[私はこうして入局を決めました]
インタビュアー//大和田洋平(2008年 山形大学卒)
C1(2018年 筑波大学卒)
立澤麻衣子
Tatsuzawa Maiko
動機
立澤:医学部に入った時は救急科を目指していました。
大和田:イメージとしては救急の内科ですか?外科ですか?立澤:どちらかというと外科医のイメージですね。実際4年生から実習が始まって回ってみると、断然手術を見ている時間が楽しくて、自分の中で飽きることなく見ることができたので、これは外科なのかと思い出しました。
大和田:他の診療科で迷った科はありましたか?立澤:呼吸器外科ですね。癌の治療に興味があって、また、体腔内臓器という点で呼吸器外科と消化器外科で悩んだのはあります。
大和田:診療科を迷うというのはよくある話だと思うのですが、その中で消化器外科医になる決め手はありましたか?立澤:バリエーションの多さというか、臓器がたくさんありますし、術式でも開腹手術、腹腔鏡手術もありますし、緊急手術も多いので、飽きることなくずっと続けていけそうかなと思いました。
大和田:もともと救急科志望だったということですが、緊急手術は好きですか?立澤:嫌いじゃないですね。夜中に起こされる時はちょっと辛いというのはもちろんありますけど、やりがいはありますね。
東京ではなく「つくば」で
立澤:もちろん地元の埼玉の病院も見学に行ったのですが、やっている手術に偏りがあったり、あとは、他の大学に入局するというのもあったとは思うのですが、 自分が学生の時に消化器外科の先生方にすごくお世話になったというのがあって、このままここでやっていきたいなと思いました。
大和田:立澤先生の学生時代はすごく印象的で私もよく覚えています。移植の勉強をよくされているなと思っていました。そういうところがきっかけになっているのですね。立澤:学生時代に海外実習に行っているのですが、その時のメンターの先生が小田先生で、留学先を探すのをサポートしていただき、その後も色々とお世話になりました。
大和田:将来的に海外で働きたいという希望はあるのですか?立澤:そうですね、今でもあります。留学してみたいですね。永続的にではないですけど、臨床でも研究でも一定期間そのような機会があればいいなと思います。
大和田:ぜひチャレンジしてみてください。消化器外科の魅力
立澤:手術では定時手術だけでなく緊急手術にもやりがいを感じますし、腹腔鏡手術もあるので幅広く学べて飽きることなく3年間研修しています。 また、手術だけでなく術後の合併症が起きた時にも自分でリカバリーする手段があることも消化器外科の魅力だと思います。
大和田:今、西南医療センターでは主体的に手術をしているのですか?立澤:そうですね。西南医療センターは2年目なので、緊急手術の際には手術のICをしてそのまま執刀することもよくあります。
大和田:全体的なマネージメントまで任せられているのですね。立澤:そうですね。昨年は年間150件近く執刀しました。
大和田:それはかなり多いですね。充実した研修生活が送れているということですね。立澤:はい。
大和田:先日、勉強会で立澤先生の手術(腹腔鏡下S状結腸切除術)を見る機会があったのですが、すごく上手でこの2年間で着実に成長されているのだなと思って見ていました。そうは言っても…
立澤:先ほどの裏返しなのですが、緊急手術は好きですが、夜中に患者さんが来ることは多いので、それが続くと正直結構しんどいです。 それでも手術中はアドレナリンが出ているので頑張れますが、その後に疲れがどっときます。
大和田:決して楽ではないけれど、やりがいが上回っているということですね。これから目指すもの
立澤:まずは日本内視鏡外科学会の技術認定医を取ることが目標ですね。
大和田:そうですか。立澤先生だと、技術認定医試験を申請するまでにまだ4、5年時間がありますが、それに向けての準備は始めているのですか?立澤:申請の際に学会発表や論文などの業績が律速になる可能性があるので、今年も内視鏡外科関連の学会発表を予定していますし、論文の執筆も始めています。
大和田:しっかり準備されていますね。私も今の立澤先生と同じ学年くらいの頃に技術認定医を取りたいと思い準備を進めていました。 年単位で時間がかかることなので、引き続き頑張ってください。また一緒に学会に行きましょう。 本日はありがとうございました。立澤:ありがとうございました。