研究内容

解剖学・発生学研究室では様々な遺伝子改変マウスを用いて、以下の研究テーマを実施しています。

1. 膵臓β細胞の発生・分化の分子機構の解明とその応用

 このグループでは、生体内で唯一、血糖効果作用を持つインスリンを産生する膵β細胞の発生・分化過程を明らかにし、糖尿病において機能不全に陥ったβ細胞を、新たなβ細胞で置換する新規の再生治療法の確立を目指しています。特に、
LargeMaf転写因子群を中心に、膵内分泌細胞の発生・分化に関わる分子メカニズムを明らかにする。
糖尿病等のβ細胞機能不全状態でのLarge Maf転写因子群の意義を明らかにする。
肝細胞へのβ細胞関連遺伝子導入による細胞運命の制御(ダイレクトコンバージョン)とその治療応用。
新規のゲノム編集技術であるCrisprシステムを用いたβ細胞関連遺伝子の同定。

を個々のテーマとして研究を進めています。これらの知見を有機的に連関させ、膵内分泌細胞や、肝臓、脂肪組織を含む全身の代謝への理解を深めるとともに、将来、糖尿病病態の詳細な把握や治療へ応用することが目標です。
2. マクロファージの分化・機能発現におけるLarge Maf転写因子群の機能解析

 Large Maf群転写因子MafB, c-Mafのマクロファージでの機能解析を行っています。私たちはマクロファージが発症の原因の一つとなっている動脈硬化や全身性自己免疫疾患についてMafBが重要な役割を果たしていることを発見しました。また、破骨細胞の分化異常による骨融解症にもMafBが重要であることがわかってきており、現在はこれらの疾患発症の分子メカニズム解析を行っています。

3.  糖転移酵素遺伝子改変マウスを利用した生体における糖鎖機能の解明

 糖鎖および糖タンパク質の生理機能を、生体レベルの表現型解析で明らかにし、その機構を分子レベルで解明することを目的としています。現在は、ムチン型糖鎖合成関連遺伝子のコンディショナルノックアウトマウス(cKO)の表現型解析を行うことによって、組織特異的な糖鎖機能の解明を行っています。(詳細はこちらを御覧ください)


タモキシフェン誘導型全身性cKOによる表現型の網羅的解析。
腎糸球体足細胞におけるムチン型糖鎖の役割。
腹腔内常在マクロファージのアポトーシス細胞貪食におけるムチン型糖鎖の役割。

4.  マウスを用いた宇宙環境応答のトランスクリプトーム解析

宇宙空間でマウスを長期飼育し、宇宙環境における各臓器の遺伝子発現変化に対する影響を網羅的に評価します。骨量減少・筋萎縮のメカニズム解明による高齢化対策、低線量放射線長期被曝の生物学的影響解明による放射能防護研究に貢献することができます。

JAXA「きぼう」重点課題テーマプレリリース(2012.11.26)

報道関係(日本経済新聞、2015.10.18朝刊)

発表論文2015.11.2更新

JAXA's No.068 April2017大西卓也宇宙飛行士がISSで行った小動物飼育ミッション

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このような研究テーマに興味のある方,または遺伝子欠損マウスやトランスジェニックマウスを作ってみたいと考えている方は,是非御連絡ください.