当院での小児科研修

レジデント教育:レジデントレクチャー

“明日から役に立つ実践的レクチャー”として、専攻医向けのレクチャーを企画しています。7~10年目の医師が中心となり、できるだけ実践的で、多角的な勉強会になることを意識しています。

大きく分けると以下のようなものがあります。

・小児医学に関するレクチャー

小児科学の各項目における基本的な考え方や最新のトピックスを紹介します。また、実際に病棟で実践する際の具体的な手順、注意事項なども併せて指導します。

・医療全般に関するレクチャー

医療経済や遺伝子検査の解説、プレゼンテーションやコミュニケーションなどの勉強会。薬剤師や臨床工学技士などのコメディカルにも講師として参加していただいています。

・シミュレーショントレーニング

高機能シミュレータを使った急変対応やダミーモデルを使ったCV穿刺など、off the job trainingを定期的に開催します。それぞれの知識やスキルの充実と言うだけではなく、小児科チームがよりよい連携が出来ることを目指します。

小児科医になったばかり、筑波大学附属病院に赴任したばかりでも、なるべく早く業務に慣れ、当直にもストレスなく対応できることも目標の一つです。 以下にここ数年で行ったものをいくつか抜粋します。

テーマ 概要
プレゼンテーションスキル 回診時に用いる必要な情報の提供の仕方、ショートプレゼンテーションの方法
急変対応シミュレーション 小児におけるCPAの対応
発熱性好中球減少症の対応 特に夜間に発生した際の考え方、必要な処置
非侵襲的陽圧換気、実習 NICU、PICUで用いる人工呼吸器の仕組み、使用方法の習得と実習
小児の不整脈と心電図 小児の心電図の読み方
腫瘍崩壊症候群 化学療法開始時の注意点
予防接種 一般病院で行う予防接種の注意点
コミュニケーションスキル 患者家族、コメディカルスタッフとの連携
遺伝子検査の基礎 家系図の書き方、G-Band法やFISH法の原理、次世代シーケンサー
医療経済学 医療保険の考え方、保険点数について
感染症診療の原則 抗菌薬の選択方法
小児の輸液 輸液の種類、点滴速度、その考え方
PALS概論 急変対応の方法

自分たちの足りないところ、より伸ばしたいところを考えながら行っている手作りのレクチャーです。筑波大学附属病院の専攻医研修を通じて、ともに切磋琢磨しませんか?