医学物理学プログラム
概要
医学物理学プログラムは、文部科学省の大型プロジェクト「がんプロフェッショナル養成プラン」(平成19年度~平成23年度)および「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン」(平成24年度~)の中で、群馬大学、茨城県立医療大学、群馬県立県民健康科学大学と連携して教育を進めています。「臨床および研究の両分野で、物理工学と医学の架け橋となる人材の養成」をキャッチフレーズに、”「がん医療を診断と治療という2つの技術的側面から支えるプロフェッショナルの養成」、「医学物理分野における先端的な研究開発を行う人材の養成」を柱にした大学院教育”を掲げて教育に取り組んでいます。また、筑波大学は陽子線を医学利用するための施設を有しており、今後日本で広まっていくことが予想される陽子線治療における人材の養成も教育目標の1つです。
修士修了後、さらに高度な知識や技術を身につけたい方のために、博士課程に加え、医学物理士レジデントのプログラムも用意しています。
特徴
バックグラウンドを問わない
医学を学んだことのない理工系の学部を卒業した学生にもきめの細かい教育を行います。
幅広い教育
医学物理学の教育では放射線治療に重点をおいている教育施設が多い。当大学院では、医学医療を幅広く学ぶという視野に立ち、放射線治療だけでなく、画像検査技術の教育にも重点をおいています。
学位取得
医学物理分野の学位に適した研究を推進する(下記2領域において医学から工学まで幅広い領域を含んだ学際的研究を支援)。
- 放射線治療技術:陽子線治療、中性子捕捉療法 など
- 画像検査・診断技術:MR画像、脳機能解析 など
資格取得
医学物理士や放射線治療品質管理士などの認定試験に合格可能な十分な知識を習得できます。
社会人学生対応型
短期集中型の講義の実施、講義や実習を一週間のうちの1日にまとめる、eラーニングを取り入れるなど、スクーリングの回数に配慮し、離職せずに高度な知識を学び研究を行いたい社会人にも対応したカリキュラムとなっています。
認定教育コース
医学物理士認定機構では、放射線治療分野における医学物理教育のカリキュラムガイドラインとそれに対応する講義基準・臨床研修基準を定め、これを満たす教育コースを「認定医学物理教育コース」として認定しています。修士課程、博士課程、臨床研修生課程の3つに関して、それぞれ教育コースとしての基準が定められており、全国で(2014年4月時点)、修士課程15コース、博士課程7コース、臨床研修生課程1コースが認定を受けています。筑波大学は全ての課程で認定を受けている日本で唯一の教育コースです。
分野を制限した入学資格条件を課す大学院が多いなか、筑波大学では、医療技術系大学出身者と物理工学系出身者、どちらも受け入れ可能であることも特記すべき事項です。出身大学の分野別キャリアパスは下図の通りです。
図 出身大学の分野別キャリアパス
医学物理学プログラム主任
榮 武二
メールアドレス:tsakae@md.tsukuba.ac.jp