ニュース / 論文掲載


アワードのお知らせ

掲載
2021年 12月 21日

第18回(令和3(2021)年度)日本学術振興会賞 医学医療系 山﨑 聡

医学医療系の山﨑 聡 教授は、第18回(令和3年度)日本学術振興会賞を受賞しました。受賞の対象となった研究業績は「造血幹細胞の生体外における増幅法の確立」です。

日本学術振興会賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見い出し、早い段階から顕彰することで、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的としています。

日本学術振興会賞 の詳細については、ホームページをご覧ください。
→ 第18回(令和3年度)日本学術振興会賞受賞者及び授賞理由 (PDF JSPSのホームページ)
→ 山崎教授が率いるTMRCの幹細胞治療分野について。


論文掲載のお知らせ

掲載
2021年 10月 6日

A common genetic variant of a mitochondrial RNA processing enzyme predisposes to insulin resistance

CRISPR-Cas9 genome editing was used to introduce the missense N437S variant into the mouse Mrpp3 gene to study the causes of insulin resistance on a high-fat diet. The variant did not influence mitochondrial gene expression markedly, but instead, it reduced mitochondrial calcium that lowered insulin release from the pancreatic islet β cells of the Mrpp3 variant mice. Reduced insulin secretion resulted in lower insulin levels that contributed to imbalanced metabolism and liver steatosis.

The findings revealed that the MRPP3 variant may be a predisposing factor to insulin resistance and metabolic disease in the human population.


Science Advances - 24 Sep 2021 • Vol 7, Issue 39 •
    doi/10.1126/sciadv.abi7514

論文掲載のお知らせ

掲載
2021年 2月 26日

マウス胎仔の血液を他種のものに置き換えることに成功


実験動物を用いた造血幹細胞移植は、さまざまな疾患に対する有効な治療法の開発や血液系の研究において重要な研究手法であると同時に、造血幹細胞の機能を確かめる強力な検証法の一つです。従来の造血幹細胞移植モデルは、レシピエント(移植される側)の免疫細胞を抑制し、移植するドナー造血幹細胞の拒絶反応を避けるため、あらかじめ放射線照射などの処置によって骨髄中の造血幹細胞を死滅させたマウスの静脈に、ドナー由来の造血幹細胞を注入させて作製しています。しかし、この処置は、レシピエントの寿命を短縮し、ドナー細胞の生着率を低下させる恐れがありました。また胎仔をレシピエントにして、造血幹細胞の高い生着率を得る方法は未だ報告されていません。

(続き –> 筑波大学 Tsukuba Journal ウェブページ)

プレスリリース PDF

Generation of reconstituted hemato-lymphoid murine embryos by placental transplantation into embryos lacking HSCs. - Scientific Reports 11, Article number: 4374 (2021) (英語)

論文掲載のお知らせ

掲載
2021年 2月 3日

DHODH inhibition synergizes with DNA-demethylating agents in the treatment of myelodysplastic syndromes

Key Points

• DHODH inhibition synergizes with DNA-demethylating agents in the treatment of MDS.
• DHODH inhibition enhances the incorporation of decitabine into DNA in MDS cells.


Blood Advances - Issue: Blood Adv(2021) 5 (2): 438–450
    https://doi.org/10.1182/bloodadvances.2020001461

論文掲載のお知らせ

掲載
2021年 1月 20日

状況に応じて物の価値判断を変化させる脳の仕組みを解明

〜脳深部の線条体尾部で情報の統合が行われる〜


(論文掲載 2021年 1月 19日)




ヒトを含む動物の生存にとって、価値ある物を手に入れることは最も重要な行動の一つです。そして、同じ物であっても、動物にとっての価値は物が置かれた環境や状況によって変化します。動物はその価値を、経験や学習に基づいて適切に判断しているのです。では、どのようなメカニズムで私たちは物の価値を学習しているのでしょうか。 (続き –> 筑波大学 Tsukuba Journal ウェブページ)

プレスリリース PDF

Environment-based object values learned by local network in the striatum tail
PNAS - January 26, 2021 118(4)e2013623118 (英語)


論文掲載のお知らせ

掲載
2021年 1月 6日

筋肉の幹細胞が増幅する仕組みを解明

〜筋力低下や筋ジストロフィー治療に期待〜


(論文掲載 2021年 1月 6日)




プレスリリース 筑波大学 Tsukuba Journal ウェブページ

私たちの筋肉(骨格筋)は非常に高い再生能力を持っています。激しい運動や打撲などで損傷が起きた場合でも、骨格筋組織内にある骨格筋幹細胞の働きで、速やかに再生することが可能です。骨格筋はまた、私たちの体の動きを司るだけでなく、全身のエネルギー代謝を制御する組織としても大切な働きをしています。我が国は人生100年時代に突入したとも言われますが、骨格筋を一生涯にわたり健全に保つことは、健康で長生きする秘訣であると考えられます。

しかし、加齢や病気により、筋肉の再生が上手くいかない状態が生じます。それは骨格筋組織内に存在する幹細胞の機能や数が低下するからです。このような変容を抑制し、骨格筋を正常に保つためには、骨格筋幹細胞の増幅や性質を維持するメカニズムを明らかにすることが欠かせません。 (続き –>)

プレスリリース PDF

Satellite cell expansion is mediated by P-eIF2α-dependent Tacc3 translation
Development DOI: 10.1242/dev.194480 (英語)


論文掲載のお知らせ

掲載
25 Nov 2020

Fundamental Biological Features of Spaceflight: Advancing the Field to Enable Deep-Space Exploration.



Research on astronaut health and model organisms have revealed six features of spaceflight biology that guide current understanding of fundamental molecular changes that occur during space travel.

Cell – Volume 183, Issue 5, 25 November 2020, Pages 1162-1184

論文掲載のお知らせ

掲載
2020年 12月 11日

Generation of KS-58 as the first K-Ras(G12D)-inhibitory peptide presenting anti-cancer activity in vivo.



In vitro data and molecular dynamics simulations suggest that KS-58 enters cells and blocks intracellular Ras–effector protein interactions. KS-58 selectively binds to K-Ras(G12D) and suppresses the in vitro proliferation of the human lung cancer cell line A427 and the human pancreatic cancer cell line PANC-1, both of which express K-Ras(G12D). Moreover, KS-58 exhibits anti-cancer activity when given as an intravenous injection to mice with subcutaneous or orthotropic PANC-1 cell xenografts. The anti-cancer activity is further improved by combination with gemcitabine.

Scientific Reports – 10, Article number: 21671 (2020) (英語)

論文掲載のお知らせ

掲載
2020年 11月 28日

宇宙生命科学研究の国際コンソーシアム設立

〜筑波大学開発の解析技術を世界で活用〜


(論文掲載 2020年 11月 26日)




月や火星の有人探査や宇宙での長期滞在に向けた宇宙開発を進める上で、様々な生命科学分野の研究も不可欠です。これらの研究は、宇宙放射線や異なる重力環境に対する宇宙飛行士の順応や、長期滞在に伴う食糧生産などの課題解決に資するものです。また、骨密度の低下や筋の萎縮、代謝の変化など、地上で人体に起きる老化に関連した変化と類似した現象が宇宙で起きることが、宇宙飛行士や生物を対象とした研究で明らかにされており、生命科学研究にとって、宇宙研究は、地球での健康維持にも応用可能な、新しい分野として認識されつつあります。

このような研究には、各国の宇宙機関が主導する様々な実験の結果を集約・共有し、データを総合的に解析することが大切です。そこで、宇宙生命科学実験に携わる研究者が集まり、実験やデータ取得の方法を統一化するための国際的なコンソーシアム「International Standards for Space Omics Processing(宇宙オミックス解析の国際標準、ISSOP)」が結成されました。この組織には、米国、欧州をはじめ、日本も参加します。その中で筑波大学は、これまでゲノミクス解析分野での微量サンプルの解析技術や実験自動化を通してオミックス解析を先導しており、このようなデータを活用する日本国内の研究者の代表としての役割を担うとともに、これまでの宇宙生命科学の進展とISSOPの活動を紹介する総説を発表しました。ISSOPの枠組みを基盤として、国際的な研究者のネットワークによる精度の高いデータ解析が行われることで、深宇宙の有人探査を目指す研究のスピードアップが期待できます。

プレスリリース 筑波大学ウェブページ

プレスリリース PDF

A New Era for Space Life Science: International Standards for Space Omics Processing
Patterns - November 25, 2020 (英語)


論文掲載のお知らせ

掲載
2020年 11月 11日

快楽から意思決定まで ドーパミンニューロンが担う多様で複雑な働きに迫る


(論文掲載 2020年 11月 11日)



“ドーパミンという脳内物質の名称を聞いたことのある人は多いでしょう。以前から快楽物質としてよく知られていましたが、近年、それだけではなく、学習や動機付け、行動抑制などにも関わっていることがわかってきました。中脳という脳の奥の方に存在し、ドーパミンを作り出す神経細胞であるドーパミンニューロンに障害が起きると、情動とは関係ない部分にも影響が生じます。例えば、ドーパミンニューロンが80%ほど失われると、運動や認知機能に様々な症状が現れるパーキンソン病を発症します。”

もっと読む → (筑波大学ウェブページ, 文責:広報室 サイエンスコミュニケーター)