筑波大学 医学系インターナショナルオフィスwebサイト human

概要

概要

 ヒトは人が産み出した科学と技術により、自身の健康を脅威に曝しています。水・大気汚染など地球環境の悪化を招いた脅威の実体の中には、人類自らの技術が生み出した環境ホルモンなどの低分子化学物質も多数あります。また、新興・再興感染症などは高速でのヒトとモノの移動がもたらしたものでもあります。これらの地球規模の脅威を制御するためには、疾患の予防と治療を目指す医学だけでは不十分であり、生物学をはじめとする多分野の協業が必要です。ヒトを対象とした研究を行う場合、実験的手段には倫理的限界があり、生命科学分野からの成果をヒトに外挿するためには計算科学と融合することも必要です。

〈人材養成目的〉

 ヒューマンバイオロジー学位プログラムでは、生命科学、医学、計算科学、物質科学を横断した複合的方法論を駆使して、ヒトの生命の維持、適応、継承のメカニズムを理解し、これらに関する研究力、専門力を修得した上で、ヒトが人らしく生きる社会の創造を先導できる国際的トップリーダーを養成します。

〈特色ある教育〉

 数ある特色ある取組みの基本的なコンセプトは、適正技術学修に代表される地球航海型武者修行学修です。武者修行学修を通じて、先端研究者、挑戦的企業人のみならずアントレプレナーシップにも繋がる組織を作る指導力や、戦略的な企画に基づいた専門力と人間力を涵養するコースワークを、海外連携大学ならびに産業界との協同で実施します。

→カリキュラムへ

〈養成される人材像〉

 これらを駆使して、各種の人の健康を阻む地球規模課題の解決に向けて、国際的合意を生み出すことのできる目利き力、突破力、および完結力を備えた博士人材を養成します。


優位性

 筑波大学は、複合型学位プログラムの運営を活性化する革新的な教育研究体制への全学的な移行を平成23年10月に完了しており、学長を中心とした教育イニシアティブ機構によるマネージメント体制を整え、本プログラムのように研究科や学術領域を超えたプログラムを、研究科と同じような機能を持つ「グローバル教育院」に集約して運営する全学的な体制を確立しています。また、留学生と外国人教員の割合が最も多く、日本人学生の大学院教育の英語化も最も進んでいる国際化拠点国立大学であり、多くの学生が海外武者修行型学修、海外インターンシップなどを実践しています。

 本プログラムの基盤となる「ヒトの生物学(ヒトの分子から環境の中におけるヒト個体・集団までを対象として、ヒトを生物の一種として相対化する生物学)」は、世界的に市民権を持ちはじめています。本学では開学時から人間生物学学士コースを開設するとともに、医科学修士課程を我が国で最初に開設して、この分野の教育を先導してきました。さらに、生命領域学際研究センターと計算科学研究センターにおいては、ヒトの生物学研究に関する学際的研究の展開に取組んでいます。

 2002年環境サミットで、工業化学物質などすべての化学物質のヒトの健康への影響を2020年までに最小化するという国際合意がなされました。これにより、化学物質のヒトに対する安全性の確保が、すべての製造業(化学企業、食品、化粧品、農薬など)に必須の課題になりました。科学的根拠に基づいて、ヒトに対する安全性の国際基準を確立し、評価方法を開発する国際的リーダーを養成することが喫緊の課題となっています。従って、本プログラムを修了した博士人材は、産業界はもとより、行政機関あるいは研究機関などで活躍することが強く期待されています。

 本プログラムのアウトカムとして、我が国を先導する生命科学研究コンソーシアムを目指すTsukuba Innovation Arena for life (TIA life)の人材養成システムとして機能すること、ならびに筑波大学を国際協働教育を実践する大学ネットワークのハブとして発展させることが可能となります。

カリキュラム

カリキュラム

(ディプロマ・ポリシー) 

学位授与の方針
ヒューマンバイオロジー学位プログラムの学位授与要件は以下のとおりである

所定の期限以上在籍し,72単位以上を取得すること
適正試験(Qualifying Examination; QE)に合格し、かつ学位論文の審査に合格すること
上の1,2を満たし、最終試験に合格すること

最終試験の判定基準は以下の通りである。

(1) 地球規模課題について,問題の所在および解決の枠組みを明確化するための広い視野および深い洞察力を持つこと。

(2) 問題解決のための研究または活動を企画するための知識・ 技能・思考力・独創性を有すること。

(3) 企画立案された計画を実行するための熱意および協調性・交渉力・統率力を含む総合的な人間性と地球規模での社会的ニーズに対応できる能力を有すること。


学生支援

学生支援

給付型支援:216~288万円/年(学資補助を含む)支給
海外渡航支援:平均100万円支援
  海外研究室ローテーション、海外インターンシップ
  適正技術教育、海外での研究
学生寮へ優先的に入居(家賃:3万円/月は個人負担)
その他
  国際化支援、リスク支援、メンタル支援、キャリア支援

入試

入試

第1回審査結果

Final results of entrance examinations
第2回入試情報

応募書類締切 2012年2月27日(日本時間)
応募書類提出先 E-mail: sigma@un.tsukuba.ac.jp
試験会場 下記受験会場から1か所を選択
Tsukuba(Japan)、Beijing (China)
* 詳細は募集要項参照。応募に当たっては募集要項を熟読すること。

ページの先頭へ