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H24 国立台湾大学短期派遣留学報告書

杉山 結香 : フロンティア医科学専攻 M1

受入研究室:Dr. SS Lin  研究室

台湾短期派遣レポート


 私は2012年8月19日〜9月1日の2週間、国立台湾大学(National Taiwan University: NTU) との研究教育交流の一環として短期派遣留学に参加しました。
 1週目は林詩舜先生のPlant molecular biology & virology研究室で実験研修を行いました。私に与えられたテーマは、SAP54AY機能解析のためのTuGKベクターの構築、というものでした。これまでの研究からSAP54AYは植物において過剰発現させると花を葉状に変化させるという働きが知られており、これの植物中での機能を明らかにすることが研究室のテーマのひとつでした。研究の方法としては蛍光顕微鏡を用いた葉の観察やウエスタンブロッティングなど馴染みのある実験はもちろん、agroinfiltrationという植物へのベクター導入などを行いました。普段自身の所属している研究室では細胞やマウスで実験を行っており、植物の分子生物学や実験方法を学ぶのは初めての体験でとても新鮮なものでした。動物と植物には共通するメカニズムが多く、生物全体に対する興味を持つきっかけとなりました。しかし、研究室配属初日の先生とのディスカッションでは植物に関する生物学的な知識がほとんどなかったため説明されたことを理解するのに時間がかかり、とても悔しい思いをしました。それでも、毎日の実験を進めていくうちに、自信に与えられたテーマの位置づけや目的が分かるようになってくると、TAや先生の意図している内容を理解することができるようになりました。すると、今まで以上にこちらの質問や意見を伝えられるようになり、密なコミュニケーションを取ることが出来たと感じています。実験から思い通りの結果が全て得られた訳ではありませんが、だからこそより深く自身のテーマについて考えることが出来たと思っています。
 2週目はNTUで行われたCBTサマーコースに参加しました。このコースは講義と実習を通して分子生物学の基礎的な実験方法を学ぶというものでした。実習はNTUの学生とペアを組み行われました。免疫染色やPCR-DGGEのように初めて行う実験もあり戸惑うこともありましたが、今後自身の研究に役立てることができそうな手法もありとても勉強になりました。実験の原理や手順を英語で説明するのは難しかったですが、お互いに納得し合えたときはとても嬉しかったです。
 2週目には最初の週に行った研究成果について発表会が開かれました。自分自身で納得のいく発表はできませんでしたが、短い時間でも重要なことを伝える表現方法を身につけることができ、いい経験となりました。今後は発表だけでなく、質疑応答も積極的にできるよう努めていきたいと思います。
 今回の台湾短期派遣を通じて感じたことは、自信の英語力の未熟さでした。伝えたいことをうまく表現できなかったりとっさの一言が出てこなかったりと、読み書きとは違った難しさを毎日感じていました。しかし、英語しか使うことの出来ない環境にいることで、なんとかコミュニケーションを取ろうと台湾に来る前よりも積極的に英語を話そう、という思いを持つようになりました。毎日自分の中でテーマを決めていたことも良かったのではないかと考えています。帰国後は英語でのミーティングにおいて、以前よりも内容を理解することができていると感じた。今後も英語でのコミュニケーションスキルを向上できるよう、ディスカッションにも力を入れて日々の研究活動に取り組んでいきたい。
 台湾での2週間は毎日があっという間に過ぎていき、とても充実した日々を送ることが出来ました。慣れない環境で疲れてしまうこともありましたが、NTUの先生やTeaching Assistant(TA) の学生のおかげで研究に関する知識だけでなく、楽しい思い出もたくさん作ることができました。素敵な時間を一緒に過ごすことができとても嬉しく思っています。また発表会前に遅くまでディスカッションや相談にのってくれ、毎日私を励ましてくれた研究室のメンバーにも本当に感謝しています。
 最後になりましたが、この台湾短期派遣でお世話になった国立台湾大学の先生方、筑波大学の先生方、インターナショナルオフィスの皆様のご支援ご協力に感謝申し上げます。このような貴重な経験をさせていただき本当にありがとうございました。

(報告書より)



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