茨城県は、280万人という全国有数の人口を持つ一方、関東平野の比較的平坦な大地が拡がり、地域の基幹病院が県内各地に分散している特徴があります。こうした地理的な特徴もあり、人口あたりの病理医数は全国の中でも非常に少ない状況にあります（全国ワースト１位；2023年10月調べ）。

病理医は、あらゆる臓器、疾患に精通し、診断と治療に関わる大切な組織診断を担いますが、多くの施設では、「一人病理医」として重責を背負うことになります。そのため、一人立ちできる病理専門医がいても業務過多となっている状況も少なくありません。

そこで、主に「茨城県における病理組織診断の精度向上」を目的として、「大学集約型」病理診断センターが構想され、2007年4月、筑波大学附属病院内にて、つくばヒト組織診断センター(THDC; Tsukuba Human tissue Diagnose Center)の開設を実現し、本格的な運用が開始されました。

筑波大学附属病院臨床研修教育病院を主に、県内および近県の病院を対象としています。参加病院には、高品質な病理診断を適正な価格で提供いたします。

◉検査等項目及び料金
検査等の項目及び料金は、健康保険法の規定による療養に要する費用の額の算定方法（平成６年厚生省告示第５４号）の別表第１医科診療報酬点数表を準用した点数に１０円を乗じて得た額（消費税及び地方消費税を含む。）とし、次に掲げるものとする。

教育協力病院を含む地域中核病院における病理診断業務を請け負い、確実で質の高い診断結果をお返しします。また、希望があれば症例検討会の開催にも応じると共に、症例を用いた臨床研究についても、病理医側として支援いたします。

不幸にも死亡の転帰を迎えられた症例について、病理解剖により治療効果等を確定し、依頼病院の医療の質の向上に貢献します。また研修指定病院では、当該症例による出張CPCを実施し、参加していただいた病院の研修医の育成、指導を支援いたします。