膠原病リウマチアレルギー内科 後期研修説明会
Welcome to Division of Clinical Immunology !
本日は膠原病リウマチアレルギー内科 後期研修説明会に参加いただきありがとうございます。
膠原病・リウマチは,臨床医学の中で近年最もめまぐるしく変化している分野です。ステロイドのみの治療でなく、細胞をターゲットとした新しい免疫抑制薬や,可溶性のサイトカインという炎症を惹起するタンパク質をターゲットとした生物学的製剤の登場により,治療法は大きく変わりつつあります。
本説明会を通して当科への理解をより深めていただけると幸いです。
Q. 関連病院はあるのですか?
はい。水戸赤十字病院,県立中央病院,いちはら病院,なめかた地域総合病院に当科の常勤医がおり、専門医療を進めております。今後は水戸協同病院,土浦協同病院にも常勤医を派遣する予定です。鹿島労災病院や県外では横浜労災病院、千葉東病院とも連携を進めております。疾患の特性上,他科との連携が重要ですので,中核病院に重点的に派遣する予定です。また、当科OBの開業された先生とも病診連携ネットワークを作り、地域医療の推進にも努めております。

Q. fixしたら上記の病院に派遣されるのですか?
研修は無限大です。本人の希望を軸に、将来の展望を含め研修先を相談しています。疾患の特性上,扱う臓器は全身に及びますので,シニアレジデントでは東京を中心とする病院で専門外の研修を行うことも可能です(表1)。もちろん専門病院で膠原病の循環器、呼吸器などを研鑽することもできます。

Q. リウマチ・膠原病って治療は結局ステロイドで,副作用とかが大変ですよね?
リウマチ・膠原病の治療法はめまぐるしく変化しております。例えば,リウマチ治療では本年から生物学的製剤が4種使用可能になり,来年には5種に増えます。すでにMTXなどDMARDの使用によりステロイドを使用せずcontrol可能な患者様が沢山いますが,今後は生物学的製剤により寛解を導入し,中止できる“薬剤中止寛解”が可能になる症例が確実に増えることが予想されます。また,SLEでもRituximabによりステロイドなしでも寛解維持可能な症例が出てくる可能性が考えられます。5年後には今までとは全く別の治療方針が立てられ、これら治療法が他の臓器特異的自己免疫病にも応用されており、これら薬剤を使いこなせる医師が求められています!

Q. リウマチ・膠原病の患者様は訴えが多くて・・・大変ですか?
訴えの多さは疾患コントロールの悪さと相関します。これは当科に限ったことではありません。リウマチ外来では,治療の進歩によりコントロールのいい症例が増え,以前より患者様の訴えは激減しました。また、“痛み”を含めた患者さんの病状を長く診ることにより、他科にない医師患者関係が存在するのも事実だと考えています。

Q. 他大学との交流はありますか?
はい。他大学との密な交流等で得られた知識、ネットワークを元に、分野の最先端を走っているのが当科の大きな特徴であります.例えば,毎年札幌で北大,東大,東京医科歯科大,順天堂大,聖マリアンナ大,埼玉医大,京大,産業医大と泊りがけの研究会を行っております。他にも臨床免疫の若手交流会(沖縄)などもあり、全国に専門医の知り合いがどんどん増えていきます。また,体育会系もメンバーに多く、ゴルフ・野球(ソフト)・テニスの学内・外レクリエーション交流も楽しく行っております。

Q. 学会活動は?
日本内科学会の元に専門である日本リウマチ学会、日本免疫学会、日本臨床免疫学会、日本アレルギー学会、日本シェーグレン症候群研究会、日本再生炎症学会など、評議員、専門医として多肢に活動しています。

Q. 他大学へ留学することも可能ですか?
はい。今までは受け入れる方が中心でしたが,住田教授の強いネットワークにより、研修先として他大学へ国内留学することも可能です。当科ではこれまで福島医大,信州大学,山形大学から国内留学の先生を受け入れてきました。また、OGに当科で研修後アメリカ留学し、東北大の助手になられた先生もいます。また、ドイツへ短期臨床留学することが可能で,これまで4人が生物学的製剤の研修を受けて現在の診療に生かされています。

Q. どんな研究をしていますか?
関節リウマチ・SLE・強皮症・シェーグレン症候群の病態,新規治療法の研究を患者検体・モデルマウスを用いて行っています。当研究室からは,毎年ヨーロッパリウマチ学会,アメリカリウマチ学会へ演題を発表し,国際的にも評価されています。また,膠原病・リウマチ領域でtop journalであるArthritis & Rheumatismに当研究室からの論文が3年連続でacceptされています。大学院卒業後は海外留学も可能で、今後メンバーの世界での活躍が期待されています。製薬会社との共同研究も密に行っており、疾患治癒を目指した創薬に向けての臨床研究に励んでいる科でもあります。

Q. 大学院へはいつから行けますか?
原則的に希望した時期に進学できます。6年間レジデントを修了したあとで進学した人もいますし,2年間の初期研修を修了したあとに進学した人もいます。