情報医学研究部門
医学Dx先端解析技術開発分野

当分野について
  一度の実験で大量のデータを生産する大規模な計測・摂動技術の登場、あるいは、医学・生物学の幅広い現象をデジタル化したデータベースの整備により、医学研究の風景は様変わりしつつあります。研究サイクルの中でデータ解析の比重が増加するとともに、大規模なデータセットに潜在する知識をなかなか余すことなく掘り起こせないという課題があります。
  医学Dx先端解析技術開発分野では、(1) 医学Dxを支えるデータ解析技術・ソフトウェアといった技術開発と(2) 大規模データ解析による医学Dxの概念実証を両輪として研究を進めています。

  医学Dxやデータ解析について共同研究などのご相談は、下記研究室ウェブサイトよりお問い合わせください。

研究紹介
現在取り組んでいるテーマは以下の通りです
( A ) 配列解析手法の開発
( B ) 1細胞・空間オミクス解析手法の開発
( C ) 生命科学研究の自動化
( D ) 医療データ解析


1細胞RNA-seqデータ解析のための技術開発
RNAプロセシングの情報を反映するリード深度に着目した、1細胞リード深度解析のための技 術 を 開 発しき ま し た
https://www.nature.com/articles/s41467-018-02866-0; https://bmcgenomics.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12864-020-6542-z; https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20200303100004.html; https://academic.oup.com/nargab/article/2/1/lqz020/5678525)。また、1細胞RNA-seqのためのワークフロー「ramdaq」(https://github.com/rikenbit/ramdaq)を理化学研究所と共同開発しています。ramdaqは、実験研究者にも使いやすいように設計されており、民間企業にも導入されています(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000100170.html)。


空間トランスクリプトームデータ解析のための技術開発

1細胞空間トランスクリプトームデータから、近傍の細胞が遺伝子発現に及ぼす影響を推定 す る 手 法CCPLS を 開 発 し ま し た(https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2022.01.12.476034v2)。

がんの発現データ解析

バルクRNA-seqデータに基づく生存時間解析と1細胞RNA-seqデータに基づく細胞間相互作用解析を組み合わせ、予後に関連するリガンド-受容体ペアを見出すとともに、それらがどの細胞型の間のコミュニケーションを担いうるかを明らかにしました(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S240558082100220X)。


医学Dx先端解析技術開発分野

分野長
准教授  尾崎 遼



主任研究員

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