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筑波大学医学医療系
遺伝子制御学グループ
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研究内容

生物は数多くの遺伝子を持っており、その数は大腸菌では4千個以上、ヒトでは2万数千個に及びます。しかし、生物は全ての遺伝子を常に使っているわけではなく、必要な時に必要な遺伝子を発現し、利用しています。そのため、発生、分化、細胞周期などのあらゆる生物現象は、どの遺伝子がいつどこで発現するかによって規定されています。生命の根幹に係わる遺伝子発現の研究を通して、がん、成人病、アレルギーなどさまざまな疾患の病態や治療法の糸口をつかむことが可能です。

遺伝子発現には、転写、転写後プロセシング、RNA輸送、翻訳、RNAの分解など幾つかのステップがありますが、転写はその第一ステップであり、また制御の中心でもあります。そのため、転写制御はほとんどすべての生物現象にとって非常に重要な役割を果たしています。

ヒトをはじめとする真核生物では、DNAは凝縮してクロマチン構造を取っており、この構造変換も転写調節に重要な役割を果たします。また、クロマチンを構成するヒストンはアセチル化、メチル化、リン酸化、ユビキチン化などの翻訳後修飾を受けますが、これらの修飾の組み合わせが、クロマチン構造を規定し遺伝子の転写調節に関与しています。

私たちの研究室は、生化学・分子生物学的手法を駆使して、遺伝子発現の調節機序の解明を目指し、以下の項目を中心に研究を行っています。