾患(虚血性心疾患、心不全)や脳血管疾患など循環器疾患の増加が考えられる。発症予防ならびに早期発見のための保健活動は重要である。また、非薬物治療とともに抗血小板薬、抗凝固薬、抗高脂血症薬、降圧薬による虚血性心疾患や脳血管疾患の予防効果が明らかにされ実践されている。
一方、高齢者では加齢に伴う臓器の機能低下が存在するため、若年者に比較して余命の改善、QOLの改善には限界があり、QOLを多少犠牲にしても薬物治療を中心とした姑息的治療が選択され延命を計る場合も増加すると考えられる。したがって、高齢者の治療内容は個々のケース毎に判断されるべきであり、多様であるが、高齢化社会の進展とともに保健や、介護など福祉への期待はさらに高まると予想される。
今回の勉強会は「高齢者の循環器診療について」の題で筑波大学臨床医学系循環器内科講師大塚定徳先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

平成12年度

第91回
大学病院における在宅医療の実践  
城谷 典保(東京女子医科大学第二外科)
平成13年2月20日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟4階大会議
講演抄録
21世紀の在宅医療は多様化する患者のニーズとそれに対応する医療形態が求められている。従来の一医療機関完結型の医療とは異なり、かかりつけ医および地域医療機関との連携が求められており、いわば医療・保険・福祉が一体となった地域完結型の新しい医療形態が必要である。われわれはこのようなヘルスケアシステムの変革に対応する部門として、1997年中央部門として在宅医療支援・推進部(以下在宅医療部)を設立した。在宅医療部は専任医師(緩和ケア担当)1名、看護婦3名、薬剤師1名、事務職1名であり、これに各科の医師、看護婦、MSW、栄養士、OT、PT等が必要に応じて参加して医療チームを作っている。1997年10月から2000年3月までに診療各科から429名の依頼があり、疾患内訳は悪性腫瘍が253名(49%)、慢性疾患は循環器・神経系・呼吸器系の疾患患者が104名(24%)を占めていた。これらの患者に在宅医療を導入するにあたり、実際に行われた医療処置や医療連携等について報告するとともに、この部門の今後の方向性などについても言及する。

第90回
地域リハビリテーションの今日的意義  
関 寛之(国立身体障害者リハビリテーションセンター病院副院長)
平成12年11月21日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟2階大会議2
講演抄録
産業革命以来、医学は著しい進歩をとげた。それは感染症の制御、外科治療の進歩、人工臓器、臓器移植、体外受精、遺伝子診断や治療など治療医学の進歩である。
しかし、治療医学はすべての疾病や障害に適応できるわけではない。むしろ治療医学の進歩に付随して疾病の慢性化、後遺障害、老年病、難病など治療医学では対応できない問題が明らかになった。これらの問題への医学的対応は治療医学ではなくQOLの維持向上をめざす医学である。これはリハビリテーション、なかんずく地域リハや地域医療という保健・医療・福祉を統合した患者の生活の場を拠点にした医療である。包括的医療である地域リハの今日的意義を考察する。
今回の勉強会は「地域リハビリテーションの今日的意義」について国立身体障害者リハビリテーションセンター 病院副院長、関 寛之先生にお話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第89回
介護予防の方法論  
竹内 孝仁(日本医科大学教授)
平成12年10月17日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 臨床講義室A
講演抄録
介護保険開始を期に「介護予防」が重要課題として注目を集めている。国は「介護予防・生活支援」事業に平成12年度400億円を計上し、次年度以降も増額を予定している。
平成9年度東京都調査では、寝たきりの6割は予防可能(専門職評価)どされている。寝たきり・痴呆の主要原因は「閉じこもり症候群」にあることは私の年来の主張であり、ここ数年多くの研究者の合意を得ているところである。閉じこもりには「身体」、「心理」、「環境」の3要因が関与し、最終的にはライフスタイルとしての生活形態として閉じこもりが出来上がる。閉じこもりに関する各種調査・研究を参照しつつ、介護予防の具体的方策を検討していきたい。
「寝たきり」は「寝かせきり」からつくられるといわれています。今回の勉強会では、「介護予防」の方策について、日本医科大学教授の竹内孝仁先生に、お話しをして頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第88回
地域における介護老人保健施設の現状と課題  
佐藤 彩乃(老人保健施設 そよかぜ施設長)
平成12年7月18日(火)18:30~20:30 筑波大学医学専門学群棟 臨床講義室B
講演抄録
老人保健施設は1986年に老人保健法の一部改正により創設され、「病状安定期にある老人などに対し、医療サービスと日常生活サービスを提供することにより老人の自立を支援し、家庭への復帰を目指す施設」として、1988年に本格的に運営が開始された。現在茨城県には67施設(入所予定員5,854人、平成12年2月末日現在)が設置され、各々の地域性に根ざした活動を行っている。入所サービスとして捉えられている老人保健施設であるが、全国老人保健施設協会の運営の基本理念には、地域に開かれた在宅ケア支援施設という位置付けが明確に記されている。介護保険下における介護老人保健施設の現状と課題について、施設長としての経験から私見を述べ、皆様のご意見を伺いたい。

第87回
呼吸器科を標榜した開業医の13年 - 気管支喘息の外来診療を中心に -  
渡辺 宏(渡辺内科クリニック)
平成12年6月20日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟2階大会議室
講演抄録
自験症例の一部を提示し、いわゆる「General Practitioner」としての内科開業医の役割と実践の困難さに言及したい。「かぜ」から「つつがむし病」までの多岐多様な疾患を持った患者が受診した。専門を標榜している呼吸疾患では、全ての年齢層で圧倒的に頻度の高かったのは気管支喘息で、診療の中心疾患であった。
気管支喘息は1992年に診断と治療のガイドラインが作られ、従来の気道の「可逆的狭窄」から「炎症性疾患」へと定義が大きく修正された。治療も対症薬に加えて吸入ステロイド剤を中心にした抗炎症薬の重視へと大きく変貌し、その結果、治療成績も改善してきたが、吸入ステロイド剤では過少使用が、β2刺激薬では過剰使用が問題となる。また、吸入ステロイド剤は有効とはいえ治癒させるものではなく、喘息の活動性を反映する確実な指標がないこともあり、適切な治療期間の設定に困難を感じることが少なくなかった。さらに、「咳・喘息」と「乳児喘息」の頻度が予想以上に高かった。以上のような問題点を含め、気管支喘息の診断とコントロール、外来診療は如何にすべきか、私見を述べたい。
今回の勉強会では、呼吸器疾患の診療に熱心に取り組まれている、渡辺内科クリニック、渡辺 宏先生に、気管支喘息への取り組みを中心にお話を頂く予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第86回
肥満児はなぜ、やせられないか?  
平野 千秋(つくば国際大学社会福祉学科助教授)
平成12年5月16日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟2階大会議室
講演抄録
生活習慣病の発症や増悪に関与する肥満は、ライフスタイルが確立する小児期に発生することが多く、母子、学校、地域保健が連携した肥満予防教育が必要ですが、最近、重複した合併症をもつ肥満児に、福祉の介入が必要な例も増えています。症例呈示により肥満児の背景を考察し、きぬ医師会病院における肥満外来10年間の取り組みと治療成績などをあげ、小児肥満対策の現状と問題点を討議します。

平成11年度

第85回
チーム医療としての糖尿病患者治療  川井 紘一(川井クリニック院長)
平成12年2月15日(火)18:30~20:30
筑波大学医学系 学系棟2階大会議2

第84回
介護予防とリハビリテーション  大田 仁史(茨城県立医療大学附属病院長)
平成11年11月16日(火) 18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟4階大会議室

第83回
「介護保険後」の地域ケアの展望  竹内 孝仁(日本医科大学教授)
平成11年10月26日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟4階大会議室

第82回
禁煙外来からのメッセージ ~地域に拡がる禁煙対策ネットワーク~  石川 はじめ(あおもり協立病院内科医師)
平成11年7月19日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟4階大会議室

第81回
血小板とライフスタイル  長澤 俊郎(筑波大学臨床医学系教授)
平成11年5月18日(火)18:30~20:30 筑波大学医学系 学系棟4階大会議室