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国立台湾大学短期派遣留学報告書

三浦 悠樹 : フロンティア医科学専攻 M1

専攻分野:生理化学

受入研究室:Dr. TL Shen 研究室

台湾短期派遣レポート


 私は2011年8月28日から9月10日の2週間、short-term Student Sending Program として、National Taiwan University(NTU) へ行ってきました。
 1週目はNTUで開催しているCenter for Biotechnology Summer course に参加し、遺伝子発現や免疫染色などの基礎的な実験手法を講義と実習を通して習得しました。講義・実習は全て英語で行われ、また実習ではNTUの学生とペアを組んで協力して行いました。講義では、興味を持った共焦点顕微鏡の分野については積極的に講義の先生に質問し、講義の内容よりも一歩踏み込んだ面についてお話を聞けました。また別の講義で、台湾の製薬会社で抗体医薬の開発に従事している講師の方の話が印象的で、自分のキャリアについて考えるよい機会となりました。しかし、この1週間で最も良い経験となったのは、台湾人の学生と一緒に実験に取り組んだ事でした。日本語でなら説明できることや、簡単に質問できることがなかなか英語になると伝えられず、苦しむ場面も多々ありました。しかし、あきらめずに伝えようと努力して、自分の考えが伝わった時は喜びも一入でした。

 2週目は各個人が希望した研究室に配属され、各研究室の研究内容についてテーマが与えられ研究に取り組みました。私はFocal Adhesion Kinase という細胞接着に関連する分子を主に研究している研究室で動物を使用した in vivo の実験を行いました。普段自分の研究室では細胞レベルの実験しか行っていないので、動物を使用した実験にはかなり手間取りましたが、無事大きな失敗もなく実験を終えることができ、よい実験結果を得る事が出来ました。その他にも自分の研究室では行っていないような実験を体験することができ、大変勉強になりました。

 最終日には、一週間の研究成果の口頭発表を行いました。短い準備時間での発表だったので決して良い発表であったとは言えませんが、何人かの学生からの質問についてもある程度回答できたこと、Outstanding Presentationという賞を受賞できたことに関しては良かったと思っています。

 この台湾派遣の2週間は忙しくあっという間に過ぎてしまいました。向こうでの生活は分からない事だらけでしたが、NTUのTeaching Asistantの学生達のおかげでとても楽しい台湾での生活を送る事が出来ました。夕食に連れて行ってもらったり、休日は台北市内に観光に連れて行ってもらったり、最後にはフェアウェルパーティーを開いてもらったりしました。本当に彼らには感謝しています。今回の派遣を通して、たくさんの台湾人の友達ができました。1週目のCBT summer courceを受講していた学生、TAとして色々僕らの面倒を見てくれた学生、2週目に訪れた研究室で実験を教えてくれ、一緒に取り組んだ学生。日本のことや台湾のこと、自分のことについて話したり一緒にご飯を食べたりお酒を飲んだり、実験結果について議論したり、発表中にディスカッションしたり、と短い時間でしたがとても濃い時間を過ごせたと思います。当初、台湾派遣を志望した際は語学力の向上が主な私の目的でしたが、派遣を経て、この2週間で得たものの中で一番大切なものは、「海外の友達であり海外のライバル」ではないかと思っています。英語に関して、NTUの学生と比べると自分はまだまだ勉強不足なところが多かったなと思います。また、サイエンスについてのディスカッション中での積極性や考える力、発想力、というものが自分にはまだまだ足らないなということも実感しました。研究者として働いていく上では、日本という近い所だけではなく、世界中にライバルがいるということを実感できたことは、このような機会がないとなかなか気づかなかったのではないかと思います。彼らに負けないよう、語学力の向上や研究・自らの実験などさらに努力しないといけないなと今回の派遣を通して思うようになりました。彼らと出会えたことはとても自分にとって刺激的なものとなりました。今後も友達であり、よきライバルたちとは密にコンタクトを取り続けて、いつかまた再開できたらと思っています。筑波・京都・国立台湾大学の3大学でのLong Distance Courseという授業で、これからも彼らとサイエンスについて色々議論出来る機会があるので、積極的に授業に参加して、彼らともっと有意義な議論が出来るような実力をつけていけたらと思っています。

 最後になりましたが、今回の派遣・準備等を通してお世話になった、国立台湾大学の先生方、入江先生・大庭先生・楊先生、そして、このような海外派遣の機会を与えて下さった本学の先生方、渡航の手続き等して頂いた佐久間さん、インターナショナルオフィスの方々のご支援ご厚情に深謝致します。本当にありがとうございました。

(報告書より)



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