胸腔鏡手術について

従来の呼吸器外科の手術は“開胸”で行われ、20~30cm前後の傷と筋肉の切離、肋骨の切断が必要でした。
現在、筑波大学附属病院では積極的に“胸腔鏡手術”を行っています。胸腔鏡手術とは、胸腔鏡という直径 約1cmのカメラを
肋骨の間から挿入して、モニターに映し出される画面を見ながら手術を行う方法です。

胸腔鏡手術の導入により、

  • 傷が小さくなる
  • 筋肉の切離が最小限となる
  • 肋骨を切断する必要がない、といったメリットが生まれ、

手術後の痛みの減少、合併症の減少、早期の回復、早期の退院、早期の社会復帰が可能となりました。また、手術している部位を拡大して見ることができ、手術の精度の向上に寄与しています。また、“開胸”手術においても胸腔鏡を併用することにより、傷の大きさ・筋肉の切離・肋骨の切断を最小限にすることができます。

当科では胸腔鏡手術による安全な手術の実施と手術精度の向上のため、独自の手術器具の開発などに積極的に取り組み、全国的に高い評価を得ております。また、今後、手術支援ロボットの導入も行っていく予定です。