器質的心疾患に伴う持続性心室頻拍に対するカテーテルアブレーション治療の手法として用いられるペースマッピング法が心内膜および心外膜側で高密度に施行された症例を研究対象として、後ろ向きに解析しました。ペースマッピングで得られる所見は、心室頻拍の緩徐伝導部位が心内膜・心外膜側にどのように存在するかの3次元的な解釈に有用であることを示しました。本研究により、持続性心室頻拍症例の治療戦略を決定する上で重要な所見が得られ、今後のアブレーション治療に大きく貢献するものと考えます。

本研究は2021年9月20日に国際科学雑誌『EP Europace』に発表されました。

Combined Endo- and Epicardial Pace-Mapping to Localize Ventricular Tachycardia Isthmus in Ischemic and Nonischemic Cardiomyopathy.

Yuichi Hanaki, Yuki Komatsu, Akihiko Nogami, Shinya Kowase, Kenji Kurosaki, Yukio Sekiguchi, Kazutaka Aonuma, Masaki Ieda.

EP Europace, 2021 Sep 20:euab245. doi: 10.1093/europace/euab245.