学生支援

インターンシップ

病院、医学研究機関、社会・福祉施設などの協力拠点に出向き、就業体験学習を行います。体験学習を行う施設は、契約された施設の中から学生が選択します。または、自らが交渉または申し込みしたインターンシップ先をインターンシップ委員会に申請し、本科目の実施施設として認めてもらうことも可能です。社会での体験をもとに、医科学に求められている役割について考察します。

インターンシップ実施先

  • 筑波大学附属病院 臨床教育研究推進センター(旧治験管理室)
  • 筑波大学附属病院 放射線治療品質管理室
  • 筑波大学附属病院 小児科
  • 筑波大学附属病院 放射線腫瘍科
  • 理化学研究所
  • 東北農業研究センター
  • 産業技術総合研究所
  • 茨城県警科学捜査研究所
  • 千葉県庁産業支援技術研究所
  • 厚生労働省
  • 農林水産省
  • 東京大学医学部附属病院
  • 旭川医科大学医学部脳機能医工学研究センター
  • 群馬大学重粒子線医学研究センター
  • 日本原子力研究開発機構
  • 隠岐島前病院機能回復訓練室
  • 特別養護老人ホームいなの里
  • 筑波記念病院
  • つくばエディース:あいリレーつくば
  • 医療法人R&O
  • 株式会社HALデザイン研究所
  • 株式会社富士通
  • 株式会社コトハコ
  • SPCA動物愛護活動団体(ニュージーランド)
  • 延辺大学付属病院(中華人民共和国)
  • 天津医科大学(中華人民共和国)
  • アンコール大学(カンボジア王国)
  • 国立台湾大学
  • 米国短期留学(ユタ大学、ハーバード公衆衛生大学院)
  • 筑波大学附属病院(睡眠医学)
  • 筑波大学附属病院(放射線療法)
  • 筑波大学附属病院(遺伝子診断・遺伝子治療)
  • 筑波大学附属病院(臨床研究推進・支援センター)
  • 筑波大学附属病院(麻酔科・救急外来)
  • 茨城県科学捜査研究所
  • NTT研究所
  • 群馬大学
  • 京都府立医科大学
  • 国立環境研究所
  • 国立成育医療センター
  • 産業技術総合研究所
  • 商品総合研究所
  • 参天製薬(株)
  • 筑波メディカルセンター病院
  • 物質・材料研究機構
  • 北海道江差保健所
  • 理化学研究所
  • 国立台湾大学
  • ブリーンベイ・パッカーズ(米国プロアメリカンフットボールチーム)
  • バンコク国立Mahidol大学
  • アレルギー臨床免疫研究所(バングラデシュ)

インターンシップ感想

下柿元 智也

行先:Center for Playware, Technical University of Denmark, Denmark

私はデンマークのCenter for Playwareという研究センターにて2週間インターンシップ活動を行いました。ここでは遊びとリハビリテーションとロボット工学を組みあわせた新しい医工連携の研究を、大学の研究室と病院とで行っています。私は以前学会にて本研究センターを知り、教授とコンタクトを取ってきました。そこでは先方の研究の中でも自分が特に興味あること、私が役立つ知識や経験を持っていることをアピールし、テレビ電話会議を経てこのインターンシップが実現しました。現地では学生としてではなく1人の研究員として活動し、リハビリテーションプログラムの作成や、新しい遊びと生体信号を組み合わせたリハビリテーション機器の提案をしてきました。

森岡 翠

行先:アレルギー臨床免疫研究所(バングラデシュ)

私はバングラデシュで1ヶ月間の研究活動を行いました。青年海外協力隊として同国のフィラリア症対策に携わった際に協力関係にあったNGOと交渉し、受入れていただきました。現地で調査活動を行うと、患者は私に対して、自分の実態を超えた期待を寄せてきます。フィラリア症の治療には、物質的な充足以上に自己ケア(理学療法)を継続し、効果を適切に発現させるための環境づくりが必要です。しかし、豊かな国という画一したイメージのある日本の私が関わることにより、彼らの物質的な欲求や支援への期待を高めてしまったのではないかとの葛藤を抱きました。一方、修士という立場を逃げ道とせず、研究活動に責任を持つ重要性も実感しました。

朝倉 明果

行先:Auckland SPCA(ニュージーランド)

ニュージーランドにあるAuckland SPCAという動物保護活動を行っている企業で5週間インターンシップ活動を行ってきました。自分で、企業を紹介していただける方と連絡を取り、企業を紹介してもらい交渉しました。現地で働いて感じたことは人々が仕事を楽しんでいること、個人主義・実力主義、アピール力です。私は自分で行った業績は積極的に上司にアピールし認めてもらい様々な仕事をさせてもらったと同時に、自分から職場の人に話しかけコミュニティに入れるよう努力しました。インターンシップを通して積極的に行動を起こしたことから、英語力や精神力も鍛えられとてもいい体験ができました。

堤 春菜

行先:The University of Utah, Harvard School of Public Health(米国)

私は2012年8月から1ヶ月半、修士論文のテーマである介護者支援に関して、国際的な視点で検討したいと考え、ユタ大学とハーバード公衆衛生大学院に滞在し、医療・ソーシャルワーク・教育分野の研究者とともに研究プロジェクトに参加したり、公衆衛生に関する授業に参加してきました。

この短期留学中の様々な人種や研究分野の人々との交流を通じて、自身の研究内容をより深めることができたとともに、大きく2つのことを学びました。それは、多様性を受け入れることと、日本の現状を世界に発信するとともに世界からも学びを得ていくことの重要性です。今後、多様性を持ち合わせた人々と協力しながら、世界中の人々の幸せや健康の支援に携わっていきたいと思います。

石川 祐

行先:農研機構東北農業研究センター

私は農研機構東北農業研究センターにて「ウシ受精卵移植関連技術を用いた研究」を行った。このインターンシップでは、現在の研究内容に近く、普段扱うことのできない大動物で実験することができた。主な実験は直腸検査による卵巣の状態把握、体外受精、人工授精後の採卵の見学であった。毎日行った直腸検査では生き物の体内はとても暖かいということを実感し、ウシを用いた繁殖技術がヒトの不妊治療にも応用されていることも学ぶことができた。また、職場において人と人とのつながりは重要で、仕事を円滑に行っていくうえで良好な関係が良い仕事を生むということも感じた。この経験をこれからの自分の研究生活にフィードバックしていきたい。

笠木 靖弘

行先:茨城県警察科学捜査研究所

私は茨城県科学捜査研究所でのインターンシップを通して仕事に対する責任の重大さを深く知ることが出来ました。私は以前から科捜研の仕事に興味があり、科捜研を実際に見たいと思いインターンシップに参加しました。科捜研での鑑定や検査は事件解決のための重要な証拠になり、裁判でも用いられます。自分の鑑定により他人の人生が決まってしまう可能性があるため職員の方は業務に対して強い緊張感や責任感を持っていました。また科捜研では研究も行っており、既存の検査法を改良し簡便にできる新しい検査法の開発などの研究を行うなど一人一人が研究テーマを持っていました。そしてより多くの事件を解決しようという意識の高さを感じました。私も将来、社会に対して責任感を持ち仕事や研究をしていこうと思いました。

宮地 泰人

行先:農研機構食品総合研究所GMO検知解析ユニット

私は食に関する研究に触れてみたいという興味から自分で受け入れ先を探し、農研機構食品総合研究所GMO検知解析ユニットで行われたインターンシップに参加しました。そこでは、遺伝子組み換え農作物(Genetically Modified Organism: GMO)の安全性評価技術とその検知技術の開発が行われており、インターンシップを通してそれらの基礎知識を学習するとともに、実際の検知試験に用いられている検査法の実習をさせていただきました。

二週間という短い期間でしたが、普段自分が接することのない技術開発研究に触れることで自分の研究や将来における視野を広げることができ、とても良い経験となりました。

鈴木 祐吏

行先:竹田理化工業株式会社

私の中で今回インターンシップにおける一番の収穫は,人事の方と直接話す機会を設けて頂いた事です。今まで何百・何千と学生を見てきた人事の方から聴く、今の学生に足りない能力についてお話された事はこれから始まる就職活動において大いに役立つものでした。インターンシップの良い点は普段話す事の出来ない方々(人事担当者や社長など)と直接話す事によって,新たな自分の可能性に気付ける事だと思います。インターンシップで体験した事を就職活動にフィードバックし,幅広い視野をもちながら自分の進路を決めていこうと考えています。5日間は研究室に居ては到底体験できない事の連続でした。本当に有意義で充実したインターンシップでした。

高橋 宏冶

行先:ノバルティスバイオキャンプ

私は研究室で培った語学力などのスキルを学外で活用してみたいという動機から、バイオキャンプに参加しました。「アンメットメディカルニーズを満たす新規事業プラン」というテーマで様々なバックグラウンドを持つメンバーと朝までグループ内で議論を進めた結果、最優秀グループ賞を受賞することが出来ました。

議論中には、話を前に進める役、意見を加えていく役、議論の方向性を正す役、自分たちの提案をサポートする証拠を集める役など、メンバーそれぞれが自然に自分の役割を見出し、議論を深めていくことが出来た結果、実現可能性があり、インパクトのある提案をとして評価されました。これまでにない本当に良い経験ができました。

佐藤 卓也

行先:茨城県看護協会土浦訪問看護ステーション

私は在宅医療を志す薬剤師です。在宅医療において薬剤師は患者やご家族との係わりがいまだ希薄な印象があります。今回、在宅患者とご家族から信頼の厚い訪問看護師の仕事を体験する目的で、公益社団法人茨城県看護協会土浦訪問看護ステーションに行って参りました。

今回、特に感銘を受けたのが訪問看護師の気配りです。訪問看護の仕事は多岐に渡りますが、一つ一つをとても丁寧に行います。体を起こすのも一つ一つ声をかけながら行い、洗髪でもビニールシートなどを用いて着衣が濡れないよう配慮し、患者様に楽しそうに話しかけながら行っているのが印象的でした。今回の体験により、気配りのできる薬剤師像がイメージできるようになりました。

杉本 英法

行先:日本原子力研究開発機構

私は現在携わっている研究分野全体を俯瞰したいとの考えから、放射線に関する国内最大の研究機関である、日本原子力研究開発機構(JAEA)のインターンシップに参加しました。
JAEAにて放射線挙動解析コード(PHITS)の基本操作と開発工程を学ぶ中で私は、職員の方の知見が想像を遥かに超える量の知識と考察により担保されたものであることを実感し、それでもなお探究を続ける姿勢に感銘を受けました。

2週間という短い期間でしたが、実習を通して今後の研究を進めるための技術を習得できただけでなく、大学外の研究者と触れ合えたことで将来の進路選択における大きな判断材料を得ることができ、大変有意義な機会になったと感じています。

安垣 進之助

行先:筑波大学附属病院精神神経科

私は「うつ病とレム睡眠」について研究していますが、精神医学に関する知識の修得機会は文献やセミナー等に限られていました。今回、当該分野を臨床現場において自分の目で直接見て学ぶことにより今後の研究活動へのモチベーションにつなげたいと考え、筑波大学附属病院精神神経科をインターンシップ先として選びました。
モチベーションにつなげたいと考え、筑波大学附属病院精神神経科をインターンシップ先として選びました。
期間中は、外来見学や教授回診への同行、入院患者さんとの面談を通して、実際の病態や要因、診断方法、治療法など臨床現場における精神医学について多くのことを知ることができました。また、課題解決に対する社会的必要性を肌で感じるとともに、生物学的研究の意義を再認識することができ、大変実り多き時間となりました。

押田 夏海

行先:国立スポーツ科学センター

アスリートのコンディショニング管理やアスリート支援に興味があり、国立スポーツ科学センター(JISS)でのインターンシップに参加しました。私は以前よりJISSの臨床検査技師として働きたいと思っており、指導教員や筑波大学体育系の教員に相談をし、インターン交渉から自身で取り組みました。JISSでは臨床検査技師が活躍しており、アスリート特有の疾患などの知識を持ったうえで検査を行うことが重要であると教えていただきました。今後は、スポーツ医学の専門知識と検査技術を身につけ、JISSで貢献できるような人材を目指していきたいと思います。今回のインターンシップでは貴重な経験をさせていただき、将来の目標が明確となりました。

新井 良輔

行先:牛久愛和総合病院

私は、理学療法士として急性期のリハビリに携わっていますが、退院後の患者の在宅生活の実態と必要とされるケアに興味があり、自分で受け入れ先を探し、牛久愛和総合病院訪問リハビリをインターンシップ先に選びました。そこでは、利用者が実際の生活で困っている動作の援助や方法の提案、身体的ケアの見学や体験をさせて頂きました。また、介護保険制度や訪問リハビリ実施上の手続き、多職種との連携について学習し、訪問リハビリには包括的なマネジメント能力が必要であることを学びました。
今回の経験を活かして、今後は、急性期の段階から退院後の生活に視野を広げたリハビリを展開していきたいと思います。

渡部 裕太

行先:筑波大学つくば臨床医学研究開発機構T-CReDO

私は臨床の視点から治験に関する理解を深めたいとの考えから、インターンシップ先として筑波大学つくば臨床医学研究開発機構T-CReDOを選択しました。5日の間で実際に治験コーディネーター(CRC)が患者さんや医療従事者と協力して治験を進める様子を見学したり、治験参加の同意取得をロールプレイで体験することができました。また、製薬企業など様々な立場の方からお話を伺う機会もあり、非常に有意義な経験ができたと思います。インターンシップを通じてCRCは臨床試験の計画全体を把握することで患者さんが安心して治験に参加するために重要な役割を担っていることがわかり、将来の進路を考える上で視野を広げることができました。