下部消化管グループ

- 榎本 剛史
- 大原 佑介
- 古屋 欽司
- 馬上 頌子
- 北口 大地
病棟担当医(レジデント)
医学部卒業後8年目までの医師が活躍しております。幅広く外科の研鑽を積んで頂く為に、半年ごとのローテーションとなっております。ご理解の程、何卒よろしくお願いいたします。
下部消化管グループは、ロボット手術・腹腔鏡手術などの低侵襲手術、下部直腸がんに対する肛門温存手術、直腸がんに対する集学的治療に積極的に取り組んでいます。
主な対象疾患

直腸癌

結腸癌

炎症性腸疾患
- ロボット手術・腹腔鏡手術などの低侵襲手術
- 下部直腸がん肛門温存手術
- 直腸がんに対する集学的治療
大腸がんに対するロボット手術・腹腔鏡手術
安全で確実かつ低侵襲大腸がん治療を心がけています.ロボット手術・腹腔鏡手術に力を入れています。スタッフ3名は全て内視鏡外科学会技術認定医です。年間百数十例の大腸がん手術中,腹腔鏡手術は80%であり. 2019年から直腸がん手術において、機能温存が期待できるda Vinci Surgical systemによるロボット支援下直腸がん手術を開始しました。

直腸がんに対する肛門温存手術
肛門近くの直腸がんに対しては、括約筋間直腸切除術(ISR)により可能な限り肛門温存を図ります。taTMEといった新しい術式も取り入れ、根治性と機能温存の両立を目指しています。
当科では、大腸疾患ならびに患者さんの状態をみて「低侵襲手術を提案できるかどうか」を外科、内科、放射線科、病理診断科が参加する症例検討会で討議し、有効性、安全性に問題が無いかどうか判断しております。
大腸がんの外科的治療法は、ロボット手術、腹腔鏡手術、開腹も含めたどの手術も選択することが可能です。患者さんのご希望に応じて最終的な手術内容を決定します。


局所進行直腸がん治療
現在、日本のガイドラインでは、進行直腸がんに対する標準治療として、手術と骨盤のリンパ節郭(側方郭清)が推奨されています。欧米では術前の化学放射線療法が標準的に行われており、有効性が示されています。当科ではいずれの治療も可能です。消化器外科医・腫瘍内科医・放射線治療科医が密にカンファレンスを行い、直腸がんの患者様一人ひとりに合った、過不足のない、テイラーメイドな術前治療を提供できるよう努めております。

炎症性腸疾患
潰瘍性大腸炎では、腹腔鏡下大腸全摘術+J型回腸嚢肛門管吻合を中心に行っています。2005年以降39名の方にこの手術を行ってきましたが、排便機能は良好で、残存直腸炎や回腸嚢炎といった後遺症は14‒22%程度でした。炎症性腸疾患は、術前から術後を通して食事・生活・内服治療など内科的治療が重要なため、消化器内科の専門医と連携して診療に当たっています。