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病理医を目指す君へ

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教授からのエール

目指せ病理医の王道

研究をしないのは、何もしないのと一緒です

病理の王道は、まずは学位、病理認定医、細胞診指導医の3つ(三種の神器)を平行して取得することから始まります。特に、研究をするならば、早ければ早いほど良い。自分の専門とする臓器を決め、診断業務をこなしながら、研究を続け、論文を書き続けることが大事です。日々の業務をこなそうが、論文を書かなければ、それは何していないのと一緒だと思ってもよいです。

診断はとことん追求しましょう

診断をおろそかにしてもいけません。「疑わしきは罰せず」とか、そんな甘い考えで診断はすべきではありません。良悪の判断に悩んだら、あるいは疑念が生じたら、丹念に標本をみつめ、深切りをする、免疫染色を追加する、そうして、悩んだ末に結論を出せるかもしれないし、出せないかもしれない、そうした経験を積むことが、病理医にとって重要です。「異型」なんて主観的なものかもしれませんが、それでも「異型」にはこだわってください。臨床情報は確かに重要ですが、臨床情報に踊らされないでください。また、規約の通りに書いて、それで満足している人もいるかもしれませんが、あんなものは付け足しです。我々病理医は、あくまで、研究のネタを探すために標本をみてください。おやっ?と思ったら、躊躇せずに、免疫染色を追加して、納得のいくまで追求してください。

40歳前後までにFirst論文を10本書きましょう

その昔、東大の病理の忘年会で、酔っ払った先生方が口喧嘩しだしたときに、大御所の先生が「40までに論文を10本書いてないやつは、しゃべるな!」とおっしゃったら、テーブルがしーんとなったことがあり、その時から、40歳までに10本というのが、目安となっております。

10本書いたら病理学会でA演説を目指しましょう

とりあえず、ここまでが王道かと。
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筑波大学附属病院 病理診断科専門医プログラム

研修プログラム

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業務は、曜日毎の当番制になっています。上級医とのペアで指導をうけながら担当します。
当院の特徴は、曜日ごとに茨城県内の各施設のベテラン病理医(シニアパソロジスト)によるサポートがあり、専門臓器ごとのチェック・指導を受けられる体制となっております。

病理診断:

1回の手術材料切り出し、手術・生検標本の診断をおこないます。当院の平均では、専攻医は年間8001,000の診断経験からスタートし、病理専門医になるころには、年間2,000件超の診断実力となります。

術中迅速診断

1-2、当番日があります。1日平均36件程度です。

病理解剖:

年間40-50あり、多くの症例でCPCを開催しております。また、茨城県内の医療事故調査制度の解剖も積極的に対応しています。病理専門医受験に必要な解剖経験は十分対応できます。

専門領域を有した病理医になるためのマイルストーン

1-2年目:

筑波大学附属病院での研修が柱になります。水戸協同病院(水戸市)、茨城県立中央病院(笠間市)への、院外研修も可能です。最初の半年の研修後には、1回の外勤が開始となります。病理研修をしながら、学会での症例報告をおこない、論文作成の指導をうけます。そうした経験をふまえ、大学院での研究テーマを見つけ、大学院受験・入学も並行しておこないます。

3-4年目:

死体解剖資格を取得し、病理研修を続け、病理専門医受験の要件を達成します。4年目での専門医受験・合格を達成した専攻医もいます。

5-6年目:

病理専門医受験(8)、続けて細胞診専門医受験(12)します。病理診断、解剖は一人で達成できるスキルになります。並行して、大学院の研究をまとめあげ、学位取得します。

7年目以降:

皆さんの目標をかなえる、様々な可能性がひらけます。筑波大学医学医療系の教員となり、さらに自身の研究を深め、進め、世界に通じるオンリーワンの病理医を目指す。茨城県の地域の施設で、病理診断や専攻医教育に活躍する。国内外問わず留学する

可能性は皆さんの中にあり、我々は全力で応援します!

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病理専攻医の声

『診療と研究』を共に楽しみましょう!

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頭の中には疾走感があります!

病理診断科5年目の医師です。全身諸臓器について、腫瘍性疾患だけでなく、炎症性疾患、代謝性疾患等も幅広く対応する病理医に憧れ、専攻医として日々精進しています。病理診断科というと、静かに、顕微鏡をのぞいて報告書を作成しているという印象を持っている方が多いと思われ、実際、病理医が診断している鏡検室といわれる部屋は静かです。ですが、診断中の病理医は、1つ1つの外科病理検体について、抜け目のない診断プロセスを踏みながら、誤解のない表現を心掛けて、報告書を次々作成し、途切れることのない外来診療のごとく、思考がやむことはありません。頭の中は全く静かではなく、疾走感があるほどです。病理診断科に興味のある方は、ぜひ、実習やローテーション等で、病理報告書の作成を体験してみてください。

病理専攻医
K . N (5年目)


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”百聞は一見にしかず!” まずは病理の魅力を感じにきてください

皆さんはじめまして、私は筑波大学附属病院病理専門医プログラム専攻医2年目になります。
「どうして人はがんで亡くなるのか」
学生時代に抱いたこの疑問に対して、1つの答えを示してくれた病理解剖との出会いが私の診断病理を意識したきっかけでした。皆さんは病理学のどのような魅力に虜になっているでしょうか?()
 
現在の私の研修内容は、病理診断(顕鏡)を軸に、迅速診断(週2回)、生検・手術検体の切り出し(週1回)、呼吸器カンファレンスの準備・参加(週1回)、病理解剖(依頼時)を担当しています。
日々の診断に際しては、上級医・指導医の先生方にタイムリーかつ丁寧にご指導が受けられます(病理にはどうしても気難しいイメージがありますが、当院の先生方は非常に親しみやすいですので安心して下さい!
また大学院での研究と専門医取得との両立を目指す環境も整っていますので、常にチャレンジができる柔軟な専攻医プログラムだと思います。
百聞は一見にしかずです!ぜひ私達の研修医風景の見学やご相談に足を運んでみて下さい。皆さんとお会いできる日を心からお待ちしております!

病理専攻医
A. K (2
年目)

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出産・育児・介護

家族あっての活躍

病理診断科では、出産や子育て、あるいは介護に関わりながら働くことを、応援します。家族に関わることは、性別問わず、家庭内で自分のできる役割を担ってゆくべきです。我々は、家族との時間・関わりを大切にすることで、医師として、患者さんの大切な病理診断への責務を負う力になると考えています。

病理医だからこそ、フレックスな働き方

当科では、曜日ごとの役割を分担しながら、個々人の予定・急用に合わせ気軽に交替できる体制をとっています。お子さんが幼稚園で熱を出した、パートナーや両親が体調不良のためサポートしなくてはならない、など日々の中で当然おこりうる事態にも、お互い様、その家族を応援しようという気持ちで、対応することができます。これは、病理医の業務は、個人プレーヤーでもあり、チームプレーヤーでもある、という働き方ができるためかもしれません。

ワークライフバランス支援体制

筑波大学附属病院では、産休・育休をはじめ、復職や時短勤務、大学の保育所利用など、男女問わず医師の支援体制も充実しております。詳しくは、下記websiteをご覧ください。

>総合臨床教育センター

>筑波大学附属病院 女性医師キャリアアップ支援システム

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