2020年 04月 15日

慢性腎臓病の発症を抑えるしくみを解明

〜既存の白血病治療薬で腎障害悪化が抑制可能に〜

ポイント
• 糸球体上皮細胞が傷害されネフローゼ症候群(むくみ)や腎不全に至る疾患である「巣状分節性糸球体硬化症」の発症メカニズムにおける、転写因子「MafB」の役割を解明しました。
• 糸球体上皮細胞に存在する分子群の発現を調節する転写因子MafBが、糸球体上皮細胞内の濾過機能を保つために重要で、MafBの減少が疾患発症に関係していることを見出しました。
• 既存の白血病治療薬が、糸球体上皮細胞のMafBを増加させ、腎障害悪化やタンパク尿を軽減する作用を有することがわかりました。

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プレスリリース PDF

Kidney International - 英語 PDF (DOI: 10.1016/j.kint.2020.02.038) Transcription factor MafBin podocytes protects against the development of focal segmental glomerulosclerosis.