分子生物学や発生工学の発展と呼応して、個体の発生過程や細胞の分化・機能発現過程の研究はその方向性を大きく変えている。生物の遺伝プログラムの分子基盤は、ある一群の遺伝子の時間的・空間的に制御された発現によるものとすると理解しやすい。ゲノム科学の進展を受けて、今後はこのような分野が機能ゲノム科学の中心的な課題となるものと思われる。本研究分野では特に、細胞の分化と機能発現を分子レベルで追求すること、またその過程で同定されてきた制御因子の個体レベルでの機能貢献を明らかにすることを基本的なテーマとして、生命現象の制御機構の包括的な解明を取り扱う。博士課程研究のテーマとして,1)転写因子による血液幹細胞及び赤血球分化の制御機構,2)環境応答の制御機構の分子発生生物学的解析,に主として取り組む.
医学校舎とTARAセンターの2つの拠点で研究を行っています。