学外学修実施報告書:福田慎一
学外学修期間:2012年2月14日 - 2012年2月21日
渡航先:アラブ首長国連邦 アブダビ
参加学会名:WOC 2012; World Ophthalmology Congress
(世界眼科学会)
World Ophthalmology Congress 2012参加報告
今回、平成23年度武者修行学外学修の支援を受けて、2012年2月16日から20日にかけて、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビにて開催された、World Ophthalmology Congress 2012(WOC, 国際眼科学会)に参加致しましたのでご報告致します。
WOCは、あらゆる医学専門分野の中でも最も歴史が古い国際会議であり、これまでに150年余の歴史を有しています。日本では過去一度だけ、1978年に第23回国際眼科学会として、京都で開催されました。現在では2年ごとに開催されており、世界中の眼科医が研究成果を発表し合う貴重な場となっています。次回の2014年は東京で開催され、筑波大学の大鹿哲郎教授が会長を務められます。
学会参加者は、約1万2千名を越え、厳正な査読の結果全体で2,383題の演題が採択されました。日本からはポスター102題、口演19題が採択されました。今回、幸いなことに「機能性の高い血管内皮前駆細胞の網膜色素変性症に対する影響の検討」というタイトルで口演を行う機会を得ました。今回で3回目の海外での口演なので、緊張はしませんでしたが、アブダビの学会場のスケールの大きさにはびっくりさせられました。日本において網膜色素変性症は、中途失明の三大原因の一つです。現在確実な治療法がなく、初期には夜盲を自覚し、徐々に視野狭窄を来たし、中には失明する患者さんもいる重篤な疾患です。頻度は約4,000人から8,000人に一人と非常に多く、難病特定疾患にも認定されています。そんな網膜色素変性症に対して血管内皮前駆細胞という再生医療の技術を応用した研究が世界のトップレベルの眼科医の興味を引いた事は非常に誇りに思います。
今回WOCを通じて、自分の研究結果を発信し、世界のトップレベルの眼科医と意見を交換出来た事は大変有意義な経験でした。この経験を、2年後の東京で開催されるWOC2014に活かしていきたいと思います。
最後に今回ご支援頂きました先生方、事務局の方々に、厚く御礼申し上げます。
(学外学修レポートより)
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