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研究グループ
虚血性心疾患・カテーテルインターベンション

グループ紹介

【スタッフ】
佐藤明星智也渡部浩明平谷太吾

虚血グループでは、狭心症や心筋梗塞に対するカテーテル手術 [経皮的冠動脈インターベンション:percutaneous coronary intervention (PCI)]を年間 200件以上施行しています。また、心不全・心エコーグループと連携しながら近年飛躍的に進歩している構造的心疾患 [structural heart disease (SHD)]に対するカテーテル治療も行っています。現在は,経カテーテル大動脈弁留置術 [transcatheter aortic valve implantation (TAVI)]、心房中隔欠損 [atrial septal defect (ASD)]のカテーテル治療、閉塞性肥大型心筋症に対する経皮的中隔心筋焼灼術 [percutaneous transluminal septal myocardial ablation (PTSMA),僧帽弁閉鎖不全症に対するMitraClip®などの先進医療に積極的に取り組んでいます。

診療

冠動脈インターベンション

当グループでは、狭心症や心筋梗塞に対するカテーテル手術 (経皮的冠動脈インターベンション:percutaneous coronary intervention [PCI])を年間 200件以上施行しています。

冠動脈ステント留置術

冠動脈のカテーテル手術は、基本的に局所麻酔で行います。手首、肘、もしくは大腿 (足の付け根)に局所麻酔の注射をして、カテーテルの出入り口となるシース (“さや”)を動脈内に挿入します。血管内をつたって心臓に近づいていき、標的の冠動脈の入口部にカテーテル先端を挿入します。次にガイドワイヤー (やわらかい針金のようなもの)を、狭窄病変のある冠動脈の末梢まで通過させます。このガイドワイヤーがバルーンやステントを持ち運ぶためのレールになります。血管内超音波で血管径などを測定したうえで、適切なサイズのバルーンで狭窄病変を拡張します。バルーン拡張だけでは再狭窄を起こすこともあるため、同部にステントを留置します。治療が終わったら、ガイドワイヤー、カテーテル、シースを抜いて、穿刺部の止血を行います。

当グループでは、バルーン拡張やステント留置などの一般的な治療に加えて、限定した施設で使われている特殊機器を用いた手術も施行しています。

ロータブレーター

動脈硬化のなかでも石のように固い組織は、通常のバルーンやステントだけでは十分に拡がらず、治療がうまくいかないことも少なくありません。そのような高度石灰化病変に対する治療にロータブレーターを使用します。先端にダイヤモンドを散りばめた高速回転ドリルで石灰化を削り取ります。固いものだけが削れる仕組みで、健常な血管組織を傷つけにくくなっています。ロータブレーターで石灰化組織を削ったあとに、バルーン拡張やステント留置を行います。

エキシマレーザー

カテーテル先端から照射されるレーザーによって、動脈硬化組織を蒸散させる治療です。ほとんど熱を発生しない紫外線レーザーであり、レーザー照射を受けた動脈硬化病変は蒸散して、分子レベルの小さい破片になります。多量の血栓があるとき、ステント内再狭窄の病変に対して使用しています。

FFRCT検査

FFRCT検査は、冠動脈が狭くなって心臓に十分な血液を供給できなくなる狭心症の疑いの方に対して、痛みを伴わずにコンピュータによるシミュレーションで血液の流れを測定する検査です。

従来は冠動脈CT検査で冠動脈に狭窄が見つかった場合、その狭窄部分が治療を要するほど狭いかどうかを判断するために、カテーテル検査やその他の負荷検査(トレッドミル検査、核医学検査など)を追加して行っておりました。そして、カテーテル検査を行うためには、入院の上でカテーテルを体内に入れなければならず、患者さんの負担になることがありました。
FFRCTは、冠動脈CT画像から冠血流予備量比(Fractional Flow Reserve:FFR)を測定することを可能にした検査方法です。外来で施行した冠動脈CT画像から冠動脈の3次元画像を作成し、流体力学に基づいたコンピューターによる高度な血流シミュレーションを行います。これにより、本来カテーテル検査が必要であった患者さんがカテーテル検査をせずに治療の必要性や治療の戦略をより正確に評価することができるようになりました。

現段階では全国でも数少ない施設でのみ導入されており、茨城県内では当院のみがFFRCTを導入しております。

狭心症が疑われる患者様で、FFRCTをご希望される方がおりましたら是非ご紹介ください。

担当医師 渡部浩明 (外来:毎週水曜日)
予約センター TEL:029-853-3570

[検査結果例]
血流の低下が数値と色で表示されます
(正常は0.75-0.8以上)

この図では赤色の部分(左冠動脈前下行枝)がFFRCT 0.72と低下しており、治療適応となる狭窄病変があると判断されます。

研究紹介

心筋梗塞後のCT遅延造影像

急性心筋梗塞に対するPCI直後に造影剤を追加投与せずに単純CTを撮影すると、貫壁性、心内膜下、遅延造影なしの3群に描出されました。心内膜下、遅延造影なしの症例は、その後心機能が良好に保たれますが、貫壁性の症例は心機能が著明に低下し、心臓CT遅延造影像が心血管イベント予測に有用であることを臨床的に初めて明らかにしました。また心臓CTと心臓MRI遅延造影像を直接比較し、心臓CTのhypo-enhanced areaが、MRIのMVOおよび左室機能低下と関連することを初めて明らかにしました (Sato A, et al. Eur Heart J 2008) (Watabe H, Sato A, et al. Eur Heart J 2017)。

冠動脈不安定プラークの描出

心臓MRI-T1強調画像で高信号を呈するプラーク [high intensity plaque (HIP)]が、IVUSで不安定プラークの特徴を有していることを報告しました。またHIP病変に対するPCI後にトロポニンが有意に上昇し、HIPとPCI関連心筋障害の関与を報告しました (Hoshi T, et al. Eur Heart J 2015)。

血管内視鏡を用いた、ステント留置後慢性期における新生内膜の評価

PCI後慢性期に、血管内視鏡を用いてステント留置部の新生内膜被覆度およびyellow color gradeを評価しました。Bare metal stent、および第1, 2, 3世代薬剤溶出性ステントでの比較を行い、有意差があることを証明しました。

筑波大学関連病院におけるPCI レジストリー研究

2008年から2012年にかけて、茨城県内でのPCI症例 約5000症例のデータを収集解析し、主要学会発表および論文発表の実績を上げました。

英語論文

  • 心房細動を合併した冠動脈疾患患者に対する冠動脈ステント治療後の3剤併用抗血栓療法は大出血リスクを増大させる (Naruse Y, et al. Circulation Cardiovasc Interv 2013)。

  • 緊急PCI治療を受けた急性冠症候群患者は、安定狭心症患者に比較して、造影剤腎症発症のハイリスクであった (Abe D, et al. Circ J 2014)。

  • PCI治療を受けた冠動脈疾患患者において、治療前のスタチン投与は造影剤腎症発症を減少させた (Hoshi T, et al. Int J Cardiol 2014)。

など15編。

虚血グループで
学びたい方へ

虚血グループでは上記インターベンション手技の指導はもちろんのこと、臨床研究にも積極的に取り組んでいます。CT、MRI、血管内イメージングなどの画像診断や、当院関連病院も含めたレジストリー研究も行っており、国内・海外での学会発表や、論文発表の実績を上げています。興味のある方は、是非当グループにお問い合わせください。

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