本文へスキップ
「つくばブレインサイエンス協会」ホームページ

つくばブレインサイエンス協会(TBSA)では、毎月、神経科学をテーマにセミナーを行っております。
医学、生物学、心理学、工学といった幅広い分野から専門の先生方をお招きし、最先端の内容を他の分野の方々にもわかりやすく解説していただいております。
セミナーは無料で公開されていますので、どなたでもご自由にご参加いただけます。
なお、このセミナーは筑波大学大学院修士課程フロンティア医科学専攻との共催です。

Recently Updated (2017. 4. 7)
歴代演者御氏名の一覧表をアップしました。ご覧いただければ幸いです

TBSA定例会のお知らせTBSA定例会のお知らせ

 
 第245回つくばブレインサイエンス・セミナー
          
日時
2018年10月23日(火)18時よ
場所
筑波大学・医学エリア・健康医科学イノベーション棟8階講堂
バスご利用の方は『筑波大学病院入り口』または『追越学生宿舎前』で下車してください。
演題
『自閉症様モデル霊長類の発達期神経回路再編成の異常』
演者
佐々木哲也(Tetsuyai Sasaki)先生  
(筑波大学医学医療系解剖学神経科学)
要旨
 ヒト大脳皮質では、出生直後から興奮性シナプスが急速に増え、児童期に最大値に達した後、減少するということが知られている(オーバーシュート型シナプス形成)。シナプスの「刈り込み」は、霊長類の機能的な神経回路を作り上げるために不可欠な過程とされる。近年、この神経回路形成の異常が、様々な精神疾患に関与していることが明らかになりつつある。自閉症スペクトラム障害(ASD)の脳ではシナプス数の増加率が大きく、その後の刈り込みが少ないため、過剰なシナプスが維持されており、スムーズな情報伝達が阻害されていると考えられている。自閉症は、コミュニケーションの障害と常同行動を特徴とし、発症頻度は人口の1%以上と高く、その経済的損失の大きさから治療法の確立が急務である。
 げっ歯類では、明確なシナプス刈り込み現象が観察されないため、ヒト型のシナプス形成異常によって引き起こされるASDの研究を推進するためには、非ヒト霊長類モデルが必要である。本研究では、他個体へ注意を向ける時間が短い、固執性を示すなどのASD様行動を示す胎生期バルプロ酸(VPA)曝露マーモセットの大脳皮質において、ヒトASD患者のシナプス形成の異常が再現できるか検討を行った。新生仔, 2ヶ月齢(乳児期),3ケ月齢(幼児期), 6ヶ月齢(青年期)、成体(1.5歳以上)のVPA暴露個体の前頭前皮質第3層錐体細胞に蛍光色素を注入して樹状突起を可視化した。定型発達個体と比較して、VPA曝露個体のスパイン密度は生後60日齢以降上昇していた。定型発達個体では、生後90日齢から成体にかけて約50%スパイン密度が低下する「刈り込み」が起こるのに対して、VPAマーモセットでは観察されず、このモデル霊長類でASD患者のシナプス刈り込み不全を再現できていることが分かった。このような解剖学的変化を引き起こす分子基盤を明らかにするため遺伝子発現解析を行い、シナプス刈り込み期に免疫関連分子の発現量が顕著に変動していることを見出した。VPAマーモセットは自閉症脳の解剖学的特徴を反映すること、これを形成する遺伝子発現に変化が起きていることが示されつつあり、今後新たな自閉症病態モデルとして治療法の開発に貢献することが期待される。

交通アクセス交通アクセス(筑波大学・医学エリアでの開催の場合)


 つくばエクスプレス TX秋葉原駅 つくば駅 ―<関東鉄道バス> 筑波大学病院入り口または追越学生宿舎前下車 
 JR常磐線 JR上野駅 荒川沖駅 ―<関東鉄道バス> つくばセンター 筑波大学病院入り口または追越学生宿舎前下車
 高速バス 東京駅八重洲南口 つくばセンター ―<関東鉄道バス> 筑波大学病院入り口または追越学生宿舎前下車
(他に羽田空港、成田空港からの高速バスもございます)
 お車でお越しの場合 東京他各地 ―<常磐自動車道> 桜土浦IC ―<R354> 大角豆交差点を右折 ―<東大通り> ―<北大通り> 筑波看護専門学校の交差点で右折 筑波大学・医学エリア

ナビゲーション

お問い合わせ先

〒305-8577
茨城県つくば市天王台1-1-1

筑波大学 医学医療系 TBSA 事務局
tshiga@md.tsukuba.ac.jp

リンク

筑波大学

筑波大学 医学医療系